カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

コオロギの声

2016-11-15 | 雑記

 コオロギの鳴き声は美しいが、実際には(声帯による)鳴き声ではない。コオロギは羽をこすり合わせて音を出している。右の羽が上になっているが、その羽の裏側に一本のスジがある。拡大すると板状のぎざぎざが230ほど並んでいる形状になっている。そのスジの名前もそのまま「ヤスリ器」という。下に合わさる左の羽は盛り上がった部分があって、そこは「摩擦器」という。この二枚の羽を振るわせて擦り合わせることによって、音を出している訳だ。さらに羽の先の方は丸くなっている部分があって(発音鏡という)、音を増幅させていると考えられている。
 鳴き方には三種あるとされている。一匹でいるときは「本鳴き」といって、比較的ゆっくりとした鳴き方をしている。短く鋭く鳴く時は、雄どうしが小石の下などの場所を争っている時、いわゆる縄張り争いなどの時に鳴く「おどし鳴き」である。そして羽をあまり高くあげずに優しく震わせて鳴く時がある。「さそい鳴き」といわれ、雌を交尾に誘っているのである。そのように状況によって、鳴き方を変えて言語のように相手にメッセージを伝えているのかもしれない。また、コオロギは雄しか鳴かない。何か雄としての魅力や価値が、音色の感じでコオロギの雌たちには分かるものと思われる。
 コオロギの耳は実は前足についている。前足に薄い膜のある耳があって、この音色を受け止めるのである。コオロギたちは、何か人間の聞こえている音とは別の情報を、この前足の耳を使って感じ取っているのかもしれない。
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