カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

フラッグスタッフと第9の惑星

2016-03-21 | Science & nature

 生きているうちにアメリカ大陸に行くことがあるのかどうか分からないが、気になる場所というのがある。それは他ならぬ、フラッグスタッフという町である。
 人口は5万人あまり。標高が2100メートルあって、夏は涼しいが、冬にはスキー客でにぎわうくらい雪が降るようだ。アリゾナの交通の要所で、有名なルート66が通っている。東から西への鉄道も通る場所で、人より貨物列車が頻繁に行きかうという。また、グランドキャニオンなどの観光地とも近く、どちらかといえば素通りしてしまうようなところらしいが、もとは宿場町で栄えたという。町に住む人の平均年齢が若いのは(平均26.8歳なんだとか)、アリゾナ大学があるからのようだ。しかし、若者はこの町周辺の自然に魅せられ、そのまま棲みついてしまうのだという。逆に高齢者は冬の雪かきなどの労働が苦になり、町を出ていく。それで平均年齢が極端に若い町になるのだそうだ。
 しかしながら僕がこの町を知っているのは他でもなく、ローウェル天文台があることで有名だからだ。ローウェル天文台で、あの冥王星(プルート)が発見されたという。今は惑星から格下げしてしまったが、この名前は長い間忘れられることは無いだろう。
 天体観測には、このような高地であることで空気が澄んでいるという条件があって適しているということは言える。しかしながら研究用の天文台があるのは、実際にはもっと高い場所ばかりになってしまった。フラッグスタッフが素晴らしいのは、それなりに人が集まって棲む町でありながら、きれいな星空を眺めることが出来るためだ。それというのも星を眺める妨げになる、いわゆる光害が少ない町なのだ。夜間の照明は制限されて、必要な場所にはオレンジの光源が使われている。だから夜になっても暗い町なんだが、星はきれいに見えるという訳だ。
 もともとぼくは田舎暮らしだから、光の少ない場所に暮らしている。そうなんだけれど、やはり生活の中では夜になると光に頼ったものになる。そうしてその光源の豊富さのために、田舎といえども星空はいつもきれいとは言えない。なんだかもったいない話だが、人がいないのは寂しいので、これはこれで仕方のないことだ。でもまあフラッグスタッフみたいな町の取り組みは、ちょっと羨ましいかもしれない。

 ところで、冥王星は惑星の地位から滑り落ちてしまったが、最近では別の第9の惑星候補の星が、太陽系にあるらしいという発表があった。実際にはまだ見つかっている訳ではないが、理論上は存在すると言われている。質量も地球の10倍あるとされ、見つかれば惑星になることは確実だ。しかしながら、海王星までの距離の20倍も遠い軌道を通るとされていて、太陽の公転周期も1万年から2万年という。楕円軌道をえがいて公転しているわけだが、とにかく遠すぎる。いずれ発見されるのかもしれないが、自ら光らない星というのは、なかなか見つけるのが難しいのかもしれない。
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