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職場でクリスマス会があるので、恒例でサンタの格好をさせられる。近年は予算の範囲ではあるが、事前にだいたいの希望を聞いてプレゼントを買っているらしい(担当の職員が)。プレゼントの袋に付箋紙で名前が書いてある。それを僕が配る訳である。お礼を言われて毎回申し訳ないような気分になる役割である。
それはいいのだが、そういう訳で当たり前だが、誰もサンタさんがプレゼントを持ってきたとは本当は思っていないと思う。自分の子供が小さい頃はサンタさんは居たはずだが、いつの間にかまったく気配が感じられなくなったものである。
僕の母親はクリスチャンだから、子供のころにはサンタが来た記憶がある。僕には下のきょうだいも居たので、しばらくはサンタが来た。24日には七面鳥で無くチキンを食べて、翌朝になるとプレゼントがあったような記憶がある。何故か、7つ上の姉が一番はしゃいで盛り上げていたような気もする。今考えると、親とグルになっていたものと考えられる。姉もサンタさんだったに違いない。おもちゃなどのほかに、靴下にキャンディなんかも入っていた。確かにしあわせな記憶だが、いつまで続いたのかよく分からない。何故か父がいたかどうかもあんまり記憶にない。
子供のころの記憶でいうと、サンタがいるかもしれないというのは、小学一年生くらいまでだったと思う。何故ならサンタが親だと教えてくれた友達とケンカした覚えがあるからだ。でもなんとなくは分かっていたような気もする。分かってしまうのがつらかったのだ、たぶん。
ある本を読んでいてびっくりしたのだが、最近は高校生になってもサンタからプレゼントをもらう人が5割に達するらしい。いや、厳密には親がそうしているという事だろうけれど、中には親からのプレゼントとは別にサンタからももらうのだという。これを夢のある話だと考えている親が多いらしいが、かなりクレイジーなんではないか。日本は大丈夫だろうか。
自分の子供がいつまでサンタを信じていたんだろうか。上の子は、しばらく信じていたいと思っていたフシがある。ともあれ彼らが小さい頃は、24日の夜はなかなか寝ないので、こちらもサスペンスな夜更かしをした。そういう時期があったことは良かったが、それが長く続くのは、やはり御免だという気がする。子供が大人になって本当に良かった。
大人になってサンタがいなくなって、クリスマスがつまらなくなるかというと、そんなことは無い。そういう習慣はあっても良いし無くてもいい。誰もがするのなら参加しないし、自分がやりたければ、勝手にやるだけことである。そういう感じが一番いいのではないだろうか。