カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

地球外生命を探せ

2023-05-14 | Science & nature

 地球外生命がいることは、確率的には確実なことである。しかし問題は、地球人がその生命体を確認出来たり、願わくばコンタクトが可能なのかということがある。
 生命が存在できるカギとなるのは、生命あふれる地球のような岩石惑星をさがすことである。ただし太陽のような恒星であれば、望遠鏡などで確認が可能なのだが、惑星というのはその恒星の放つ光の反射や、恒星を横切る際の影などの観察でしか、確認するのが難しかった。宇宙空間というのは、基本的には暗いようだ。
 また地球のような生命の存在の期待できる惑星の位置も、重要であるとされる。いわゆるハビタブルゾーンという領域に惑星が無ければ、生命の誕生が難しいと考えられている。太陽から近すぎると星が熱くなりすぎるし、離れると冷たくなりすぎる。さらにその岩石惑星の大きさももちろん重要で、一定の物質を重力によって引き留められるだけの力が無いとむつかしい。そうして有機物が存在しやすい水を蓄えていることも重要だ。地球上でも干からびたような乾燥地帯では、生命種は限られているわけで、ましてや水なしの状態の星では、きわめて生命の存続が難しくなる道理であろう。
 近年の天文学では、観測技術が向上して、恒星の周りの岩石惑星の存在もかなりの精度で確認することができるようになっている。光の構成を分析して惑星が岩石なのかガスなのかはもちろん、その星に水が存在するのかとか、大気の組成も分析が可能になりつつあるようだ(もちろん観測の条件もありそうだけど)。そうして地球で植物に不可欠な二酸化炭素があるのかどうか(人間社会ではジャーナリズムとして厄介視されてはいるけれども)。生命が育まれる条件としての大気組成は、たいへんに重要なものなのである。
 しかしながら近年の研究では、そのような条件下のみで地球外生命を探すのではない、新たな試みもあるという。むしろ条件の悪い惑星において生命体が確認できる方が、知的生命体の存在を期待できるのではないかという。
 どういうことかというと、例えば火星を地球化する計画が実際にあるのだが、それをテラフォーミングという。理論的には可能だが、まだ地球人はその計画を実行には移せていない訳だ。しかし系外惑星の中には高度に知的な生命体がいるはずなので、すでにテラフォーミングを果たしている星がある可能性がある。むしろそのような星こそを探し出せたら、地球人としてはコンタクトを試みるべき存在を探し当てることができるのではないか、ということだ。
 また大気中に生命を育むもののみを探すことに、異を唱える科学者もいる。むしろ大気中に生命にとっては都合の悪い二酸化窒素のようなものが見つけられたら、エネルギーを必要として排出される生命体の存在が確認できるかもしれないという。まさに地球がそうであるように。
 条件がいい星を探すべきか、むしろ悪いところを探すべきか、それが問題なのである。その星の住人が、善人ばかりとは限らないにしても……。
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