カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

動画はラーメン食い歩き

2024-09-06 | 

 待ち時間なんかに手持無沙汰になると、やはり携帯を見てしまう。現代人のふるまいは伝播力が強い。なかなかに抗えるものでは無い。僕の場合事故とか災害なんかも多いのだが、いまだにラーメン屋だとか、チャーハンだとか、手際よく料理を作るのだとかの動画が勝手に流れているものが多い。仕組みはよく分からないのだが、そういうのを最後までよく見ていると、また新たにその系統の動画が上がって来やすくなっているのではないか。フォローなどはあまりしないのに、いつの間にか常連の食べ歩き動画を見る機会が多いようだ。
 とんかつとか、メガ盛り定食なんかもあるにはあるが、やはり圧倒的に多いのはラーメンである。以前はどういう訳か二郎系というのだろうか、豚と野菜が山盛りになっているようなラーメンが多く紹介されていたが、今はチャーシューは凄いのがあるものの、基本的にはとんこつラーメン系が復活しているような感じである。紹介しているキャラクターも新しめの人に代わっていて、前だと店の様子と手元でのラーメンリフトがなんと言っても多かったけど、今は圧倒的に自分で食べる姿が多くなった。要するに撮影者と食べる人二組での動画作成が主になっているのだろう。気になるのは、替え玉はすることが多いくせに、スープを飲み干さない人がいるのである。最初にスープをすするくせに、完食とか言ってるくせに、少し残している映像である。まだ若いんだから、全部食べたとは、それでは言えないことなのではなかろうか。スープは濃いものが多いので、ぜんぶは飲まない方がいい、というような医療系のアドバイスは聞いたことがあるけれど、たぶんラーメンの食べ歩きなんてしてる人に、健康のことを考えるというのは不健康である。ラーメン好きは長生きしないとは言われてはいるものの、動画配信する人が長生きする必要もない。一生そんなことをするとは限らない訳であるし。
 とまあ、そんなことも考えるが、僕はと言えば、特にラーメンの食べ歩きには興味が無い。若い頃にはそんなことをしたこともあったけれど、もうそんなことはやることは無いだろう。地元にある限られたラーメン店であっても、行ったことのない店があるくらいだ。若い頃には考えられないことだったが、新しい店ができたと聞いても、だから何だ、としか思わない。旨そうなラーメン店の紹介であっても、店のチェックを改めてすることもしない。たぶん行くことも無いからだ。ラーメンはものすごく旨い必要などそもそも無い種類の食べ物で、腹が減ったから適当に食べるというのが一番ふさわしい。噺家が俳優の真似してラーメン屋の店主をやっているようなラーメンであればなおよろしいとは思うものの、実際にはあまり噺家みたいなラーメン屋のおやじなんていない訳で、なかなかに風情の無い世界になりつつある。ラーメンの世界から遠くなはれてしまったからこそ、動画くらいは観てみろ、ということなのかもしれない。
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