カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

「鬼滅の刃」を知らないで語る

2021-02-23 | net & 社会

 「鬼滅の刃」を知らないのに「鬼滅の刃」を語る人がいる。結局「鬼滅ってさ」なんて語りが聞こえる。まあ、でもどうでもいいので聞いていない。しかしそういう人を必ずしも笑えない。なぜなら今から「鬼滅の刃」について語ろうとしているからだ。
 しかしながら厳密に言うと「鬼滅の刃」をまったく知らないという訳ではないのかもしれない。それだけブームというのはすごいもので、何らかの形でキメツノヤイバというものは見たことがある、と言うか聞いたことがある。問題は、内容はよく分からないということだ。テレビでやっているのかもしれないが、そのものは見たことが無い。いったいどこで放映されたのだろう。アニメであるとか映画であるとか漫画であるとか、そういうことは知っている。そういう背景的なものは、誰かが教えてくれたのかもしれないし、雑誌で見たのかもしれないし、ネットで見たのかもしれない。だから、そういう基本的なことは分かっているような気がする。それにスーパーとかで買い物をすると、いろんなものにこの「鬼滅の刃」の絵が書いてある。「鬼滅の刃」の絵であることが理解できているので、やっぱり何らかの情報が僕にも届いている。
 子供向けとばかり限らないものにだって、この絵が書いてある場合がある。いったいどんな大人が……、なんてことを思うが、別に非難するつもりはない。それは好き好きである。世の中にはそんな大人はいる。僕だって「ゲゲゲの鬼太郎」は好きである。それとこれとが同じなのかどうかが、分からないだけである。
 子供だけではないブームが、おそらく日本全国に広がっている。外国まで人気があるかどうかまでは、知らない。しかし日本のアニメなどは、少なからぬ海外にも影響があると聞いたことがあるので、ひょっとすると、そういう影響もあるかもしれない。
 さらに僕が知っていることでは、おそらくこれは大正時代だということもある。それは着物を着ているということと、そういう情報がおそらく誰かから聞いたのだろう。しかし大正時代の人が着物を着ているという印象は、これまであんまりなかった。そういう意味では、たいへんに啓蒙的な漫画かもしれない。
 しかし、そこまで知っているのに物語(ストーリー)は知らないのは、基本的には知ろうとしてないからかもしれない。どうしても知りたくないということもないけど、すでに大幅に乗り遅れてしまって、興味がわかない。さらにひねくれた自分がいて、今更そういうものに参加したくない。僕は人目を気にしない方なので、知らないのを恥ずかしいとは思わない。いや、いまさら聞くのが恥ずかしいのだろうか?
 人々の熱狂というのは、傍から見ると案外滑稽なものである。冷めた視線で熱狂を見てしまうと、その内容自体に興味が沸く前に、何か非常に面白くないものを見てしまったような、素通りてしまいたくなるような、そんな感じがするのである。もちろん乗り遅れてしまった人というのは僕以外にもいるはずなんだけども、そういう人たちが全て僕のような考え方ではないとは思うものの、しかし何か少しくらいは、似たような心境があるのではないか。別にそれで連携を取りたいわけではないけども、そういう人たちというのは、何かやはり似たような所があって、お互いが理解しやすいかもしれないではないか。
 もっともそういう人たちというのは、あまり一般的ではないはずで、だから乗り遅れてしまって孤立してるわけだから、やっぱり何か問題をもっている可能性が高い。さらにそのひね具合を鑑みても、性格が良いとは言えないのかもしれない。そうしてそれを自覚的でないとしたら、やっぱり付き合うべき人たちではないのかもしれない。自分のことを棚に上げて言えることは、それくらいであろうか。
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