カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

日本人はエロに鈍感なのか?

2017-05-17 | culture

 外国人の疑問の中に、日本人は人前でも平気で助平な本(雑誌など)を読んでいる、というのがある。人前でキスしたり抱擁したりすることが出来ないくせに、どうしてポルノに寛容なのか? という。コンビニなんかには窓の外に向けて、平気で艶かしい半裸女性の写真などが表紙になっている雑誌が並んでいる。見ようによっては、誰でも見える場所に平然とエロがあふれているということらしい。
 昔の人、といってもかなり昔で明治くらいかもしれないが、その当時の人というのは、文章を読むのは音読が基本であったらしい(これは事実らしくて、要するに漢文読み下しのような訓練を積んだ教養人ほど、声に出して読む習慣が強すぎて、黙読が出来なかったという。現代人には理解しにくい話だが、そのような事実を伝える文献はたくさん残っているという)。それで爺ちゃんが雑誌などのエロい文章を大声で読むので、近所に対して恥ずかしいという笑い話がある。というか、当時はあったという。
 さらに時代を遡ると(江戸末期など)、日本人は裸に寛容であることに日本に来た多くの外国人が驚いている。通りで若い女性が胸をあらわに行水していたり、外国人が通るというだけで風呂に入っている人が裸のままやじ馬で集まるなどしたらしい。今でいう銭湯のような場所は、当然のように混浴であったというし。
 今は平成になって久しいが、昭和の途中くらいまでは、女性はスカートがめくれても特に恥ずかしいと思っていなかったということを、井上章一が文献をもとにして証明したこともある。要するにスカートがめくれて男が興奮するというのは西洋人の文化だったが、日本の西洋化に伴って日本の男も変化したために、それにあわせて日本の女性に羞恥心が目覚めた、という変遷があるようだ。しかしながら今の女性も本当に恥ずかしいと思っているのかどうか、中には怪しい人もいるようには思う。思うがそれが本当か、それは僕には分りません。
 そんな昔のことは知らん、という意見もあろうが、要するに性的な露出について、もともと日本人は寛容であったという可能性はある。可能性はあるが現代は違う。違うようになりながら、一部はまだ本当には西洋化してないのではないか。そういう可能性もある。
 子供の頃には深夜番組のエロというのは普通だったように思うが(今もあるのかもしれないけど、これも良く知らない)、今は自主規制が厳しいという話も聞いたことはある。しかし西洋諸国では、子供が寝る時間を過ぎると、普通にテレビはエロ化するという。ハロウィンだって子供が寝た後にはコスプレになって大人の時間になるというし、そもそもエロの文化というのは国によって違いがあるというだけのことかもしれない。日本に来た西洋人がびっくりするというのは楽しいことかもしれないので、特に今のままでいいじゃないでしょうか(多少個人的な希望もあるかもしれない)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする