カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

励ましの少なさこそ問題だ

2012-02-18 | ことば

 鬱病治療のレポートを見た。最新脳科学で活動の低下している脳のある部分に磁気刺激を与えて活性化させ、結果的に鬱病を治していた。日本ではこの治療法はまだ無いものらしい。しかしながらやはり効果がありそうだとは思えて、苦しんでいる人にはかなりの朗報なのではあるまいか。
 また、実際に悲観的な考え方を転回させて、本人を励ますことでかなり鬱病が改善されることも紹介されていた。広く日本では患者を励ましてはならないという話を聞かされてきたわけだが、これっていったいどうなのだろう。個人的には時期というものがあるのだろうけど、鬱病の人から実際に聞くところによると、励まされて救いになったというのはよく聞くことである。当たり前といえばそうなのだが、むしろ興味本位で励ましが伝わらない場合に、言い知れないすれ違いを感じるというのが真相のようにも思える。結局は励まし方に問題があっただけなのではなかろうか。
 鬱病という訳ではないが、落ち込んで悩んでいる人の多くは、実は本当に些細で狭い考え方にとらわれすぎている場合が多いものだ。そういう考え方の問題を指摘して、実際の広い捉え方を指導するだけで、それなりに落ち込みから抜け出すことは可能なのだと思われる。失敗を気にしない図太い人の方が、案外少数派のような気もする。落ち込むのは当たり前なのだし、そうしてそういう状態から抜け出した体験をした人もたくさんいることだろう。つまり、助言の出来ないひとの方がむしろ少数なのだ。
 相談や話を聞いて自分の考えで相手を励ますのは、日常はよくあることだろう。そういうことに下手に不安を覚える必要はなくて、親身になって励ますことこそ、このような苦しみから逃れられないひとにとっては、実際には効果的なのではないかと、素直に感じたのであった。
コメント (2)
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