カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

験を担ぐ

2007-12-11 | 雑記
 待ち時間があるのに珍しく文庫本を持ってきてなかった。仕方なく待合室の雑誌を手に取るが、婦人雑誌のようなものが中心である。
 写真が多くて、それも料理関係のものが多くて腹が減る。みんななんて旨そうなんだろう。
 化粧品とかダイエット関連はどうでもいいのでパスする。
 ペットコーナーのトイプードルの舌が可愛い。この子は餌も旨そうに食っている。この可愛さは写真写りだけだろうか。パグ犬を飼っている人は、犬より飼い主のお姉さんが可愛い。これは何かの戦略だろうか。
 さて、婦人雑誌はティーンのものもミセスのものも、占いが充実している。やはりそういう関心が高いということなのだろう。当然僕はパスする。占い記事は読んでいて時間のもったいない感じのする文章の代表選手である。行事などがあれば天気予報は見ることがあるが、基本的にそういうものも時間の無駄なので読むことはない。未来が気にならないわけではないと思うが、予想してどうすると思う。ましてや運勢を占ってどうする。あたるとかあたらないとかいうことに、時間だけでなく気分を振り回されることが、なにより煩わしい。お金をかけているのなら別だろうが、あてられることにも興味がないし、あたりに行くこともたぶんしない。別の次元で生活がしたいのだろう。
 そう思ってはいたが、験を担ぐということはあるようだ。いや、必ずこれをしなくては気持ちが悪くなるということは一切ないが、霊柩車が通ると「親指」とは思い出す。半分は死んだので、隠しはしないようだが…。あるとすれば焼酎はお湯からであるが、これは験とは違うかもしれない。
 マナーとしてなら、いろいろと主義以外の行動も何の考えもなしにする。アナーキストだが、国旗掲揚もするし君が代も歌う。これは説明が煩わしいからかもしれない。だが無理もしていない。会議のときも出来るだけ背広に着替える。これは敬意のようなものだろうか。格好などどうでもいい事なので、じゃあ自分の方が倣ってみても問題は無い訳である。葬式も数珠を持っていく。坊主が南無阿弥陀仏といえばそう言い、南無妙法蓮華経といえば、そう言う。アーメンだって言うし、讃美歌も出来るだけ口パクしないように努力はする。応用が利くのである。
 車のシートベルトはする。別に自分を守るためではないが…。国家は交通安全より自殺者を何とかするべきであろう。しかし制限速度10キロオーバーを守るのは、交通事故が怖くなったせいかもしれない。以前は平均30キロはオーバーしていたかもしれないのだから(当然激しく捕まっていたが)。
 携帯電話はいつも最初からマナーモードである。音を鳴らす意味さえ今となっては分からない。会議中や人と面談中は、鳴っても無視する。最近は人が良くなったので留守電のないものにも折り返し電話するようになったが、基本的に相手が留守電なら何かひとこと要旨を入れる努力はしている。これはたぶん時間がもったいないせいだ。同じようにメールや会議などの案内をいただくと、ほとんどの場合直ちに返事をする。二度文章を見る時間がもったいないからである。
 験を担ぐ話からだんだん脱線しているが、やはり厳密には験は担がないのかもしれない。出来るだけ靴をそろえるようにしていることぐらいだろうか。しかし、靴の件も、そういう心掛けが少しぐらい僕自身をまっとうにするかもしれないという投資のようなものである。なんかの本で読んだが、多くの初代の資産家というのは、かたくなに習慣化された行動を守っているようなところがあるそうだ。必ず朝から線香をあげるだとか、普通の当たり前のことを非常に大事にするそうだ。それだったら僕は何をしようか、ということで靴をそろえることにしたのだ。実はそんなに徹底しているわけではないが、これは験のようなものだろう。
 ああ、しかし正月におみくじは引くし、特に身近な人がよい運勢だととても嬉しい(自分のは本当にどうでもいい)。あれはなんだろうな。参拝する前にお手水で清めるし、願い事もしている。これには、ほとんど疑問を感じていないようだ。我ながらものすごく不思議だ。念じているだけでそれなりに気分がいいし、なんとなく叶うような気もする。たいしたことをお願いしていないせいだろうか。
 しかし僕はギャンブルはしないし、今後も宝くじも買わないだろう。自分がしてない癖に言うのもなんだが、貯金するような人間と友達になりたい。仏滅の日に結婚式をしたというような人なら、大変に好ましく思う。僕自身はどういう日だったかさえ知らないし。あ、結婚式すらしてなかった。
 そういうわけで、占いや験担ぎは、やはりどうでもいいのであった。
コメント (1)
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