カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

食いすぎに熱心

2007-12-01 | 
 晩御飯で人参スティックを食べていたのだが、小琳ちゃんや杏月ちゃんも喜んで食べることを知った。ぽりぽりという音が楽しくて、食べさせるだけでかなり愉快な気分だ。犬が飯を食うというのは、どうしてこうも楽しいのだろう。もちろん人間が飯を食ってもそれなりに楽しそうだけれど、犬が食うほど愉快ではない。
彼らにも好みがあって食うときの勢いのような違いはあるけれど、基本的には何の食い物であろうと最大の興味を示し、食べられるものであれば愉快そうに食っている。とりあえず嬉しそうに近寄って、結局食わないときはかなりふてくされた顔をしていて、それはそれでなんとなく楽しい。
 実はある人から大量に人参を頂戴していて、恐らく食い尽くすことがかなり困難な状況だ。コンテナに二十以上あるようだ。せっかくのご好意なのでがんばって消化していこうと思うが、限度がある。まあ、杏月ちゃん達が食べる量なんて人間に比べると知れたものだから解決策にはならないか…。
 肉や魚ならほとんど何の問題もなく食うけれど、野菜となるとやはり食いつきは違う。杏月ちゃんはたいていのものを食うようだが、小琳ちゃんはそこまで雑食性がない。というか、好き嫌いがはっきりしているようだ。杏月ちゃんはまだ子供なので、自分が何が好物かという判断そのものが甘いらしい。
 果物もたいていは喜んで食う。柿も食わせてみたが、勢いあまってタネまで食うようだ。渋柿は試していない。
 面白いところでは胡瓜なんかも食う。これは音がしてものすごく楽しい。皮には毒があるらしいから、食いすぎには注意がいるかもしれない。
 そういえばトマトも食うし、キャベツなんかも少しなら食うようだ。翌日の便を見てもそんなに影響がないような気もする。むしろ骨を食いすぎると極端な軟便になったりするので注意が必要だ。
 みかんも一粒づつぱくつく。勢いがあるので旨いのだろう。
 枝豆もものすごい勢いで食う。皮から飛び出す粒を一所懸命に根元で捉えようとするしぐさが格別に可愛らしい。あんまり楽しいので、自分のつまみが不足する。つまみをもう一品増やしてもらいかねない。
 犬ではないが以前は父が馬を飼っていて、馬は本当に人参が好きだった。人参を見ると興奮して、ものすごく鼻息が荒くなって大変だった。ゴボウも同じように大好物で、興奮の度合いは同じように最大値を示していた。しかしながら大根になると少しテンションが下がる。根っこモノが万能というわけではなさそうだった。人参やゴボウを食った後は走る力もぜんぜん違った。まさに力がみなぎるという感じで、脱兎のごとく走るのだった。滋養強壮に高麗人参が効くというが、これだけ違うのだから人間にだって少しぐらいは効くのかもしれないと思うのだが、僕は個人的に人参を食っても興奮しないようだ。まあ、レバニラ炒めを食ってもそれほど興奮するわけではない。食うだけで力がモリモリというような魔法の食い物は、人間にはイメージ上の概念なのかもしれない。
 しかしながら犬の飯を食うしぐさを見ていると、好物であればあるほど、ほとんど噛まずに飲み込んでしまう。一口づつを楽しんで食うよりも、量をもっと欲しいということなのだろう。もしかしたら喉やら食道にも味覚を感じるということがあるのだろうか。当然ながら好きなものは際限ないように食って、後で吐いてしまうこともあるようだ。調子に乗って食わせすぎは危ない。
 そういえば人間が太るのも、食い物が旨すぎるようになったせいだという話があった。質素な食事は味のほうも質素なもので、大量に食うことが出来ない。料理がまずくなると減量には有効な手段かもしれない。
 しかしながら、だからといって食いたくないものばかりを選んで食う人などいないだろうし、旨そうなものはそこら中で簡単に手に入る。食いすぎをとめるのはやはり難しそうだ。無理に食いすぎているという意識さえ、もはや誰も感じていないだろう。食うことの欲望においては、人間も犬とそう変わらないということなのだろう。
コメント
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