カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

不条理な合理性

2007-03-27 | 雑記

 少し前まで出張が多かったので、ろくに職場にいなかった。一日腰を落ち着けて事務所にいるのは久しぶりという感じである。そうして事務所にいると分かるのだが、来客が多くてろくに仕事ができない。電話もひっきりなしではないが、意外と多い。落ち着く環境じゃないなあ、と愚痴をもらすと、結局事務仕事は夜になってからするものだ、と事務長が言っていた。まあ、そうなのかもしれない。しかしそれってやっぱり効率が悪い気がする。何とかならないか。
 しかしながら僕だって仕事の用事でけっこう電話する方である。聞くところによると、僕の電話は長い。相当迷惑がられているに違いないと思う。用件は先に言う。しかしその後に別の話をしだす。そっちの方が盛り上がったりして長くなる。ときどき電話を切ってから改めて用件を思い出すことも多い。この日は電話ではなかったが、客人が帰ってから言うべき用事を思い出し、再度電話しなおして又会う日取りを決めた。
 僕なりに思うことは、少し話をしてみて、問題点を洗い出すことを考えている。僕としてもどうしたいとか、どうして欲しいとかの思惑が無い訳ではない。しかしながら、まず相手がどう考えているのかも押さえておきたいところである。その上で話をまとめた方が結局は早い場合が多い。こちらの用件でも、アドバイスをもらった方が精度が上がる場合もある。特に仕事の話というのは、お互いにその道の専門家でもある。こちらの主張だけを忠実に守るだけの人は、仕事が不完全な場合も多い。内容的に無理が生じるのではないだろうか。
役場の悪口ばかりで悪いが、行政にはこの態度が少ない気がする。お互いというより、自分の方の都合を優先しすぎる。結局こちらもおかしいと思うことをやらなければならない。おかしいがよろしく、などとなだめられたりする。それでいいのなら仕方がないけれど、フラストレーションはたまる一方である。
 しかしながら基本的にはせっかちである。早く済ませてしまいたい。そういう気持ちが強すぎると、あんがいトラブルが発生する。早い話が遅くなる。確実にやるという態度は、結局は仕事の早道であると最近やっと思うようになった。実行できているかはまだまだである。目標は地道に早くである。がんばろう。

 途中でショックな電話を受ける。杏月ちゃんのきょうだいが事故で死んだという。居なくなったと思ったら、道に倒れていたという。傷ひとつないのに動かないのだという。なんということだろう。車に跳ねられたのだろうか。丸っこい顔が頭に浮ぶが、なんとなく納得できない。ろくろくお悔やみもいうことができず電話を切ってしまった。
 杏月ちゃんもやんちゃ放題である。この間も走りだしてとまらなくなって土手を転がり落ちてしまった。ある意味では、この事故は杏月ちゃんだったのかもしれないのである。
 後に飼い主さんがお孫さんたちの身代わりにこの子は死んだのではないか、と言っていた。僕は普段そういう関連のないものは関連付ける習慣はないのだが、こういう場合にはそうなのかもしれないと思うことにした。不条理な悲しみには不条理な合理性でしか人間を納得させないのかもしれない。あの世だって信用していないが、冥福を祈りたいと思う。合掌。
コメント
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