ナルキッソス

2019-01-04 | 【草花】ETC
ナルキッソスは、美しい青年。
彼と出会って恋に落ちないものはなかった。
だけどナルキッソスは冷酷だった。
優しい気持ちがわからず、誰の愛にも応えなかった。
ニンフのエコーも犠牲者のひとり。
彼に恋をした。
エコーは、彼を慕い、何か身のまわりのことをとついてまわった。
「うるさい。消えていまえ」とナルキッソスは冷たい。
エコーは、悲しみ、やせ衰えて、声(こだま)だけになった。
彼を思う男の友だちをも死に追いやる。
そんなナルキッソスに、復讐の女神ネメシスによって罰がくだされる。
ナルキッソスは、泉のほとりにいた。
鏡のような水面に映る美しい青年に恋をする。
手を伸ばすと水面がゆらぎ、その姿はかき消える。
ナルキッソスの募る恋情が癒やされることはなかった。
彼は憔悴し、衰弱し、息絶えた。
声だけになったエコーは、かたわらで、何もできない。
その水辺に、ナルキッソスが変身したとされる水仙の花が咲いた。
※ギリシャ神話から

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