紅の濃淡だけでは

2009-04-19 | 【樹木】櫻
 八重桜がいま、花のさかりである。
 紅の濃いカンザン(関山)や淡いフゲンゾウ(普賢象)を見た。
 桜の花を観て、それが一重か八重かというのは、誰でも見分けられる。
 八重と言っても、花びらの数多寡があるが。
 ただ、八重桜の花を見て、その名を明言するのは難しいように思う。
 少なくとも、わたしは、まったく自信をもてない。
 それぞれの花を単独で見ると、紅の濃淡というのは、判別にはたよりない。
 同種でも、木によって異なるし、光の加減などもある。
 写真は、普賢象である。
 普賢象という名前であるが、普賢菩薩を乗せた象の意である。
 フゲンゾウの雄蕊の先が二つに分かれて、それが象の牙を思わせるのである。
 八重桜の出てくる和歌を一首。
 式子内親王が、八重桜の枝を折って、惟明親王のもとにつかわしたときのもの。
  八重にほふ軒ばの桜うつろひぬ風よりさきにとふ人もがな

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