甘い甘い無花果

2009-04-25 | 【樹木】ETC
 4月8日に一枚目の葉をつけた無花果(イチジク)は、17日後の今日、数えるのがわずらわしいくらいに葉をつけている。まぎれもない生長をしている。
 ところが俺の肉体は衰退しつつある。17日前の俺と、今日の俺のどこが違うかをはっきりとは較べられないが、老化の道を進んでいることはまぎれもないことだ。
 それは、自然なことだけど、嬉しいことではない。
 ピエール・ルイスの「ビリチスの歌」を読んでいたら、「熱い腰帯」という詩に無花果が出てきた。さて、その無花果とは、何の喩えであろうか。鈴木信太郎の訳(括弧内)である。
 ビリチスが、最近つれないひとに言う。
 「果実や野菜をほしがる食ひしん坊。ビリチスの 小さな庭には 無花果が 一つあるだけ。けれどもそれは 甘い甘い無花果よ。」

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