この世の名残

2020-06-27 | 【断想】音楽

 アート・ペッパーの「ゴーイン・ホーム」(Galaxy 1982)。
 アート・ペッパーのラスト・レコーディングと言われるアルバムである。
 彼のアルバムは、1950年代のものの評価が高い。
 でも、ラスト・レコーディングと言われると気になる。
 曲目もメロディを知っているような親しみやすいものだ。
 アルバート・アイラーにも、「ゴーイン・ホーム」と言うアルバムがある。
 その選曲の共通性が気になる。
 演奏は、アート・ペッパーとピアノのジョージ・カブレスの二人である。
 収録曲は以下の通り。
 1.ゴーイン・ホーム 
 2.サンバ・モン・モン 
 3.イン・ア・メロウ・トーン 
 4.ドント・レット・ザ・サン・キャッチ・ユー・クライン 
 5.イズント・シー・ラヴリー 
 6.ビリーズ・バウンス 
 7.ラヴァー・マン 
 8.ザ・スウィーテスト・サウンズ
 9.ドント・レット・ザ・サン・キャッチ・ユー・クライン
 10.ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド
 ※9,10は、CDで、Bonus tracks。
 なかなかいいアルバム。
 そう思って聴くと、苦しかったけど、愛してやまぬこの世への名残のよう。
 しみじみと・・・・。
 これに付き合い、ペッパーを支えているジョージ・カブレスのやさしさも身にしみる。


ミーツ・ザ・リズム・セクション

2020-06-27 | 【断想】音楽

 「アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション」(CONTEMPORARY 1957)
 アルバム名にあるように、アート・ペッパーが、マイルス・ディビスのリズム・セクションとともに演奏した。
 マイルス・ディビスのリズム・セクションとは、当代のトップ・ランナーだった。
 アート・ペッパー(as)
 レッド・ガーランド(p)
 ポール・チェンバース(b)
 フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)
 1.YOU'D BE SO NICE TO COME HAME TO
  2.レッド・ペッパー・ブルース
 3.イマジネーション
 4.ワルツ・ミー・ブルース
 5.ストレート・ライフ
 6.ジャズ・ミー・ブルース
 7.ティン・ティン・デオ
 8.スター・アイズ
 9.バークス・ワークス
 10.ザ・マン・アイ・ラブ
 アート・ペッパーは、1925年、カリフォルニア州ガーディナに生まれた。
 1957年に代表作と言える「モダン・アート」、「アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション」を残す。
 はじめの麻薬中毒から立ち直った頃だ。
 岩浪洋三氏の本に、アート・ペッパーについて、「・・・彼は感受性が豊かな上に傷つきやすい性格で意志も弱く、一九五四年には麻薬の中毒となって病院入り・・・」とある。