春雨ぞ降る

2009-06-05 | 【断想】ETC
 花は散りその色となくながむればむなしき空に春雨ぞ降る(式子内親王)
 花は散りました。
 何もない灰色の空を仰ぎます。
 わたしの視線はさまようだけです。
 季節はめぐります。
 なにやら、花も空もわたしもむなしいのです。
 あの方への思いも遠い日のことのように感じられます。
 ただ、春雨が降っています。