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平静であること

2021-05-14 | 【断想】ETC
肉体的な苦痛にとらわれている時は、魂の平静からは遠い。
そのようでもあるが、必ずしもそうとばかりは言えない。
その時々によって異なるように思う。
異次元に、魂がおかれるとも言えようか。

雪のたま水

2021-05-09 | 【断想】ETC
式子内親王・山ふかみ春ともしらぬ松の戸にたえだえかかる雪のたま水
この歌は、そのままに受けとめるのがいいのでなかろうか。
でも、何故に、深山の松の戸なのか。
そこには、誰が棲んでいるのか。


しやがむ女

2021-05-09 | 【断想】ETC
西脇順三郎「旅人かへらず」の90
渡し場に
しやがむ女の
淋しき

女は、しゃがまなくてもいい。
うずくまる、脚をひらく、口笛を吹く・・・、何でもできる。
このように遊ぶと、もとの三行がよりよく感じられる。


夢かうつつか

2021-05-09 | 【断想】ETC
式子内親王・まちまちて夢かうつつかほととぎすただ一声のあけぼののそら
このような歌に接するとホッとする。
でも、まぎれもなく内親王の歌である。
夢、うつつ、ほととぎす、一声、あけぼの、空、これらの単語が示している。
さて、2021年、わたしは、住まいの窓からほととぎすの声が聞けるだろうか。

うき雲

2021-05-09 | 【断想】ETC
式子内親王・うき雲の風にまかする大空の行くゑもしらぬはてぞ悲しき
この世のわたしたちは浮雲のようにたよりないと言えば言える。
また、何かの事情で、そのような状態に身を置くしかないこともあろう。


日にちたび

2021-05-09 | 【断想】ETC
式子内親王・日にちたびこころは谷になげはててあるにもあらずすぐる我が身は
日に千度、幾度となく
谷間に身投げならぬ心投げをしてしまいます
こうして生きていますが、その実感がまるでないまま過ごしています
このような歌を詠まれた式子内親王のこと、なんと言うことだろう!

恋ひ恋ひて

2021-05-09 | 【断想】ETC
式子内親王・恋ひ恋ひてそなたになびく煙あらばいひしちきまりのはてとながめよ
荼毘の煙が流れる。
生前の恋心、その終わりのすがた。
生者必滅、はかなき生のわたしたち。
はかないけど、それだけじゃない。

夢からゆめに

2021-05-08 | 【断想】ETC
式子内親王・つかのまのやみもうつつもまだしらず夢からゆめにまよひぬる哉
恋の歌だそうだ。
聞けば、そうとも思える。
ただ、わたしはそうは感じなかった。
人のこの世の歩みを歌ったように聞こえた。
はかなく、みじかい人生。
何もわからないまま。
夢から夢へと迷うだけ。

はかなくて

2021-05-08 | 【断想】ETC
式子内親王・はかなくてすぎにしかたをかぞふれば花にもの思ふ春ぞへにける
過ぎ去った日々、逝ってしまった友の多いこと。
花をめで、ともにたわむれた日々が遠くなってしまった。
※今日からしばらくは、式子内親王の歌にふれながらの断想になるかな。