福梅 2015-01-02 | 【樹木】梅 むめの花こひしきことの色ぞそふうたて匂ひのきえぬころもに(式子内親王) 梅の花の季節はまだ 花はまだだが、梅の菓子 生まれ故郷の金沢の 正月のお菓子 福梅 今年も食べることができた その形などの由来は前に書いた
酒坏に梅花 2014-03-21 | 【樹木】梅 天平二年、大友旅人が大宰府で催した梅花の宴。 その宴での歌のひとつ。 壱岐目村氏彼方の作。 「春柳かづらに折りし梅の花誰れか浮かべし酒坏の上に」 写真は、水戸の偕楽園で撮った白加賀。
しら梅の朝 2014-03-20 | 【樹木】梅 窓のそとの白梅が八分咲き。 夜明けのまだ薄暗い頃、そのあたりを見ると、 ぼんやり白く、明るい。 そんなとき、きまって蕪村の句があたまに浮かぶ。 「しら梅に明る夜ばかりとなりにけり」
みぬいにしへの春 2014-02-25 | 【樹木】梅 ながむればみぬいにしへの春までもおもかげかをるやどの梅がえ 式子内親王の歌。 「いにしへの春」とあるが、それは単に過去のことか。 それだけではないように感じる。 その前の「みぬ」に、「みぬ春」が思われる。 さみしさもただよってくる。
曽我梅林 2014-02-24 | 【樹木】梅 梅花の季節。 先日、曽我梅林を歩く。 関東の大きな梅林のひとつだ。 なんとくなく思っていたのとおもむきが違った。 吉野梅郷などとは異なって平地にある。 梅アイス、つきたての餅を食べた。 見晴台からの眺めは、海も見えてよかった。
面影香る 2014-02-10 | 【樹木】梅 先日、帰りが遅くなり、最寄り駅への電車がなくなっていた。 それで、高幡不動から、程久保川沿いの道を歩いた。 その途中に、毎年、開花が気になる枝垂れ梅の木がある。 ちらほらと白い花が枝についていた。 その前で、立ち止まった。 匂いがしないかと。 花が木のうえの方だからか、匂いがしなかった。 残念と、通り過ぎようとしたとき、ふわっとかすかに梅の香。 寒い夜道を歩いたかいがあった。 式子内親王の歌集より。 眺むればみぬいにしへの春までも面影香るやどの梅が枝
風の日 2013-03-19 | 【樹木】梅 日が落ちて、外を歩いた。 風が強かった。 夜、窓の外、木々がざわめいていた。 朝も、梅の花びらがサーッと流されるくらいの風があった。 昨日は、風の日。 風にちなんで、和泉式部の歌をひとつ。 花もみな夜更くる風に散りぬらん何をか明日のなぐさめにせん
遠き日の春 2013-03-17 | 【樹木】梅 遠き日の春。 誰にも遠き日の春。 夢いっぱいの春の日があったはずだ。 梅が満開だ。 多摩川の上流で橋を渡った。 君は二度ともどれぬ橋を渡ってしまった。 ことしの梅の花を見ることなく逝った友よ。 梅が満開だよ。
遊び暮らさな 2013-03-08 | 【樹木】梅 梅は、奈良時代以前に中国から渡来したとされている。 その頃は、白梅だけだったようである。後に、紅梅も入ってきたそうな。 そういうことで、万葉集にある大伴旅人が開いた「梅の宴」の梅は、白い花だけだったようだ。 その宴での歌ひとつ。 《梅の花咲きたる園の青柳をかづらにしつつ遊び暮らさな(百村)》 そんなように、できたらいいな。
散歩道の梅 2013-03-07 | 【樹木】梅 窓のそとの梅の木が花をつけた。 シンプルな白梅である。 いつも歩く散歩道の梅も花をつけていた。 八重の紅梅である。 西行の「山家集」から一首。 梅が香を山ふところに吹くきためて入りこん人にしめよ春風