梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

話が長い!?

2019年04月13日 06時35分16秒 | Weblog
「最近、○○さんの話が長くなった」。社内で、社員からそのような声が上がるとすると、その人には一つの理由がるように思われます。仕事で責任を持たされ、人前で話すことが多くなると話が長くなりがちです。朝礼や会議などで、そのように話が長くなればなるほど、他の人は聞いてくれず嫌悪を抱きだします。

それは熱心さのあまり、色々伝えたいとの思いからでしょうが、話が長くなれば聞き手はつまらなくなり逆効果です。厄介なことは、話している人自身は気が付かないということです。そこで、私なりに話が長くなってしまう人の理由を考えてみました。

・そもそも一定(与えられた)の時間に収めようとしていない
・事前に話す内容を整理し把握していない
・話の途中で軸がぶれるあるいは脱線する
・話すことに少なからず自信がある
・聞いている人の反応を感じようとしない

他にも理由はあると思いますが、少なくとも一方的に話していることが問題です。その話が長く内容がつまらない典型は、社長です。何故社長の話が長くつまらなくなるか、社員が黙って聞いてくれるからです。そんな社長の話に、社員は建前上聞いている振りをしているだけか、場合によってはヨイショしてくれているからです。

海外経験の長い人が書いたものを、以前読んだことがあります。海外では時間は自分の為に使うので、無駄な時間に対してはシビア。結婚披露宴のスピーチでも、例え友人の上司でも話が長くつまらないとなれば、携帯に手を伸ばしたり、タバコを吸いに離席をしたりするというのです。つまり、はっきりと態度で示すとのことでした。

これも人から聞いた話です。同じく披露宴で、新婦の親戚の人が祝辞を頼まれマイクの前へ立ちます。しかし何かを探しているようで言葉が出ません。祝辞のメモを探していたのですが見つからず、汗びっしょりになり、無言の状態で会場は静まり返り、遂に諦め「○○ちゃん、結婚おめでとう!」。割れんばかりの、満場の拍手で終わったそうです。

このような例で言えることです。相手がどのようなことを聞きたいか探っていない。そして相手の気持ちが掴めるかどうかです。同じ時間でも、話す人によって長く感じてしまう原因は、ここにあると私は考えます。相手の聞きたいことを探りながら、相手の気持ちを掴もうと努力すれば、話す時間が長くても長く感じさせないものです。

話が長くなることを改善するなら訓練も必要です。ある勉強会で、毎回参加者が一分間スピーチを行なっています(一分経過するとチャイムを鳴らします)。初めから一分間と決っているのに、エクスキューズをしながら二分間近く話をする人がいます。話す内容と話す長さを事前にチェックしていないと取られても仕方ありません。

時間の制約がなくても、話したいことが5あれば3位で押さえ、敢えて完結にした方が受入れられると認識した方が得策です。また人前で話すことに関連したことですが、話の中に、「あの」「その」「え~」「まあ」等の言葉が頻繁に入ってしまうと、概してその人の話は長くなります。

上の人の話が上手くなったと思わせるなら、極力無駄な話を慎むことです。あるいは短くユーモアも取り入れ、雰囲気作りをして固さを壊すことも必要かもしれません。普段からペラペラ喋らなければ、たまに話す一言が効果的なこともあります。もっと書きたいことがありましたが、テーマがテーマだけに、今回はここで終わりにします。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 改元の本質 | トップ | 顧客の困りごと(その1) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事