年末忘年会などで、「今年は色々ありましたが、振り返ってみるとあっと言う間の一年でした」と言うような挨拶は、よく耳にします。実際にそう感じているのでしょうし、皆が言っているから、無意識に使っている言葉なのかもしれません。
一年が早く感じるのは、自分の年齢のスピードで走るから、と言っている人がいます。例えば、二十歳の人は時速20キロ、六十歳の人は時速60キロで走っているので、六十歳の人は二十歳の時の一年を、三分の一にしか感じられないと言うことになります。
“ジャネーの法則”というのがあります。19世紀フランスの哲学者、ポール・ジャネが、主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明しました。その時間の心理的長さは、年齢に反比例するとの説です。
つまり、上記の“自分の年齢のスピードで走る”はこの法則を具体的に表した言い方でしょう。そして、一見してこの現象を、自然の老化と片付けてしまう傾向がありそうです。しかし、そこには落とし穴もありそうです。
人間は大よそ、最初は難しいことでも、努力して習慣化することで、ミスも防ぎ時間の短縮を図ろうとします。つまり、物事ルーティンワークをする習性をもっていると思います。それ自体は悪いことではなく、次々に新たなことを習得することは、喜びでもあります。
しかし反面この身に付いたルーティンワーク化は、頭を使わず、心が感動を呼ばない、単なる作業にしてしまう恐れもあります。言わば、慣れて、ダレてしまうことです。私はこのジャネーの法則は、それに対する警告ではないかと受け取っています。
例えば新鮮な頭を使うのであれば、毎日の通勤の経路を変えてみるとか、外に出て時間があるならば画展や美術館に行ってみるとか、自分の好みとは違った音楽を聞いてみるとか、方法は色々とあります。何事にも興味を持つこと、それが頭や心の老化防止の方策かもしれません。
一年が早く感じるのは、自分の年齢のスピードで走るから、と言っている人がいます。例えば、二十歳の人は時速20キロ、六十歳の人は時速60キロで走っているので、六十歳の人は二十歳の時の一年を、三分の一にしか感じられないと言うことになります。
“ジャネーの法則”というのがあります。19世紀フランスの哲学者、ポール・ジャネが、主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明しました。その時間の心理的長さは、年齢に反比例するとの説です。
つまり、上記の“自分の年齢のスピードで走る”はこの法則を具体的に表した言い方でしょう。そして、一見してこの現象を、自然の老化と片付けてしまう傾向がありそうです。しかし、そこには落とし穴もありそうです。
人間は大よそ、最初は難しいことでも、努力して習慣化することで、ミスも防ぎ時間の短縮を図ろうとします。つまり、物事ルーティンワークをする習性をもっていると思います。それ自体は悪いことではなく、次々に新たなことを習得することは、喜びでもあります。
しかし反面この身に付いたルーティンワーク化は、頭を使わず、心が感動を呼ばない、単なる作業にしてしまう恐れもあります。言わば、慣れて、ダレてしまうことです。私はこのジャネーの法則は、それに対する警告ではないかと受け取っています。
例えば新鮮な頭を使うのであれば、毎日の通勤の経路を変えてみるとか、外に出て時間があるならば画展や美術館に行ってみるとか、自分の好みとは違った音楽を聞いてみるとか、方法は色々とあります。何事にも興味を持つこと、それが頭や心の老化防止の方策かもしれません。