梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

突然に備える

2016年08月27日 05時50分39秒 | Weblog
現在私が使用しているパソコンは、4年経過しました。最近心なしか、作動がにぶっているのを感じています。例えば、ひらがなで入力して漢字に転換する際、以前より微妙に時間が掛かるのです。

また最近パソコンを起動すると、“バッテリ・リフレッシュ&診断ツール”云々かんぬんなる画面が出て来て、何かをしなさいと警告をしてくれますが、しばらく経つと出て来なくなるので、あまり気に留めてもいませんでした。

そんな矢先のこと、大阪日帰りの出張となりました。私は一人の時、新幹線の座席はC席を確保します。理由は、トイレに立ちやすく、隣のB席に人が来なければ、ゆったりと座って行けるからです。しかしC席ですと、車内では電源を取り入れられません(電源が有るのはAとE席です)。

往きの新幹線でパソコンを使うので、早朝念の為に、自宅でACアダプターを使って充電しようとしたところ、パソコン自体は起動するのですが充電中のランプが点滅しません。バッテリ・リフレッシュ云々の画面が頭をよぎります。


東京駅から新幹線に乗って、再度パソコンをオンすると起動はしますので、作業を開始しました。しかし今充電している分を使い切って、外部から充電が出来なければ、そこでパソコンは作動しなくなります。午前中に処理したい作業やメールの発信等は、幸いその充電分で間に合いました。

もっと大きな問題があります。ACアダプターが故障して充電出来なければしばらくはパソコンが使えませんし、本体内部のバッテリに問題があるとしたらパソコン自体が壊れたのと同様です。万が一の為に会社に連絡をして、ACアダプターを翌日会社に届くように、新品を購入してもらいました。

その日の夕方、スマホの充電も心細くなり、帰りの新幹線はA席を確保しました。乗車して早々に、以前から使っていてその日持ち歩いていたACアダプターをパソコンに繋げ、コンセントに差し込みました。すると、充電ランプが点滅しました。パニックになりかけていた状態がやっと収まりました。


翌日会社で、パソコンに詳しい社員から聞きました。お恥ずかしい話ですが、私は初歩的な認識不足でした。つまり、アダプターを繋げ充電しようとしてバッテリ充電ランプが点滅をしていないのは、既にバッテリがフル充電されている場合なのです。長年使っていて、そのようなことを意識していませんでした。

バッテリ・リフレッシュ云々画面と、当日の朝バッテリ充電ランプが点滅をしないのを結び付け、とうとう壊れたと勘違いしたのです。しかし長年使っているパソコンは、違う原因でも、突然壊れることがあります。その備えはしておかなくてはなりません。
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息子と同じ体験

2016年08月19日 20時22分25秒 | Weblog
大学4年生の息子は今夏休みです。その休みを利用してわが社の現場でアルバイトをしています。大学の休み中に働いたのは今回で三回目となり、だいぶ仕事にも慣れたようです。息子と週末京都の勉強会に参加するので、そんな息子を誘って気分転換にと、前日の金曜日に小旅行を計画しました。新幹線の米原駅で降り、レンタカーを借りました。

【関ヶ原古戦場】
 東軍と西軍がそれぞれの正義の為に、正に天下分け目の戦いの場所です。NHKの“真田丸”が、どのように描かれるか楽しみです。


【中江藤樹記念館】
 江戸時代前期の儒者であり、日本の陽明学の祖とも言われている中江藤樹。近江聖人として地元(現:滋賀県高島市)の村民に慕われ、弟子に熊沢蕃山等がいます。


【比叡山延暦寺】
 私は、比叡山に初めて訪れたのは中学の修学旅行でしたが、高野山に初めて訪れたのは三年前です。いずれも日本仏教の代用的な聖地、対比して色々学ぶことがあります。


と息子と一緒に回ってくるつもりでしたが、一週間ほど前から扁桃腺を腫らして、食事も喉を通らない痛みがあり、息子は旅行を断念しました。直前まで体調を見守っていましたが、レンタカーのキャンセル等の問題もあり、私一人でも行く覚悟を決めました。親と息子の意見が対立することもあるしょう。少しでも同じ体験をして、視線を合わせられたとの思いがありましたが、修学旅行はまたの機会です。
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由来を知れば

2016年08月13日 07時41分57秒 | Weblog
今から25年位前の話しとなります。わが社がまだ江戸川区葛西に、本社や倉庫が在った時のことです。突然二人の若い女性が事務所に入って来て、ちょっと尋ねたいことがあるというのです。わが社の倉庫の壁面に書いてある、「はこの先」とは、どのような意味なのですかとの質問でした。

その女性達は、地元のタウン誌の者だとのことでした。葛西の街を歩いて、面白スポットを探して、写真を撮って雑誌に載せるのだとのことでした。その説明で、ようやく意味が分かりました。

当時わが社は環状七号線の直ぐ近くに倉庫が一つあって、そこから更に奥に入った処に本社事務所・倉庫がありました。外部の方が車等で環七から入って来て、本社まで来られる際に分かりやすいように、先代が倉庫の側面に案内を掲げていたのです。

『本社事務所はこの先』。これを縦書きに、大きな字で二行に書いていました。長い年月の間に、一行目の「本社事務所」が消えてしまい、何故か二行目の「はこの先」だけが残ったのです。それを見たタウン誌の女性が興味を持って、事務所に飛び込んで来たのです。

今から二週間ほど前の話しとなります。浦安のわが社の。道路の脇に在るある物が、ポケモンGOのポケストップになっていると、社内が騒然としていたのです。早速その映像を見せてもらうと、‘大車輪Big wheel’と書かれていて、わが社の社名まで載っています。


今人気大沸騰のゲーム、スマホを使うポケモンGOです。ポケモンを捕まえる為にはモンスターボールを多く手に入れなくてはならず、マップ上に現れるポケストップと呼ばれる、この特定の場所で手に入れることが出来る、とのことのようです。私はゲームをまだしていませんので。

この大車輪は、私の祖父が戦前鉄鋼業を営んでいて、その時の使っていた剪断機械のフライホイールです。戦争が激化していく昭和16年には休業を余儀なくされ、この機械も第三者の手に渡ります。戦後先代(私の父)が、鉄でも発生品関係で再創業しますが、昭和57年に買い付けたスクラップの中に、なんとこのフライホイールが有ったのです。手放してから40年程してからわが社に戻って来たことになります。こんな奇跡が、わが社にあることを、私はとても嬉しく思います。

“由来を知れば愛情が湧く” 日めくりカレンダーに載っていた言葉です。物事には必ず由来があって、それを深く知れば自ずと愛情が湧いてくる、由来を知る努力もしよう、とのことではないでしょうか。


ポケストップのように、今や自分達が知らないうちに公になってしまう時代となりました。わが社に飛び込んで来て尋ねてくれた時代は、懐かしくなりました。
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全てには元が

2016年08月06日 09時50分23秒 | Weblog
先日テレビの歴史番組を観ていましたら、次のようなナレーションが流れました。「慶長5年、日本を二分し東西決戦関ヶ原の戦いで勝利、征夷大将軍となった家康はやがて大阪の陣で豊臣家を滅ぼす。秀吉の天下を奪い取った家康はこれから260年の徳川の世を築き上げた。江戸時代後期の歴史家頼山陽は言う、『家康の天下を取るは大阪の陣にあらずして関ヶ原にあり、関ヶ原にあらずして小牧にあり』と」。

小牧とは、小牧・長久手の戦いのことです。大坂夏の陣から遡ること31年前、天下統一直前の羽柴秀吉の軍10万と、徳川家康・織田信勝連合軍との争いです。秀吉と家康が唯一対決したもので、たった2万の軍勢の家康側が勝利した戦いです。ゴールに辿り着く前に、必ずスタートラインがあるという例えではないでしょうか。

家族の話題となりますが、去年長女が結婚をしました。娘は大学時代、ライフセービングのクラブに入っていました。毎年夏休みになると、千葉県九十九里の海岸で、ライフセーバーとして合宿生活をしていました。結婚相手は、大学こそ違いますが、その同じライフセーバー仲間です。

娘が何故大学でライフセービング部に入ったかと言いますと、女子校の中学高校で、6年間水泳クラブに所属していたからです。何故中高で水泳クラブに入ったかと言いますと、小学校の低学年からスイミングクラブに通っていたからです。

私と家内は共にカナズチで、全く泳げません。子供が産まれたら、水泳は絶対出来る子に育てたいと誓い合っていました。結局三人の子供が出来て、スイミングクラブに全員通わせ、クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライと、一通り泳げるようになりました。

従って娘が結婚する相手は、私達夫婦が子供を泳ぎが出来る子にしようと思った時、既に決まっていたのかもしれません。最近、そんなことを考えると何か不思議な巡り合わせを感じます。

現在わが社が鋼板の加工事業をしているのも、元をただせばある切っ掛けがあります。長く素材だけを販売していたわが社が、14年前にメインの得意先が破綻して、その事業を継承したからです。この事故がなければ、わが社は加工をしていなかったかもしれません。

今私が師事している、その先生の勉強会に参加した元をただせば、やはりある切っ掛けがあります。それこそ家内と出逢って、そして結婚した元をただせば、やはりある切っ掛けがあります。過去から現在に至るものには、全てに元があります。その元には、更にその元があるかもしれません。

しかしその元に在る段階では、未来は全部を見通すことは出来ません。少なくともその元の段階で、何がしかの判断や決断をしていることは確かです。自分の選択肢や優先順位を、そして継続する努力を、大切にしたいと思います。
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