梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

集約移転(その4)

2011年04月02日 06時08分26秒 | Weblog
このシリーズも今回で最終回としたいと思います。わが社においてはと言っていいのか、一般の会社においてはと言うべきなのか、物事は同時進行で起こるものです。この集約移転の最中、大地震が発生しました。

千葉工場にある機械のガス溶断機二台とレーザー切断機一台は、購入年度も新しく、浦安に移設することとしていました。浦安の方にその機械を設置する為に、従来素材販売事業で在庫保管していた場所を空けてスペースを作り出し、そこに基礎工事を始めていました。

地震で案の上、その基礎のコンクリートに若干のひびが入り、水平レベルが狂い、修復はしなくてはならないものの、大事には至りませんでした。千葉の機械は移送する為に千葉にあったものの、既に運転操作は出来ない状態でした。

従ってこの浦安の修復その他諸々で、10日程工期が遅れ、浦安での移設機械の操業が延びてしまったことは事実です。また浦安のガス溶断機も、従来の二本のラインの内一本を、千葉からの受け入れの為に造り直していましたので、加工能力は半減していました。

地震が有っても無くても、本来集約移転による加工能力低下は避けられなかった訳です。地震があって一週間は業界自体騒然としていて加工の注文はほぼストップ状態でしたので、お客様にも大きな迷惑をかけずに、遅れながらも操業出来ることは“これで善し”とすべきです。

地震の直後、倉庫出入り口の路面の緊急工事、仮設トイレの手配、浦安の溶断機レベルの調整、敷地内の上下水道の修復工事等など、実は今回の移設工事を請け負ってくれた工事会社に全てやっていだだきました。むしろこの工事をやっていなければ、この様いち早い対応は出来なかったことでしょう。恵まれました。

今回の集約移転において、私は殆どと言っていい位関与していません。掛かる費用の、つまりお金に関する最終決済のみ関与しました。4~5年前でしたら私は細かい所まで口を出していたはずです。工場のレイアウトから機械の統廃合から、今回によって浦安が新しく生まれ変わるイメージとすれば、それは社員のやる仕事です。今後も、私は任せられることは社員に委ねていくつもりです。
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