梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

他人の気持ち

2016年02月27日 06時20分56秒 | Weblog
もう何年もその方にはお会いしていません。突然私の携帯電話が鳴りました。その声は聞き覚えがありますが、相手の方は電話をした主旨を必死に話されます。ようやく、以前お付き合いがあった情景が浮かんできました。その方を、Bさんと致します。

Bさんとは20年程前に、ある勉強会で親しくなりました。Bさんに誘われてその勉強会に入りました。それ以前にBさんと何処で出逢ってその会にどう誘われたのかは省略しますが、Bさんはその会の会計や開催予定を管理する幹事の役割をされていました。

日本の歴史や文化を検証して互いの研究を研鑽し合っていく、というのがその会の主目的でした。そんな知識や見識が無くても参加できるとの、Bさんの誘いで私は入会致しました。その幹事役のBさんは私が入ってから5年後、その会を去って行きました。

その会はメンバーが減少しつつ平均年齢は70歳を超えながらも、現在は10名程ですが隔月毎、今でも会を開催しています。私はその後Bさんの後を引き継いで、幹事の役をさせてもらっています。知識がない私でも、最近は日本の歴史に興味が湧いて来ています。

Bさんは現在80歳を超えられています。経歴は、有名な映画会社で永く助監督を務めてこられ、巨匠と言われる名監督の助監督をした経験もある方です。後にその映画会社を辞めて、特撮などの技術を活かし、映画の仕事を独立系で携わってこられました。

過去の映画会社で関わった映画は、近年米国ハリウッドでリメイクされ、それなりの興業成績を達成されているようです。更に来年続編が製作されるらしく、Bさんはエグゼクティブ・プロデューサーを務めるとのことで、そのプロジェクトを支えるBさんの会社に出資して欲しいとの依頼が今回の電話でした。

二・三回程電話をもらってその後メールで趣意書が届きましたが、ちょっと間を置いて私はお断りをしました。門外漢の私にはそのような投資は自信がありません。Bさんとの15年以上の断絶は、それ以上に私には理解し難いものです。

メールでお断りをしたのですが、その後の返信がありません。頼みたい時に突然連絡があって、後は自然消滅となりました。自分だったらどうするかを考えさせられる出来事でした。Bさんは、頼まれた側のこんな気持ちは気付いていません。
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会長職の退任

2016年02月20日 09時11分55秒 | Weblog

江戸川鉄栄会の新年会は、毎年2月の第1週の金曜日に新浦安駅近くのホテルで行うことが、ここ何年かで定着しています。会員の社員家族参加のアットホームな会となり、ブッフェ形式で豪華な食事を堪能しながら、アトラクションではものまねタレントが会場を湧かせ、最後はビンゴゲームで大いに盛り上がる。これも定番となっています。

「当会の会長を仰せつかり、この3月で5期10年となってしまいました。前会長のから私に次期会長の要請があったのですが、とても会長の器ではないと再三お断りしましが、それでも熱心に声を掛けて下さって、結局1任期2年という事でお引き受けいたしました」。新年会の冒頭、私の挨拶です。

「後任者が不在で10年務めさせてもらった訳で、1期だけと、大嘘をついてしまいました」「会長を断った私が次期会長の候補の方々に断られ続け、同じ運命をたどっています」「去年12月役員会でようやく次期会長も内定して、今期限りでとの申し出が承認されました」。参加の皆様には、10年間のご支援の感謝を含めお伝えしました。

そのような新年会も無事に終わって、その後行われた役員会です。4月に予定する定時総会を何時・何処で行うか、ここで決めなくてはなりません。また次期役員も選定して、4月の総会に諮らなくてはなりません。

次期役員選考も、もう私の出る幕ではありません。次期会長候補がリードしてくれました。役員もほぼ重任となり一人が新任され、その中から副会長(従来から二人制)候補も決まりました。会の規定では、次期私は相談役となります。

この10年間を振り返ってみて、鉄鋼業界も激変しました。鉄鋼メーカーや鉄鋼商社である川上が、世界や国内で生き残る為に大合併を繰り返し、またグループ化を進めています。我々の鉄鋼流通加工業者にも、その大波は及んでいます。

当会においても10年前は会員40社を超えていましたが、前年度は29社まで減って今年度久しぶりに2社の新入会員もあり、現在31社です。この間退会された多くの会社は廃業によるものです。でも小回りが利く我々は、何としても生き残りを図らなくはなりません。

話しは新年会に戻りますが、ビンゴの景品はわが社の社員と家族がほぼ上位を独占してしまいました。女性経営者が私の所へ来て、こう話してくれました。「会長の10年間の苦労がここで報われていますよ。私このような光景見るのが大好き!」
 ものまねタレント“都ひばり”さん
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若人自立支援の活動

2016年02月13日 09時33分24秒 | Weblog

今回は、去年の11月28日と12月5日に投稿した続報となります。千葉県若人自立支援機構が主催するシンポジウムに参加しました。2月9日、千葉大学の校舎の会議室を借りてほぼ一日時間を掛けて行われました。(写真:シンポジウムの開催案内をご参考下さい)

家庭で諸事情があり児童養護施設で共同生活をしながら学校に通っている若人は、多くは高校を卒業して社会人となるために、色々な準備が必要です。経済面の備えや、インターンシップによって実際の職場を経験することも大事ですが、行きたい企業を選んで入社試験や面談を経なくてはなりません。

養護施設を育って社会人になった先輩の体験談を聞いたり、社会人になってからも何かあった時に相談する支援団体の説明を聞いたり、企業面談を疑似体験したり。そのようなことの目的で、今回のシンポジウムは開かれました。

当日は千葉県内にある数カ所の擁護施設の高校一年生から三年生まで、43名が参加しました。養護施設の園長さんや支援団体の関係者約20名、そして企業側とし7名の人が加わって、熱心にシンポジウムは行われました。

企業としては、IT関連、建設業、飲食店、美容室、そして私の鉄鋼業と、業種は少ないながら様々でした。先ず各企業が約10分の会社紹介のプレゼンテーションを行います。その後各ブースを設けて生徒との面談を行いました。生徒のモティベーションを上げる為に、優秀な生徒を企業が投票して上位5名には図書券が贈呈されました。

私にも三人、今や30代・20代の子供が居ます。彼等のその年頃のことを考えると、今回参加された養護施設の生徒さんは、よっぽどしっかりされています。本来の親を頼れず、施設で共同生活をしながら自分より年下の子供の面倒も見てきて、自然と自立心が芽生えたのではないかと思われます。

支援団体のある方が、「本来の自立とは、困った時に親身に相談になって支えてくれる人がいること」と仰っていました。自立を目指すことはいいけれど、いざ何かあったら人は一人では生きていけない。支援団体はそのような使命をもっています。将来に希望をもって輝いている生徒さんに接して、私にはこれから何が出来るのかを考えた一日でした。
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因循姑息にケリを

2016年02月06日 10時06分04秒 | Weblog
会社で身の回りにある物の整理は手際よく上手に出来ていると、自分では思ってはいません。特に紙関係の資料などは、直ぐ溜まって収拾がつかなくなります。机の上には極力置かないようにしていますが、平置きのクリアーファイルが身の回りに沢山積まれています。

それらを見直して分類して不要なものは捨て、最終的に綴じ保存するファイルはありますが全て分類先が決まっている訳でもありませんし、いずれやろうとして時間が作れないのも現状で、優先することに振り回されているのも現実です。

乙未(きのとひつじ)の去年、年頭に自分に課したテーマがありました。“因循姑息にケリを付けて、勇敢に進む年”としたい、でした。因循姑息とは、「古い習慣ややり方にとらわれて改めようとせず、その場しのぎに終始するさま」のことです。乙未の年は、旧暦では今年は2月7日までです。

それこそ姑息ですが、身の回りの整理をし出したのはこの一週間前からです。年が替るギリギリで挑みましたが、その場しのぎに終始してきたツケは重く回って来ました。

私の仕事場所は、過去13年の間に二回引っ越しをしました。その都度不要なものは捨てたはずですが、それでも年の経過と共に増えていきます。現在の部屋自体がそれ程広くないので、収納キャパも限られます。A4型とじ厚5㎝保存ファイルで60個ほど納まる棚がありますが、約三分の一は会社共有のものとなります。

今回整理するにあたって二つことを行いました。既存の保管資料を整理して不要なものは捨て、保管場所を空けました。これからも必要性がなく、少なくとも5年以上見ることがなかった資料を捨てました。しかしわが社は二年前に創立60周年記念で記念誌を作成していますので、今後のわが社の社歴に関連する資料は残しました。

結論から言いますと、この作業は2月7日で終わりませんでした。確か在ったはずの資料も、どこかに紛れて出て来ないものもあります。この作業には、本来はもっと時間を掛けなくてはならないと実感したところです。

作業は終盤を迎えていますが、不要なものを整理して捨て去る爽快感もあります。今後はこれを継続していくのが課題であり、身辺整理は心の整理にも繋がります。
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