梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

ブログを続けて

2008年02月24日 08時16分24秒 | Weblog
気が付いたら、知らない間にこのブログも100回を超えていました。

ちょうど二年前の二月に恐る恐るスタートして、今回の投稿で103回を数えます。週一回の投稿ですから、そんな数になるんですね。よく続いたものだと自分でも思います。

週末になると、話題に悩みます。何とか書き続けていますが、全くテーマが無い時とか、書きたいテーマが沢山ある時とかまちまちです。実は今週はこれといった話題がないので、このブログ自体について書いている次第です。

前にも申しましたが、サイトにアップする前に家内に先ず見てもらっています。誤字・脱字やおかしな表現をチェックしてもらっているのですが、三回に一回位は、内容がつまんない、面白くないと言われます。鬼の編集長みたいな存在です。

だって内容は会社の公式サイト(会社のホームページにリンク)でのブログなので、書くことには制約があるんですよ。と反論したいのですが、やはり硬くて面白くない内容が多いんでしょうか。

しかしこの間、そんな私のブログに救いの手が差し伸べられました。長女(23歳)の友人が見てくれているらしいのです。

何が見てくれるきっかけとなったか分かりませんが、ご丁寧に「お気に入り」に入れてくれているのだそうです。内心、飛び上がって喜びました。ただし肝心の娘は、関心がないようです。照れもあるのでしょうね。

現代人は普段文章を書くことが少なくなった、とある人が言いました。単語の羅列で、会話でも文章でしゃべっていないとも言いました。

そんな訓練の意味でも、一週間のけじめの意味でも、可能な限りブログは続けたいと思っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レアメタル!?

2008年02月17日 10時18分36秒 | Weblog
わが社が扱っている商品は、一般鋼材でも板状のものであり、通称は厚板とも鋼板とも言われています。最近これがレアメタル(希少金属)になりつつあります。

元々レアメタルとは、地球の資源の中でも少ししか取れない純粋な金属や、量は取れても経済的・技術的な問題で採取し難い金属を言います。クロム、マンガン、ニッケル、モリブデン、パラジウムなど、テレビやビデオカメラ、携帯電話などにも欠かせない金属です。
 
わが社としては厚板が希少金属となったとしても、嬉しくない事情が多々あります。

数年前の中国鉄鋼特需(主に北京五輪)により、低迷していた鉄鋼は世界的に供給不足となりました。その後大手鉄鋼メーカーの大合併などもあり、粗鋼の生産は拡大し続け、鉄が鉄を生むような、世界の鉄鋼需要も様変わりしました。

そんな中、日本の鉄鋼メーカーは来年度の輸入鉄鉱石の想定を超える高騰を受けて、鋼材製品の大幅な値上げを発表しました。過去に例を見ない上げ幅となりました。

わが社が扱っている厚板は、現在トン当たり8万円程の仕入れ価格ですが、それが2万円値上がりすると言うのです。特に厚板は世界的にも生産が需要に追いつかず、非常にタイトな商品となっています。値上げを呑まざるを得ません。

一方国内の鉄鋼需要は決してよくありません。例えば去年施行された改正建築基準法の影響で民間の建築は低迷を続けています。反面建設機械など輸出が旺盛な業界で、その仕事をしているところは繁忙を極めていまが一部です。二極化が進行しています。

果たしてその値上げをわが社の販売先のお客様に転嫁できるのか、その先のユーザーはそんな高い材料を買って成り立つのか、グローバル化した鉄源しかし牽引力が期待出来ない鉄鋼内需、今年は正念場を迎えそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪の思い出

2008年02月09日 09時49分00秒 | Weblog
この写真は、1月に千葉県大多喜近くのお客様のところに早朝行った時の景色です。

自宅の市川を出る時雪は全く心配なかったのですが、国道297号線を勝浦に向かい大多喜に近づくにつれ状況は一変しました。幸い幹線の道路は雪が排除されていて事なきを得ましたが、チェーン装備がない私は内心ドキドキでした。

今年は東京でも雪が多く、ここ何年暖冬に慣れている東京人にとっては、厄介な雪です。

雪といえば、私は必ず思い出すことがあります。私の高校受験の時のことです。ですからもう40年も前のことです。2月のその日東京に大雪が降りました。

正確には、その前日の午後から見る見る積雪となました。父は仕事を止め私を車に乗せ都心まで出ると言うのです。当時江戸川区葛西は地下鉄も無く、陸の孤島である自宅からは、翌日横浜の受験会場に早朝には着けないとの判断でした。

結局、父と二人で上野池之端の簡易ホテルに泊まりました。翌朝、ここは東京かと見間違うほどの銀世界でした。上野から地下鉄日比谷線に乗り更に東急東横線に乗り入れ、会場には余裕を持って到着することが出来ました。

大正解でした。二時間ほど遅れて試験は始まりましたが、それでもギリギリ遅れてくる受験生も多く、そんな番狂わせもあり、私は第一志望校に受かりました。大雪のお陰です。

実はその宿ではよく寝むれませんでした。父は酒を飲み、安心したのか高いびきをかいて寝込んでしまいました。空調の調整も知らない私は、暑すぎて一晩中寝心地が悪かった記憶が鮮明に残っています。

父の冷静な判断にも敬服しますが、この時の雪によって、その後の人生も大きく変わっていたのかな~と、思いを巡らすと感慨深いものがあります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

根っこ

2008年02月03日 07時58分24秒 | Weblog
梶さん、「根回し」の意味を知っていますか? 以前親しい人からそんな質問を受けました。

根回しって?! 交渉ごとなどで意図や事情を説明して事前に了承を得ておくことではないのですか。私はそう答えました。

それも間違ってはいませんが、本来の意味は、木の移植に際し前もって根を一部切り、新しい細根を発育させ移植先で活着できるようにする作業ですよ。とその方。

それを転用してその方曰く、大木になればなるほどその枝の末端まで根が横に這い回っているもの。そうでないと倒れるでしょ、見えない地中の世界ではそんなことがあるということですよね。

わが社の経営理念に『良樹細根』と言う言葉があります。見えているところだけでなく見えないところでも手を抜かない、誰が評価するわけでもないが紙一重を積み重ねる努力を大切に、を標榜し理念としました。

お客様からはそんな根は見えなくてもよいが、しっかりした土台の上に経営を乗せない限り会社の永続は成しえない。現実をなんとか理想に高めたい、そんな願いがあります。

その方にこの理念を話した時、私は大木の絵を描きました。地中にストレートに生える根を描きました。その時のその方の、指摘が先ほどの内容です。
 
「夢はでっかく根はふかく」、前回のブログで書きました相田みつおさんも伝えたい意図は同じではないでしょうか。わが社の理念がこんなところで繋がり嬉しくなりました。

その相田さんの作品に、「花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 でも根はみえねんだな」というのがあります。美しく人の心を和ませる花には根っこの下向きな営みが必要です。根っこがない限り花は存在し得ない、との解釈ができます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする