わが社にも関係が深い、二つの電炉メーカー〔下記参照〕の大きな選択に直面しました。
その一つ、M社の紹介。この工場の発生品を、過去わが社は取り扱っていました。昔、先代どうしが意気投合し、私の父がM社の増資(株式)を僅かでしたが引き受け、それを私が相続し最近まで保有していました。親子三代に亘り堅実経営を保持している会社です。
もう一つ、T社の紹介。この会社の厚板製品を、長年わが社は取り扱ってきました。過去何回となく高炉メーカー〔下記参照〕と熾烈な競争をしながらも屈せず、独自路線を堅持し、製造新品種を拡充してきた財務内容抜群の会社で、オーナー系電炉では国内最大手です。
M社の選択。中堅同規模のオーナー会社と、共同販売会社を設立。恐らく将来、本体の経営統合を視野に入れた英断なのかもしれません。電炉製品は大よそ市況品種であり、今後国内市場で共存をする為の、厳しい業界での模索の結果なのかもしれません。
T社の選択。社長が60歳を機に、45歳のプロパー役員に経営をバトンタッチしました。同族内で後継者が不在だったのも理由のようでしたが、ワンマンでカリスマ的社長が突然退き、オーナーの夢をスパッと社員に託したのも業界では話題となりました。
私はこの他社の決断に直面し、会社の存続とは何か、経営者の後継とは何かという問題を強烈に投げ掛けられた様に思います。
企業は永遠でなくてはなりませんが、人の活躍期間は有限です。また企業の選択が正しいかどうかは、時の経過を待たざるを得ません。それだけに、経営者の判断は難しいと言われます。
高炉メーカーや鉄鋼商社の再編は既に完了を迎えたと言われていますが、わが業界の中間流通の淘汰再編は途に付いたばかりとも言われています。ましてや、どんな中小企業であっても後継者問題は避けては通れません。
※電炉メーカーとは:スクラップを主原料として、電気炉で鉄鋼を生産するメーカー。リサイクル品である鉄を、コストをかけず再生し製品を造る比較的コンパクトな製鉄所。
※高炉メーカーとは:製鉄所の設備に高炉(大規模溶鉱炉)を所有しているメーカー。高炉で鉄鉱石を原料として銑鉄を生産し、転炉工程や連続鋳造工程を経て多岐に亘る製品を一つの敷地内で製造する銑鋼一貫製鉄所。
その一つ、M社の紹介。この工場の発生品を、過去わが社は取り扱っていました。昔、先代どうしが意気投合し、私の父がM社の増資(株式)を僅かでしたが引き受け、それを私が相続し最近まで保有していました。親子三代に亘り堅実経営を保持している会社です。
もう一つ、T社の紹介。この会社の厚板製品を、長年わが社は取り扱ってきました。過去何回となく高炉メーカー〔下記参照〕と熾烈な競争をしながらも屈せず、独自路線を堅持し、製造新品種を拡充してきた財務内容抜群の会社で、オーナー系電炉では国内最大手です。
M社の選択。中堅同規模のオーナー会社と、共同販売会社を設立。恐らく将来、本体の経営統合を視野に入れた英断なのかもしれません。電炉製品は大よそ市況品種であり、今後国内市場で共存をする為の、厳しい業界での模索の結果なのかもしれません。
T社の選択。社長が60歳を機に、45歳のプロパー役員に経営をバトンタッチしました。同族内で後継者が不在だったのも理由のようでしたが、ワンマンでカリスマ的社長が突然退き、オーナーの夢をスパッと社員に託したのも業界では話題となりました。
私はこの他社の決断に直面し、会社の存続とは何か、経営者の後継とは何かという問題を強烈に投げ掛けられた様に思います。
企業は永遠でなくてはなりませんが、人の活躍期間は有限です。また企業の選択が正しいかどうかは、時の経過を待たざるを得ません。それだけに、経営者の判断は難しいと言われます。
高炉メーカーや鉄鋼商社の再編は既に完了を迎えたと言われていますが、わが業界の中間流通の淘汰再編は途に付いたばかりとも言われています。ましてや、どんな中小企業であっても後継者問題は避けては通れません。
※電炉メーカーとは:スクラップを主原料として、電気炉で鉄鋼を生産するメーカー。リサイクル品である鉄を、コストをかけず再生し製品を造る比較的コンパクトな製鉄所。
※高炉メーカーとは:製鉄所の設備に高炉(大規模溶鉱炉)を所有しているメーカー。高炉で鉄鉱石を原料として銑鉄を生産し、転炉工程や連続鋳造工程を経て多岐に亘る製品を一つの敷地内で製造する銑鋼一貫製鉄所。