昔親しい方から、「梶社長は、人の目を見て話していない」との言葉をいただきました。言われるまで気が付きませんでした。そう言われれば、相手の方が話される時はその方の顔を見ていましたが、自分が話している時は相手の目を逸らしていました。
その理由を自分なりに考えてみると、次のようなことでした。話す内容に自信が持てない。あるいは一方的に自分の主張を言っている。考えながら話しているので相手の人を見る余裕がない。それ以来、話す時も相手の方の顔を意識するようになりました。
“dyad:ダイアド”という用語があります。社会学の専門用語で、「二者関係」または「相互関係」との意味です。複雑な関係も基本的には二者関係から成り立っていて、その相互間には、接近、適応、同化があるが、一方では競争、対立、闘争もある。ダイアドとは2個1組、一つが欠けると存在しないとの解釈でもあります。
以前私が参加した講習会で、ダイアドを組む実習をしました。2人1組になって向かい合い、様々なテーマについて話し合ったり、パーソナル・エリア(心地よく感じる人との距離)を破る至近距離で黙って目線を合わせ続けたりしました。この際に目線を逸らしてしまう人や不快を感じる人は、相手と一体になるのが苦手な人とのことです。
「飼い主と犬が触れ合うことで、互いに“オキシトシン”が分泌される」のタイトルで、二年前にサイエンス誌に掲載されて世界中で話題になったと、ある方が書いた文章で知りました。サイエンス誌に発表したのは、筑波大学の研究チームだそうです。
オキシトシンとは、別名「幸福ホルモン」「抱擁ホルモン」とも呼ばれ、我々に幸福感を与えてくれる脳内伝達物質です。叱って叩いて躾をするペット型としての犬ではなく、心から愛情をそそいで同志型と思えるほどの犬であれば、その犬には多くオキシトシンが出ていると判明したのです。これは犬と人とのダイアドに他なりません。
そんな経験や知識などがありましたので、試しに孫とダイアドを組んでみました。孫といってもまだ生後一ヵ月と、四ヶ月です。一ヵ月は私の次女の長女、四ヶ月は私の長男の長男です。群馬の高崎に嫁いだ次女が里帰り出産をし、私共の自宅に暫く居ました。
これ位の赤ちゃんは、視力の未発達により、人や物を見てもハッキリ認識出来ないと言う説もあります。結果二人とも、私がじっと見つめることを繰り返し続けると、私をしっかり見てくるようになりました。四ヶ月の孫は、笑顔を見せてくれるようになりました。
話は一転します。“ネット言論を見つめる”とのテーマの新聞記事を読みました。ネットの進化は言論の世界も大きく変えたが、ウェブ上を連日膨大な「論」が流れ、時に激しいも意見も飛び交う。転換期の言論空間はどうあるべきか、3人の見識者が意見を書かれていました。ネット言論は匿名であるがゆえに、流言、デマ、罵倒や誹謗中傷がエスカレートするとの認識は3人一緒でした。
相手が分かっていているSNSの利用にしても、その利便性から、仕事や私生活のあらゆる分野で活用されています。しかし問題は、その相手と直に向き合っていないことであり、本人を前に目と目で見つめ合っていないことです。
匿名のネット論争にしても、相手が分かっているSNSの利用にしても、自己満足の世界に陥りやすく、そこにオキシトシンなどは分泌していないことは事実です。五感を使って、相手と向かい合うことをベースにしたいと思います。
その理由を自分なりに考えてみると、次のようなことでした。話す内容に自信が持てない。あるいは一方的に自分の主張を言っている。考えながら話しているので相手の人を見る余裕がない。それ以来、話す時も相手の方の顔を意識するようになりました。
“dyad:ダイアド”という用語があります。社会学の専門用語で、「二者関係」または「相互関係」との意味です。複雑な関係も基本的には二者関係から成り立っていて、その相互間には、接近、適応、同化があるが、一方では競争、対立、闘争もある。ダイアドとは2個1組、一つが欠けると存在しないとの解釈でもあります。
以前私が参加した講習会で、ダイアドを組む実習をしました。2人1組になって向かい合い、様々なテーマについて話し合ったり、パーソナル・エリア(心地よく感じる人との距離)を破る至近距離で黙って目線を合わせ続けたりしました。この際に目線を逸らしてしまう人や不快を感じる人は、相手と一体になるのが苦手な人とのことです。
「飼い主と犬が触れ合うことで、互いに“オキシトシン”が分泌される」のタイトルで、二年前にサイエンス誌に掲載されて世界中で話題になったと、ある方が書いた文章で知りました。サイエンス誌に発表したのは、筑波大学の研究チームだそうです。
オキシトシンとは、別名「幸福ホルモン」「抱擁ホルモン」とも呼ばれ、我々に幸福感を与えてくれる脳内伝達物質です。叱って叩いて躾をするペット型としての犬ではなく、心から愛情をそそいで同志型と思えるほどの犬であれば、その犬には多くオキシトシンが出ていると判明したのです。これは犬と人とのダイアドに他なりません。
そんな経験や知識などがありましたので、試しに孫とダイアドを組んでみました。孫といってもまだ生後一ヵ月と、四ヶ月です。一ヵ月は私の次女の長女、四ヶ月は私の長男の長男です。群馬の高崎に嫁いだ次女が里帰り出産をし、私共の自宅に暫く居ました。
これ位の赤ちゃんは、視力の未発達により、人や物を見てもハッキリ認識出来ないと言う説もあります。結果二人とも、私がじっと見つめることを繰り返し続けると、私をしっかり見てくるようになりました。四ヶ月の孫は、笑顔を見せてくれるようになりました。
話は一転します。“ネット言論を見つめる”とのテーマの新聞記事を読みました。ネットの進化は言論の世界も大きく変えたが、ウェブ上を連日膨大な「論」が流れ、時に激しいも意見も飛び交う。転換期の言論空間はどうあるべきか、3人の見識者が意見を書かれていました。ネット言論は匿名であるがゆえに、流言、デマ、罵倒や誹謗中傷がエスカレートするとの認識は3人一緒でした。
相手が分かっていているSNSの利用にしても、その利便性から、仕事や私生活のあらゆる分野で活用されています。しかし問題は、その相手と直に向き合っていないことであり、本人を前に目と目で見つめ合っていないことです。
匿名のネット論争にしても、相手が分かっているSNSの利用にしても、自己満足の世界に陥りやすく、そこにオキシトシンなどは分泌していないことは事実です。五感を使って、相手と向かい合うことをベースにしたいと思います。