梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

ギネス記録への挑戦(その2)

2015年12月26日 09時41分14秒 | Weblog
記録挑戦開催の数日前にして予定していた種目の記録が破られて、東鉄連の実行委員が集まったのは、三日前の金曜日でした。緊急で召集したこともあり、サポートしれくれるイベント会社と、本来のメンバーは半分しか出席できない状態となります。

いよいよ当日を迎え、我々東鉄連スタッフは午前8時集合。それまで天気は何とか持ちこたえていたものが、その段階で雨がパラパラ降ってきました。10時に一般参加者の受付、弱い雨でしたが一向に止みません。事前のエントリー人数は、ほぼ2,000人です。

会場は待機エリアと挑戦エリアに別れています。待機エリアにて10時40分開会宣言と競技説明などがなされ、そして挑戦エリアに2,000人が移動開始しますが、傘をさしたり合羽を着たりした皆さんの動作も緩慢です。100人が横一列並んで20組が出来上がりますが、既に30分予定オーバー。最後の準備作業である、1番から2,000番までの通しの番号札をスタッフが全員に貼って行きます。貼り終ったところで挑戦スタンバイとなりますが、そこで大トラブル発生。番号札の貼り方が間違ってしまったのです。

種目は、“参加者が隣同士と手でハート型を作ってチェーン状にする” ことです。最初の1番と最後の2,000番の人は繋ぐ必要は無く、一本のチェーンを作ればいいのです。例えば、100人並んだ20組目が前の19組目と一番端のどちらか一人が、前と後ろとで繋がる必要はあります。そうして、20組目から1組目まで繋げていくことになります。

何がミスかと言いますと、チェーンにした状態で、番号が繋がっていなかったのです。つまり、20組目も19組目も他の組全て、左から若い番号札を貼ってしまって、ギネス社認定員からも入れ替えの指示が出て、奇数組の10組全部を入れ替えなくてはいけない事態となりました。

お子さんもお年の方も多く参加しています。皆さん雨と寒さの中で立ちっぱなし、限界に達しています。番号札を貼ることは三日前の緊急準備会で決定されたことで、完全に爪が甘かった結果です。入れ替えで更に30分ロスが出てしまいました。

それでも皆さん協力をしてくれました。トライアルは3回チャンスがありましが、一回で参加した1,936人全員欠けることなく見事世界記録達成!!「記録も残るけれど、より記憶に残るイベントであって欲しい」、実行委員長の事前のスローガンでした。この一分間は悪条件の中で達成されたからこそ満足感や充実感があり、私の人生にも記憶に刻まれたものとなりました。

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ギネス記録への挑戦

2015年12月19日 06時00分53秒 | Weblog
東京鉄鋼販売業連合会は今年5月に創立60周年を迎え、今年度三つの冠事業を企画しました。今年5月には記念式典を、11月にはオーストラリアに海外視察研修旅行を、それぞれ行い無事に終了しました。そして12月は、最後の事業であるギネス記録挑戦となりました。

式典は当団体が長年御世話になった鉄鋼メーカーや商社をお招きしてそのお客様と我々会員会社の為、視察旅行は会員会社の経営者の為、ギネス挑戦は会員会社の社員の為にと、それぞれ主体が異なりました。

最後のギネス記録挑戦は、参加動員数においても掛ける費用にしても最大となります。東鉄連の実行委員では、全てを東鉄連メンバーだけで行うことに限界を認め、外部のイベント会社にもサポートすることも決定し、ほぼ一年前から準備を始めて参りました。

当団体は鉄鋼業でもあり、“5分間ヘルメットを被った人数世界一”が、当初の目指す種目でした。過去の記録はインドにて1,300人です。従って1,500人を集める必要があります。11月上旬募集締め切りを前に、人数はクリアーする形勢となりました。

ところが、10月末にトルコで2,770人と大幅に記録が更新されます。それに匹敵する人数は時間的にも集まりませんので、種目変更を迫られます。ヘルメットを使用する種目は諦め、“2分間ハート型を手で作った人数世界一”に変更します。

募集締め切り日を経て参加者は、何と141社より2,050人となりました。その時点で過去の記録は1,100人前後でしたので、当日トライアルが成功すれば記録は確実に更新されます。しかし実行委員の中では、一回目が破られましたので、気を緩めずに最終準備を進めました。挑戦日は12月13日の日曜日です。

幸いにもイベント会社が作ってきてくれた当日運営のマニュアルは種目を変更しても全てが有効でした。また参加者にしても、ヘルメットを被ることもハート型を手で作ることも、事前に練習しなくても当日本番でトライアル可能です。

ところが、ところが一度あることは二度ある。開催数日前に、台湾にて2,660人で記録が更新されてしまう事態が起こりました。実行委員が集まって打合せが出来たのが、開催3日前。一瞬先が見えなくなり掛けました。「記録は破られる為にある」、それを痛感させられた出来事でした。  ~次回に続く~
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新規お客様訪問

2015年12月12日 09時15分25秒 | Weblog
新たに取引をして下さる会社との切っ掛けや経緯は実に様々であり、10社あったとしたら10通りのアプローチがあり、何か不思議な出逢いやタイミングも存在するように思います。

私共のグループ会社(私の弟が代表)は運送業を営んでいます。その別会社はメタル便といって、鋼材の小口混載便を主体として15年前に設立した会社です。自社で加工して、少し遠方のお客様に持ち込む小ロットの切り板は、わが社もメタル便を利用しています。

メタル便が積んでいるわが社の切り板を街中で、ある方が見られたのが切っ掛けとなしました。メタル便の運転手を通して、その方の会社を訪問することを依頼されて、わが社の営業が訪ねました。そして暫くして、見積もり引き合いが入りました。

主に生産工場の上工程の機械装置を製造している会社で、ある方とは、その会社の資材調達の担当者でした。従来の溶断加工品の仕入先はあったものの、新たに探されていたのです。既存の溶断業者に発注しても、切り板を納入する対応に問題があったようです。

従来の溶断業者は受注するものの、自社のトラックが小ロットでは、その方面に行く機会がないとの理由で、一週間も待たされるケースがあるとのことでした。反面、わが社は同地域で既存の一軒のお客さんがあって、週に二回程自社便で配送していました。

正にその便に合積をすれば、新規のお客様には受注後2~3日目には配達可能となります。製品の品質も問題が無いとのこと、また価格の面も折り合って取引が開始しました。わが社はメタル便を利用する選択肢もありましたが、自社便の合積であれば運賃もより安くなります。逆を言えば、同じ地域に以前からのお客様が無ければ、このようにスムーズに事は運ばなかったかもしれません。

その担当者がわが社の切り板を街中で発見してくれたこと、同業他者より短納期のメリットを見出してくれたこと、わが社が自ら動いた結果ではありませんが、新たな取引がスタートしたことに不思議な出逢いやタイミングを感じます。

先日私は初めてその会社にわが社の営業担当者と伺いまして、役員を含め4人の方と挨拶が出来ました。わが社を選んで下さったお客様に、精一杯お応えしなくてはなりません。
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若人自立支援(その2)

2015年12月05日 09時41分23秒 | Weblog
私からの会社説明は正味30分。前日の現場の様子を撮っておいたビデオも観てもらったり途中質問に答えたりして、50分程となりました。一人の高校生の反応を見てみますと、映像はやはり効果的でしたが、私の説明には難しい用語などがあったようです。

「採用される会社には住宅を提供してもらうことが希望です。しかし何かがあって彼等がその会社を辞めてしまうと、職と住宅を同時に失うことになります」「でも彼等は食べていかなくてはならず世間も知らないこともあり、特に女の子は夜の仕事に身を費やすこともあって、心配が絶えません」。当日参加された、児童養護施設園長さんや若人自立支援機構理事の方達のお話です。

更に、「受け入れてくれた会社で家族同様に温かく迎えてくれて有り難いのですが、そこの社長は気遣って週末も一緒に行動するので、少しは自分の時間も持ちたいと訴える子もいます」と話されます。職場が決まってからも、後のフォローやケアー、有志の会の方々の悩みは尽きません。

色々な事情や都合があって親は子供をそのような児童養護施設に預けるのでしょうが、養護施設を巣立っても親は支援をしないケースもあり、彼等を誰かが何処かで支えなければ自立は難しいように感じました。

千葉県若人自立支援機構は、来年の2月に“就職説明会”を開催します。県内の養護施設の高校生が50人程参加して、一般企業が彼等に模擬就職面談を行う内容とのことです。企業の採用担当者として彼等を採点して、それを本人にフィードバックするという企画のようです。

その就職説明会に参加する企業を10社募集していて、わが社もエントリーさせてもらいました。そして来年の夏休みにインターンシップ(職場体験)も実施したいとのことで、自立支援機構の理事の方には、わが社は受入れの用意がある旨もお伝えしました。

実際に彼等を、わが社で採用検討するかどうかは先の判断になります。私としてはこの有志の会の皆様が目指す活動を、東京鉄鋼販売業連合会に働きかけることも視野に入れて、今回のわが社の会社訪問と就職説明会の参加をお引き受け致しました。
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