銚子・角巳之・三代目

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漁業....③

2022年01月28日 | 日記・エッセイ・コラム

最近やたらと水産物のバリューチェーンという言葉が聞こえて参ります。バリュー(価値)の
チェーン(連鎖)ですから、漁獲から魚が消費(食べられる)までの全ての過程が協力し、魚
の価値を向上させて参りましょうということかと思います。それに異論はありません...。

ただしこれを漁業者だけで行えるかと言えば、答えは否。市場や仲買人、中央市場の荷受・仲卸
販売店(スーパー、飲食店等)すべてが協力しなければならない...。部分最適の総和が全体最適に
ならないことは周知の事実ですが、漁業は水産物流通の始まりではあるけれどすべてではない。

例えば牛...。生産者が育てているのは生き物としての牛でありますが、消費者が食べるのは牛肉。
牛と牛肉との間には食肉処理場が、牛を牛肉に変えている訳であります。青果物、水産物は収穫後
すぐに家庭のまな板に載せることが出来るが故にこの変換が理解し難いのかもしれません。

漁業は魚を獲るだけの産業ではない...。この綺麗な言葉に遭遇し、それではどういう産業ですか?
と問うた時、今まで明快な回答に出会ったことはありません。ここで敢えて、漁業とは魚を獲る
産業であります...と。自らの無知による過去の反省を踏まえ...。この話題、またいずれ。