銚子・角巳之・三代目

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赤い魚その③

2006年02月09日 | 銚子の魚

000_0640 写真はキンキ。北海道や東北ではキチジと呼ばれています。昨日の赤ムツが日本海の赤い宝石なら、こちらは太平洋の赤い宝石と呼ばれているようです。写真は一昨日、銚子港に揚った直後のキンキ。赤というよりはオレンジ色が掛かったような色をしてました。この色が鮮度の良さを表しているのだそうです。写真は水揚げ直後ですから当然と言えば当然ですが。この魚、銚子でも大変人気があります。本当に美味しいです。今の季節は煮付け。カニを食べると無口になると言いますが、この煮付けも同様です。この魚、仙台の笹かまぼこの原料としても有名です。昔は銚子でも蒲鉾原料に使っていたようですが...。(入荷量の減少と値段が使われなくなった理由らしいです)浜のお年寄りから昔の蒲鉾が食べたい。というお話を良く聞きます。両親や浜の先輩方に聞くと、昔の蒲鉾屋は原料選び放題。キンキだろうが、グチだろうが、とにかく美味い魚を贅沢に使っていたようです。それだけ水揚げがあった。漁協発表資料によると銚子の30年前の水揚げ量は約100万㌧。現在は25万㌧前後のようです。漁獲量1/4。激減です。でもこの数字で銚子港の水揚げは全国1、2を争っております。日本全国に漁港は約3000ケ所あるようですが、銚子、焼津、気仙沼、八戸、長崎松浦...という上位10ケ所で日本全体の水揚げ量の約半分を占めています。これが水産業の実態。全国的に見ればまだまだ銚子は恵まれていますし、まだ知られていない美味い魚が必ず眠っております。原石も磨かねば光を発しない。その前にまずは自らの五感を鍛えねば。そんな事を思っております。