風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

イギリス海岸

2008-04-23 | 風屋日記
「イギリス海岸~イーハトーヴ短編集」
       木村紅美:著 メディアファクトリー 1260円

もちろんタイトルや扱われている風物に惹かれて読んだもの。
この作家の作品は初めてだが、
私的には、たぶん他の作品を手に取ることはないと思う。
しかしこの本に描かれている盛岡や花巻の風物や風景は本物だ。
福田パン光原社ホームスパン白龍のじゃじゃ麺、
そして小岩井農場や盛岡の中津川沿いの散歩道、
新花巻駅~イギリス海岸~花巻駅への道など
元々盛岡の出身なのかと思うほどリアルに描かれている。
(作者には失礼ながら)文芸作品というよりは
盛岡人、花巻人の視点からも違和感なく
自然に描かれている岩手の風景を楽しんで欲しい。

岩手ってどんなとこ?
盛岡や花巻はどんな町?
って方にはぜひご一読願いたいお勧め。
短編集ながら登場人物は同じで、
ひとつひとつ主人公が違う設定もおもしろい。

個人的には最後の作品に出て来るヨーコさんが気になった。
私の従姉妹のヨーコさんもイギリス海岸の対岸地区出身で
現在ロンドン在住。
私より少し歳上ながら今でも少女の面影を残しているところなど
作品中のヨーコさんに被るのだ。
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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
木村紅美先生 (おとう)
2008-04-23 13:49:11
おっ。
風屋さんもお読みになりましたか。
風景が見える本って地元ならではです。
兵庫県出身の先生のお父さんと私、飲み友達で、この本が出たときにご紹介いただきました。
風化する女。島の夜。
島の夜の舞台は、南の島ですが、お父さんも作品中に登場します。(性格はそのままですが、職業は違う(笑))
是非、そちらも機会があれば手にとって見てください。
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Unknown (風懐)
2008-04-23 15:49:43
>岩手ってどんなとこ?
>盛岡や花巻はどんな町?

あっ、私が読む本だ!
岩手県にお住まいの人たちとブログでやりとりするようになって、いろいろと想像しています。

「イギリス海岸」も岩手県にあるのですね。
返信する
今日もあちぃ・・・(^^; (風屋)
2008-04-23 18:26:33
>「おとう」さん
おや!? 著者とお知り合いでしたか。
どうして彼女はこんな風に岩手を書けるのでしょう。
旅人の視線ではなく、ここの生活者の視線ですよね。
それが不思議です。
他の地域の皆さんに読んでいただきたいキブン(^-^)

>風懐さん
・・・ということで、ぜひ手に取ってみて下さい。
イギリス海岸は宮沢賢治さんが名付けた
北上川の川原です。
同名の作品も残っています↓
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/4417_9667.html

渇水期のイギリス海岸は↓こんな感じ
http://www.michinoku.ne.jp/~kappa/igirisu.htm

風屋日記でも紹介してます↓
http://blog.goo.ne.jp/k_kazeya/e/ab744485868be5693ff708ccf7c39367
返信する
そうなんです (おとう)
2008-04-23 18:53:56
盛岡に住んでいました。
父君は盛岡在住。白堊出身。

父君曰く。娘の作品のことは冷汗三斗で、娘曰く、「作家を子に持った親は、お天道さまに顔向けできないと後悔するかもね」だそうで、

母君も面白く。
お母さん「ホント、あなたの小説にでてくる男の人たちときたら、フリーライターだの、バンドマンだの、映画作家志望のプータローだの、ヒモだのろくなのでてこないわね。なんていうの? 誰も年金とか払ってなさそうだし。あなたの視界にはそんな人しか入ってこないの? たまには銀行員でも登場させてお母さんを安心させてちょうだい」

木村先生「お母さん、それは小説の読み方を根本的に間違ってるわ」

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>「おとう」さん (風屋)
2008-04-23 19:17:29
あ、やっぱりそうですか。
小説に描く、その作品の舞台となる土地の描写は
取材で知ったものと、生活して肌で感じたものとは
やっぱり描き方に違いが出てくると思います。
この本に描かれている「岩手」はまさに生活者の視点。
もしかしたら住んだことがあるのかな・・・と
何となく感じていました。
それにしてもご両親は盛岡在住だったんですか。
しかも白堊OBとくれば平舘さんが黙ってませんね(笑)
返信する
追伸 (風屋)
2008-04-23 19:18:24
>たまには銀行員でも登場させてお母さんを安心させてちょうだい
笑ってしまいました(笑)面白い(^-^)
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Unknown (風懐)
2008-04-24 18:58:05
たくさんのご案内をありがとうございました。感激してます!
「宮沢賢治は太陽のような人だ」次女が小学生の時の国語の教科書にそんな文章が載っていたことを思い出しました。

また著者をご存知の「おとう」さんの登場にびっくり。
うん、読んでみよう。
返信する
アンテナに・・・ (おとう)
2008-04-24 19:11:34
>風懐さん
私、風屋さんのアンテナにピピッと引っかかるものに結構ご縁があります。っていうか、風屋大先輩の電波で操られているのかも。(笑)
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在京疾風会 (おとう)
2008-04-24 19:20:34
>風屋さん
たまぁに在京疾風会のBBSにコメントしてますね。木村先生のお父さん。平さんも同時期に書き込みをしてたみたいだから、もしかしたら知ってるかな?
そういえば・・・
「街もりおか」7月号から私エッセイを連載をすることになりました。
一回目入稿【国道四号線上のアリア】
二回目は【にほい・かほり】
さぁてどうなることやら・・・って、一発連載中止だったりして(大笑)
返信する
うふふ・・・(^-^) (風屋)
2008-04-24 22:12:20
>風懐さん
失礼しました(^^;
賢治さんのことなら結構語りたくなるのですよ。
ぜひ読んでみて、岩手を感じて下さいませ。
できたら改めて賢治さんの作品も。
ちなみに「おとう」さんの別名は春風さんです(^-^)

>「おとう」さん
リモコン持ってたりして・・・(笑)
木村お父さんも白堊スポーツに出入りしてるかも。
私も一度お会いしてみたいですね。
でもその前にもっと作品を読まなきゃいけないかな。

>「街もりおか」
おー(@o@) しばらく見てないけど読まなくちゃ。
「アリア」もさることながら
「にほい・かおり」というタイトルに惹かれます。
期待してます(^-^)
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