先週末は札幌で獣医麻酔外科学会秋季学会だった。
今年は暖冬とは言え、12月の札幌は秋じゃないよね。
防寒具も特殊なものが必要だ。
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5年に一度、北海道札幌で開催される。
北海道でやるときには、北海道獣医師会会員も麻酔外科学会員扱いでどうぞ参加してください、ということになり、
大動物をテーマにしたセッションが企画される。
今年は、牛の「長骨骨折」「輸液」「麻酔」が企画され、ずいぶん牛臨床家の参加があった。
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USAでも獣医外科学会が毎年開かれていて、大学の先生、レジデント(専門医研修生)、インターン、獣医外科医達が集まる。
small animal、equine部門は発表数が多く、たいへんな盛り上がりを見せるらしいが、プログラムを見る限りfood animal は発表数も少なく、
セッションや教育講演もほとんどない。
USAでは、牛はもう外科や麻酔の対象ではなくなっているのだろう。
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肉畜生産も酪農も数千頭規模で行われているUSAとちがって、北海道でも牛1頭1頭は外科手術の対象になっている。
開腹手術は1万件以上行われているのではないだろうか。
キシラジンがよく効く動物とは言え、麻酔についても改良・改善の余地があるだろうと思う。
北海道獣医会の学会とは異なり、麻酔外科学会では教育講演やシンポジウム形式が中心になる。
これから大動物獣医師も麻酔外科学会に参加して勉強できるようになれば良いなと思う。
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私は、牛と馬の骨折プレート固定について講演した。
さて、牛の骨折プレート固定は普及していくだろうか・・・・?
若い臨床家の意欲、ベテラン臨床家の懐の広さ(精神面と予算;笑)が鍵かな;笑
大学では大動物のプレート固定も教えなきゃダメだね。
そうなればいずれ卒業生たちが、大学へ骨折牛を送ったり、臨床現場で骨折プレート固定をやるようになる。
小動物外科では習ったけど、大動物ではそんなことやってないって言われました、じゃ情けないでしょう?
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帰ってきた翌日は、
午前中、第三度会陰裂傷の再建手術。
午後は獣医師会の役員会があり、
途中で帰ってきて、育成馬の副鼻腔蓄膿の円鋸手術。
夜は職場の忘年会。
当番だった私は途中で呼び戻されて黒毛和牛の反転性裂胎の帝王切開。
私は牛の帝王切開を執刀したのは10年ぶり以上だ、たぶん。