午後はこっちで第4胃右方変位の手術。いつもは立位枠場保定でやるが、今日は事情があって仰臥で傍正中切開。
会陰部で切開していたが、今日は陰嚢頭側を切開し尿道内の結石を崩した。尿は出るようになったが・・・・・・
どちらも往診でこの牛達を担当している先生達の執刀。
家畜共済獣医師の技術情報誌「家畜診療」の編集委員をしていたとき、肥育牛の尿石の治療を特集してはどうかと意見をだしたが、「もう確立されている技術なので、その必要なし」ということで採用されなかった。
しかし、尿石症の外科手術方法はいまだに新しい方法が考案され続けている。結局、どの方法も一長一短で決め手がないということではないのか。それなら、それぞれの方法の長所、短所を整理しておく必要があるのではないか。
すぐ屠場へ出したいときはどうする。まだ長く肥育しなければいけない牛のときはどうする。膀胱が破裂してしまっているときはどうする。
kiri先生、そちらではどうしてますか~?
頑張ってますね。
僕と同じ時期にブログを始められたようです。お互いネタに苦労しながら頑張りましょう(連合会 S)。
小動物の先生かと思っていたらナント!
いつもお世話になっております。今後ともよろしく。
アニマルセラピーといえば、浦河の乗馬療養の指導者育成施設が閉鎖されました。馬と人の新しい関わりになるかと思っていましたが、やはり経費が厳しいようです。
残念。
うう・・・(´・ェ・`)
尿石症は、この写真くらいの前期~中期の牛ならば、ほぼ100%が尿道バイパス手術になります。
後期だと、出荷してしまうことが多いかもしれません。その場合は直腸から膀胱穿刺して、そのあとBUN見て、という感じです。
陰毛に結石が付着してないのに尿閉になるケースは、あまり予後がよくない気がします。
膀胱破裂はほとんど見ませんが、去年の「家畜診療」には、尿道バイパス手術や用手破砕術で乗り切ることができます、っていう報告がありましたね。
こういうときはこうする、というガイドラインは尿石に限らずやっぱり必要でしょうね。
尿道バイパス術というのは会陰で尿道を切開するんですね?やはりその方法が標準。ということでしょうか。
欠点は、外見でわかるので買い叩かれることがある。尿カテを残すとまたつまることがある。ということでしょうか。
けっこう深くて、手術も大変ですよね。
市場で正常な状態で買ってきたのに数日で詰まっちゃって、即返品というのは、今まで2度ほどあります。
陰毛の結石をきれいに洗い流してセリに出るから、わかんないんでしょうね。
>尿カテを残すとまたつまることがある
??そうなんですか??
あまり尿カテを留置したことがないので・・・
あと、欠点は、新しく作った尿道の向きによっては、おしっこがあちこちにスプリンクラー状態になってしまって、餌箱が汚染されるということですかね。。。
とくに術後数日間は、血餅なんかで尿道口が覆われて、思わぬ方向におしっこが飛散してしまいます(´・ェ・`)
長々とすいません。
ありがとうございます。そちらの手術方法がわかったように思います。カテーテルは残さず、尿道切開創を皮膚に縫い付けるんですね。
この辺の年配の先生は以前よく言ってました。「牛は難しい。牛はわからん・・・・」しかし、最近黒毛和牛が増えています。先進地に学びたいと思います。
追伸です。牛の月齢も書きませんでしたのに、写真で肥育月齢を言い当てる。プロですね~。
確かに、この牛は今年の年末市場を狙っている牛です。