土曜日、午前中、競走馬の腕節骨折の関節鏡手術。
来院して触ってみるが、左右どちらの腕節も熱感がない。
着もひろっていない2歳馬。
早くに骨折していたのかもしれない。
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終わったあと、3歳馬が下顎を骨折したとの依頼。
「歯がめくれた」ではなく、「切歯と臼歯の間で折れている」と聞いたので、
電動ドリル、プレート、スクリュー、内固定器材、ベンディングプレス、などプレート固定フル装備を用意した。
来院したら、たしかにひどいが、切歯骨骨折だ。
めくれてないのは、303だけ。
これは、切歯をワイヤーで臼歯へとひっぱらないといけないか、と思い、鼻から気管挿管して吸入麻酔することにした。
手術台で仰臥にして、よく観るとほぼ完全に整復できる。
そして、3歳雄馬なので、犬歯(304・404)が歯肉の下に生えてきている。
その犬歯へワイヤーかプラスチック結束帯で縛ってやれば固定できるかも・・・・・
1本だと短いので、結束帯を2本つないで、それを下顎にグルリと回すようにして締結した。
それを3セット。
3歳馬なので、303,403は乳歯。
その根元に埋まっている永久歯を犬歯304、404へ引張れたのだろう。
グラついたりしなくなった。
歯肉は縫合しなくても良いくらい閉じた。
口カゴをして、2日間絶食してもらうことにした。
その間に、傷も閉じ始めるだろう。
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午後に予定していた飛節OCDの関節鏡手術は30分遅れで始めることができた。
日曜日は牧場が手薄で手術予定を入れたくない牧場がある。月曜から土曜はこちらの予定が埋まっている。
予定を変更せずに済んでヨカッタ。
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91の父がジャンパーの袖のマジックテープがくっつかなくなった、と言うので、
マジックテープを買って来て、前のテープの上に縫い付けた。
縫合は外科医の基本さ;笑
草食動物は猫舌ではないし、口の中の痛みに強いようです。硬い葉や茎を食べますからね。敏感では生きていけないのでしょう。
まだ、早朝散歩してますが、厳寒期、凍結季になったらやめます。危ないですから。
左右に分かれている下顎体は折れておらず、左右が一体となっている切歯骨体が折れていました。
マジックテープは便利ですが、長く使いたいなら弱点でもあります。まあ、服って、ボタンやジッパーも壊れがちですけどね。
歯茎の血流とか、口唇に当たる結束バンドの突起とか、些細なことでしょか?
ジャンバーで暖かくして、お元気にお過ごしの様子。hig先生のことだから、お足元への気遣いもぬかりなしかと
今朝も冷えたけど、こちら、雪は今日中には融けるかも。
正中で割れているのと異なり下顎骨自体が左右で分離してしまうと余り締められないと思うのですが、そうではなかったという事でしょうか。
縫合以上にmottainaiが外科精神なのかもしれません。
安物買いしないとその精神鍛えられるか苦笑