1歳馬が、前肢の跛行をして、休ませると良くなるが、放牧を再開するとまた痛くなることを繰り返す、とのこと。
来院して球節、蹄、腕節、肘関節をX線撮影した。
異常がない(?)ので、全身麻酔して肩関節は大型X線撮影した。
わずかに関節面の曲線が崩れているように見えた。
しかし、そんな極々軽度の異常ではっきりした跛行を繰り返すか??
よくよく見ると、蹄の中に感染像がある。
蹄尖部には裂蹄があり、汚れが入っている。
そこから感染したのだろう、ごく小さい感染巣なのだが・・・・・
今度また痛くなったら、蹄と肩をブロックしてみましょう、ということにした。
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で、また跛行は再発した。
しかし、こちらの診療予定が詰まっていて、すぐには予定を入れられなかった。
来院したら跛行は間欠的でごく軽度。
Dyson Grade で1/8。
これでは神経ブロックしても効いた確信が持てない。
蹄を触ってみると・・・・明らかに患肢の蹄が熱感があった。
これは蹄だわ。
こちらで鎮静剤投与して、X線撮影しながら病巣まで掘るか、とも考えたが、あとあとの管理のこともある。
牧場で装蹄師さんに頼むことにした。
X線画像をプリントアウトして見せるように渡しておいた。
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私は図書館から借りて単行本を読んだ。
森絵都さんの短編小説。
表題の短編はどうかなと思う。
とくにひねりがあるわけではなく、表題も意味がわかりにくく、日本語としての魅力がない。
痛快だったのは、”危機一髪”かな。
しかし、この作者の小説は、よく書けている、うまいな~、と思わされるのだが、あとで思い出せないのはなぜだろう・・・・
hig先生の脳は森絵都さんの小説をアウトプットしないのですね。インプットされてるんでしょけどねぇ。途中で「これ読んだ」とか「観た映画だ」とか「あの曲だ」と気付くとそこから思い出すってありがち。
「風に舞い上がるビニールシート」短編集でも表題作以外にはストーリーやシチュエーションを思い出せないのですよね。うまいな~と思うけど、心打たれる、というのとは私にとっては違うのかも。
蹄に関していえば獣医師は独占している技術の提供とセカンドオピニオンを保つことが大事なのですかね。
折り合いつかなくて信用を欠いた場合ダメージが大きいのは装蹄師さんのほうかもしれませんし、じゃあ獣医が全部やれ言われても出来ませんし。
蹄感染は獣医師がやるか、装蹄師がやるべきか、ということではなくて、相互協力が必要です。