馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

夏の臨床実習の意義

2015-09-04 | How to 馬医者修行

この夏も獣医科実習生が来ている。

1名ずつ、1週間重なりながら、2週間実習していく実習生がほとんどだったのでイイ感じ。

2-3人でまとまって来て、月曜から金曜までの5日間しかいなくて、それも月曜の午前中に来て、金曜の午後に帰る連中が多いと受け入れる方は面倒が多くて、

総入れ替えのあとは、また生活のことなど1から説明しなければならない。

社会見学のような「実習」はゴメンこうむりたい。

見学だけなら、離れたところで見ていればいい。

そばでウロウロされると邪魔だし、危ない。

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手術室で術野の毛刈りや、雌馬の尿道カテーテル留置に奮闘する実習生。

手馴れてできる獣医科学生はまず居ない。

ひとつずつ覚えながら、解剖学や外科学や習ってきたことを反芻し、それが獣医師の職場でどう応用され、どうして大切なのか身に付けるのだ。

知識と技術を見に付けていて、それでも考えながら走り続けて経験を積んでいくような臨床家の生活がどういうものか味わえる。

1日や2日、傍から見ていても実感はできないし、

5日間では何かを身につけるような体験にはならない。

夜中に起こされるキツさも味わって、それでも馬が助かって帰っていく喜びの方が大きいと思えたら、それが馬医者としての適性の芽なんじゃないの?

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「はじめて尿カテうまくいれられました!」

嬉しそうなK君。

そんな経験を積み重ねられるなら臨床は楽しいと思う。

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オラは牛乳大好き

皿まで舐める、じゃなくて、

皿の外にこぼれたのも舐めるゾ