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COLKID プチ日記
お手入れ

D800E + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED
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ホーウィン社のクロムエクセル・レザーを使った靴が増えつつある。
現時点で持っているのは、オールデンのブルーチャー、宮城興業の誂え靴、シュー・アンド・コーのロングウイングチップ、ウルヴァリンの1000マイル・モックトゥ・ブーツなどである。
この後、まだ注文してある靴が入る予定だ。
当然その手入れに関しても、いろいろ試行錯誤している。
クロムエクセルはオイル・レザーであるから、まずはオイル・レザー専用に売られている靴クリームを試してみた。
オイル・レザーはオイルをたっぷりと染み込ませた革で、通常の革とは手入れ方法が異なる。
主にアウトドア・ブーツなどに使われる素材であるが、ブーツ好きの人には、紳士靴のようにピカピカに光らせるのを嫌う人が多い。
手入れの方法ばかりでなく、仕上がりに対する価値観、美学も異なるわけだ。
オイル・レザーの手入れ用品としては、ミンク・オイルが代表的である。
しかし浸透性が強いため、やり過ぎると革が柔らかくなり形が崩れる・・という話もよく聞く。
そのため、その欠点を補ったオイル・レザー専用のクリームも何種類か売られている。
その手のオイルレザー用クリームをいくつか試したが、やはり艶は控えめに仕上がるものが多い。
ところで、オイル・レザーの中でも、クロムエクセルは専用の手入れ方法が必要であると、書かれているサイトもある。(スローウエアライオン)
クロムエクセルは、他のオイルレザーとは違いセミアニリン仕上げが施されており、その艶を生かすためには靴用クリームを使わなければならない・・というのだ。
非常に興味深い情報である。
個人的にはこれを読む以前から、通常の靴クリームをクロムエクセルに試していた。
サフィール・ノワールのクレム1925で、カーフなどのスムース・レザーに塗り込むと、強い光沢を出す事の出来る優れた商品だ。
クロムエクセルの靴に使用すると、確かにオイル・レザーとは思えない強めの艶が乗る。
しかし、これは好みが分かれるところだろう。
革の持つワイルドなイメージと、つり合いが取りにくいのだ。
同じクロムエクセルでも、表面に張りがあり、一般の紳士靴に近い仕上がりの宮城興業のプレーントゥには、このクリームを使うことが多い。

アッパーの材料にクロムエクセルを指定し宮城興業で誂えたES-12を、サフィール・ノワールのクレム1925の「No.08バーガンディ」で仕上げたもの
一方クロムエクセルの製造元であるホーウィン社では、クロムエクセルの仕上げにはニートフットオイルを推奨している。
革の製造の最終段階で同オイルを使用しているからだという。
肝心の製造元では、その程度で十分だよ・・と考えているようだ(笑)
それを知って、まてよ、と思い浮かんだのは、サフィールノワールのコードヴァン・クリームのことだ。
このクリームは、ニートフットオイルが配合されているのが売りなのだ。
これをクロムエクセルに使ったら面白いのではないか・・
皮肉な事に、手持ちのコードヴァンの靴には別のクリーム(現在はヴェネチアン・クリームという商品を使っている)を使用し、オイル・レザーのクロムエクセル用としてサフィール・ノワールのコードヴァン・クリームを使おうというのだ。
柔らかくて伸びがよく、なかなか塗りやすいクリームである。
ネットリと濃厚な仕上がりで、クロムエクセルの質感を強調したような感じになる。
ブラシで磨けば艶も適度に出るが、クレム1925ほどピカピカになるわけではない。
鈍い光を放ち、アナログ的というか、有機的な仕上がりになる。
このクリームの成分が、革にとっていいのか悪いのかは分らないのだが、仕上がり具合はけっこう気に入っている。
現在はウルヴァリンの1000マイル・モックトゥ・ブーツや、オールデンのブルーチャーに、好んで使用している。
同じクロムエクセルの靴でも、種類や性格、それに好みによって、仕上げ方法を変えると面白い。

サフィール・ノワールのコードヴァン・クリーム、色名「No.71コードヴァン」で仕上げたウルヴァリンの1000マイル・モックトゥ・ブーツ
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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質問させて頂きたいのですが、このウルヴァリンの1000マイル・モックトゥ・ブーツの元々のカラーは何でしょうか?
とても魅力ある色ですね^^
このモデルはこの色とブラックしかありません。
もともとの色とそれほど変わっていないと思いますよ。
独特の柔らかい質感のオイルレザーです。