白い世界


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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病院で眼底検査をしてもらった。
たまたま目を擦ったら腫れてしまったので眼医者に行った。
その症状は単なるアレルギーで、目薬を点したら程なく治った。
その際に先生から、糖尿病なら定期的に眼底検査をしなければダメだ・・と指摘されたのだ。

数年前に一度検査をしたのだが、その時は問題ないと言われて、それきりになっていた。
あれから何年も経っているので、確かに検査した方がいいだろう。
糖尿病は、糖尿病網膜症という眼底出血が起きることがよくあり、これは失明にも繋がる怖い病気なのだ。
自覚症状が無いうちに進行するので、血糖値をコントロールするのは当然であるが、定期的に検査することが重要である。

検査は特別な目薬を点して瞳孔を開かせ、専用カメラなどで内部を撮影して診断する。
目薬を点してしばらく経つと、瞳孔が開いて目の見え方がおかしくなってくる。
その状態が数時間続くので、自動車の運転は厳禁で、検査の日にはタクシーで病院に行くことになる。

薬で強制的に瞳孔を開いてしまうので、レンズで言えば絞り開放の状態であろうか。
見え方を観察してみたが、僕の場合、目薬を点してから20分くらいで全体が白っぽくなり、ぼやけて見えるようになってくる。
目から20センチくらいの位置に一応ピントが合うのだが、それ以外は強めにボケる。
普段の状態と直接比較はできないが、やはり被写界深度が浅くなっているような気がする。

まあ自分の目なのだが、あまり質は高くないようで、愛用の50mmf1.2のような綺麗なボケ方ではない(笑)
昔ここにも載せたことがあるが、ソフトフォーカスレンズを絞り開放で使っているような感じ。(2006年2月5日の日記
ピントの合っているところも、芯がはっきりしなくて気持ちが悪い。

いろいろ観察するうちに、ピントの合う20センチくらいの距離の被写体で、コントラストのはっきりしたところに色収差が出ているのに気付いた。
一方に青く、反対側に赤く滲みが出ている。
最初は眼鏡のレンズの収差かと思ったが、裸眼でもはっきり見える。
こりゃあ僕の目はあまりいいレンズでは無いなあ・・・(笑)

そのうちに視界全体が白っぽくベールをかぶったようになってきた。
見えない訳ではないが、これだと確かに車の運転は危ないかもしれない。
天井を見上げると、埋め込まれたライトの直接光が、強すぎて滲んでいる。
それでもまだ屋内にいる分には何とかなるのだが、外に出ると眩しくて目を開けているのが辛くなる。

空が真っ白に見えたので、雨が止んで晴れたのかと思ったが、出てみたら曇りで強めに雨が降っていた。
眩しい空から目を逸らして、どうしても足元を見ながら歩くようになる。
そうしたら今度は、横断歩道の白いラインが飛び込んできて、目にヒリヒリするような痛みを感じた。

結構長い時間、そういう状態が続いた。
4時間くらい経って、やっと治まってきた。
スマホの画面は、ちょうど裸眼でピントが合う距離ではあるのだが、細かい文字を見るのが辛い。
画面から文字を打っても誤字脱字が多くなった。

そうそう、診断結果だが、お陰様で異常なしであった。
先生が撮影した眼底の画像や目の奥を直接見て、「まったく問題ないね」と言われた。
しかし調べれば調べるほど怖い病気なので、今後この検査は数カ月おきに受けていくつもりである。
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