値上げの波


Z7 + FTZ + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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以前コンテナ不足で輸送料金が高騰していることを書いた。
2021年1月25日の日記
米国向けに輸送されたコンテナが、コロナの影響で受け入れや輸送が進まず、米国内に滞留して戻ってこないのだ。
そのため世界的にものの輸送が出来なくなり、輸送料金が大幅に値上がりしている。
中には10倍も輸送料金が上がった例もあるという。

その影響か、特定の得意先からの注文が異常に増えている。
中国などからの荷物が入ってこない、あるいは輸送費が高くて合わなくなり、已む無く割高な国産品に切り替えたのだろう。
急に注文が倍以上に増えてしまったので、恐る恐る対応している。

そうしている内に、ついにこちらの購入する資材にも影響が出始めた。
ある仕入先から連絡があり、ZOOMで打合せをしたいという。
鉄関係の材料だが、鉄鉱石は日本ではほとんど取れないので、大半が海外からの輸入になる。

ZOOMで話してみると値上げの話であった。
あまりに運賃が上がってしまい、もう対応不能であるという。
それにしてもその値上げ幅を聞いて驚いてしまった。
一気に2割近くも上がるのだ。
今までほんの数パーセントで攻防していたのが馬鹿みたいだ。

その翌日、別の仕入先からも連絡があった。
来週ウチに行きたいという。
この時期にわざわざ来るという時点で、値上げの話であるのは明白だ。
多くの資材は、その原料まで辿ると日本国内だけでまかなえるものは少なく、何らかの形で海外に頼っており、輸送代金が高騰すればその影響を受けることになる。

ネットで販売するような安い品物は、競争が過当であることも響いているが、現在が正当な販売価格とは言えず、赤字にならないぎりぎりの価格設定で販売されているものが多い。
そのため資材の金額が上がれば、製品価格にその分を反映せざるを得なくなる。
今後多くの製品が、一斉に値上がりするであろう。

値上げが波となって押し寄せてくる。
販売価格が上がっていくこと自体は、必ずしも悪いことではない。
しかし現状でそれがあると、買える人は買えるだろうが、買えない人はまったく買えなくなる。

たまたま新しい得意先から接触があり、ZOOMで打合せを行なった。
聞くと相手の方は中国の支社に常駐しているそうで、あちらの自宅から会議に参加していた。
そこで、今回の輸送代金の高騰について聞いてみた。
その方は荷物の手配が主な仕事なので、詳しいだろうと思ったのだ。

そもそもコンテナが不足するのは一時的なもので、コンテナを作って補填すれば、やがて混乱は解消するのではないか。
ところがあちらでは、今の運送料金の方が儲かるので、意図的にその状態を続けているようだという。
そういう事情もあるのか・・・
それに一度価格が上がったものは、そう簡単には値下げしないだろうしなあ・・・
まずは原価計算をすべてやり直しだな。
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