使用感


D2Hsの写真をしばらく載せているが、ウェブ用に同じ幅850ピクセルに変換しているとはいえ、1200万画素のD3で撮ったデータと比べると角が丸まった感じになる。
良くいえばナチュラルで、悪くいえば甘い。
画素数の多いカメラは、細部を細いペンで描いたような、強調された繊細感があり、一方でD2Hsの400万画素のデータは、視力1.0くらいの人が見た光景のようなアバウトさがある。

とはいえ400万画素で特に不都合を感じないのも事実で、ビルの写真などを撮っても、線が目立ってギザギザになることはなかった。
解像度を必要最小限に抑えて、データとしての扱いやすさを重視し、結果として余裕あるDレンジを得たプロ用カメラ・・という感じだ。
繊細感で見せることが出来ないので、被写体を工夫しなければならないが、写真機としてはむしろ本質を突いているともいえ、そういう意味では反省させられる点もあった。

色合いは同じ世代のD2Xとは正反対で、コダクロームのような温度感のあるもの。
当然調整の方法も逆になり、元データから彩度を落としていく「引き算」のパターンになることが多い。
その点はD3に近いかもしれない。

ただしD3はDレンジが広いとはいえ、もっとクールな色合いに感じる。
好き嫌いはあるだろうが、D2Hsの画質には特有の温かさが付きまとう。

D2Hs + Ai AF Nikkor 35mm F2D
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