<17> ハ ギ
はぎ揺れて 影添ひゆれる ショパンかな
<16>に続き、今回もハギの花をお届けする。 ハギは初秋の花で、 活力に満ちた旺盛な夏からやさしさの溢れる秋への橋渡しをする花である。 それは陽光から月光、 疲れから癒しへの序曲に咲く花でもあると言えようか。自己主張の強い花ではなく、 どこか添い来るようなところのある花で、 日にも、 風にも、 雨にもそのやさしさをもって融和し、それでいながらしっかりと風景の中に位置を占めて咲きこぼれる。
やわらかい日差しとさわやかな風の中でハギの花を見ていると私はショパンのピアノ曲を聴いているような心持ち になる。日差しと風はリズムとメロデイーであり、 アクセントはモンシロチョウやキチョウやマルハナバチである。言ってみれば、 私にとってハギの花の風景はやさしさの溢れる楽曲の世界である。 写真はハギ。
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