大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2012年04月28日 | 植物

<239> 金剛山の春の花

        花はアピールだ

     花にやって来る

           蝶や蜂たちは

     みなその証だ

 では、約束通り、大阪奈良府県境の代表的な山である金剛山(一一二五メートル)の四月二十七日撮影分の春の草花を写真で紹介したいと思う。十一点を揃えたが、これが全部というわけではない。ほかにもミヤマカタバミやヨゴレネコノメソウなどが見られ、紹介するのは目にしたものの半数くらいであろうか。これにヤマブキやナガバノモミジイチゴ、ニワトコなど樹木の花を加えると、その数はもっと増えることになる。とにかく、金剛山の登山道は新緑とともに花盛りである。

 二十七日に見た花はどの花もゴールデンウイーク中、見られるであろう。そして、ここに紹介する花に加え、これからはイチリンソウ、ユキザサ、チゴユリ、エンレイソウ、ヤマシャクヤク、ヤマブキソウ、クリンソウ、ヤマトグサなどが控えており、花は引き継ぐように順次咲き出して来る。この春から初夏にかけては金剛山が最も花に恵まれる季節である。

 ところで、これらの花を見ていると、実にさまざまであるのがわかる。形といい、色といい、千差万別である。ところが、これらの花はみな同じ機能を持っている。それは子孫を継いでゆくための生殖器としての機能である。そして、その千差万別の形や色は花の機能を有効に働かせるためにあることが言える。つまり、主要な目的は雄しべの花粉を雌しべに運んでもらう昆虫へのアピールと言ってよい。

 十一点の草花を個々に説明していると長くなるので、詳しくは図鑑を見ていただきたいと思う。  写真は上段左からツルカノコソウ、ミヤマキケマン、ツルキンバイ、ニリンソウ、ミヤマハコベ(以上は水越峠よりの林道沿い)。下段左からオカスミレ?(アカネスミレの変種)、タチツボスミレ、ショウジョウバカマ、コガネネコノメソウ、カタクリ、ハルトラノオ(以上は登山道上部から山頂付近)。なお、奈良県版レッドデータブックには、オカスミレの母種に当たるアカネスミレとカタクリが絶滅危惧種。ツルキンバイ、コガネネコノメソウ、ハルトラノオが希少種としてあげられている。

                    

                          

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿