<1667> 営 み
旺盛に 命営む 夏の虫
今日は大暑。暦のうえで一番暑いとされる日で、八月七日の立秋前日までが大暑の期間とされている。高原の草原は緑に溢れ、そこここに旺盛な虫たちの営みの姿が見られる。バッタの仲間によく出会うが、茅原では蛾の仲間のキハダカノコの交尾の様子が見受けられる。枯れ残ったススキの穂の先やアーチになったススキの葉の裏などにぶら下がって仲好くやっている。
その営みは天道さまの下で、臆することなく、大胆に、明るく風に揺られながら。それは結構長い間で、私が写真を撮り終えてからもなお続けられた。真夏の草原は旺盛ゆえにかえってもの憂く見えるところもあるが、命を燃やす虫たちにはかけがえのない季である。高原の草原に立つと、「天下の命に万歳を」と思われたりする。写真は蛾の一種、キハダカノコの交尾風景(七月二十一日、曽爾高原で)。
軽やかに重き命の営みが風に揺れゐる高原の夏
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