<2870> 余聞、余話 「冬鳥の飛来」
また一団西日を受けて鴨来たる
このところ寒くなり、北国では雪の報。この時期になると、大和地方には冬鳥の飛来が見られ、奈良盆地の一角にある馬見丘陵公園の溜池もカモたち冬鳥でにぎやかになる。一団は立冬前に来て珍客トモエガモがマガモに混じって泳いでいたが、このところの冷え込みで、今度はカンムリカイツブリの珍客がやって来た。見えていると、カイツブリと同じく、よく潜る。首が長く、頭に冠状の黒い毛が生えているので一見してわかる。カモとは別行動を取っているようで、池の端から端まで潜りながら移動している。
渡りの長旅をして来るカモたちは、どうも日が落ちるまでに目的地に着くようにしているのだろう。この間は二十羽ほどが、夕方前西日を受けながらやって来た。安全を確かめているのだろう。池の上空を三、四回飛び回った後、連なる園地の上下二つの池に分かれて着水した。「いらっしゃい」という感じ。無事であったから来られたということではある。 写真は珍客カンムリカイツブリ(左)、西日を受けて飛来するカモたち(右)。では、やって来たカモたちに寄せていま一句。 いらっしゃい無事が何より鴨来たる
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