大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2021年11月13日 | 創作

<3587> 写俳百句(95) 紅葉、黄葉

            紅葉も黄葉も映ゆ陽の慈愛      陽(ひ)

      

 紅葉も黄葉も「こうよう」である。紅葉で言えば、イロハモミジが顕著であり、ツタウルシ、ハゼノキ、ドウダンツツジ類、ナンキンハゼ、ナナカマド、ヤマブドウ、アカシデ、サクラ、カキノキなど。黄葉で言えば、イチョウを筆頭に、ハギ類、フジ、ムラサキシキブ、クロモジ類、クマシデ、ユリノキ、コシアブラ、タムシバなど。

   中間色も見え、トチノキ、クヌギ、コナラ、ブナなど。ケヤキのように生える場所や個体によって紅葉の勝ったものになる場合と黄葉の勝ったものになる場合もある樹木も見られる。どちらにしても、これらの木々は落葉樹で、秋から冬にかけて色づき、色づいた後、その葉を落としてゆく。所謂、温帯性で、典型的な温帯の国である日本は四季がはっきりしている落葉樹の国の姿があり、秋から冬にかけて見事な紅葉(黄葉)がほぼ全国的に見られる。

 深山に始まる紅葉(黄葉)は徐々に山を下り、遅速はあるものの、十一月の晩秋から初冬のころになると麓に至り、「秋の夕陽に照る山紅葉」や「赤や黄色の色様々に」といった風景を成し、私たちの目を楽しませてくれる。この点、四季によってその姿を変化させて見せてくれる落葉樹は四季の国日本を彩り、恵まれた国にしている。それにしても、このところ冷え込みが著しくなって来た。 写真は初冬の陽に映える紅葉(ナンキンハゼ)と黄葉(何の木か不明)。

  紅葉の燃ゆるに眼ズームイン

  たけなはの黄葉に触れ暖まる