大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2015年11月13日 | 写詩・写歌・写俳

<1416> 初冬の朝焼け

         朝焼けに 染まる大和し 神神し

 今日十三日の天気予報は西から前線を伴った低気圧が移動して来るので天気は下り坂で、夜になると雨が降り出すというとおり、徐々に天気が悪くなり、夜には雨になった。そう言われてみると、今日はみごとな朝焼けで、徐々に雲が多くなって行った。これは晴天をもたらす高気圧が東に去り、雨をもたらす低気圧が西からやってくる気圧配置によるものである。

 晴をもたらす高気圧から雨をもたらす低気圧に移って来るため上空には徐々に雲が多くなり、遂には雨ということになる。朝焼けというのは朝日によって雲が赤く染められる現象をいうもので、この現象は遠ざかって行く高気圧の影響によって東の一帯が晴れ、近づいて来る低気圧のため上空に雲が出来る条件下に生じる。

                                

  要するに、出来始めた雲、即ち、水滴の塊に晴れて遮るもののない高度の低い太陽の光が当たって見えるものであるが、波長の長い赤い色は他の色に比べ、散乱せずに届くため水滴の塊である雲に当たって雲が赤く染まったように見えるものである。で、朝焼けは、まだ、日の出を見ない時間帯によく見られる。ゆえに、朝焼けは水蒸気の多い、見通しのよい条件、即ち、高気圧が東に移り、低気圧が西から迫り来るときに起きるということになる。

  ということで、朝焼けは天気が下り坂に向かうことを意味する。では、夕焼けはどうかと言えば、朝焼けの理屈と同じで、低気圧が東に去り、西から高気圧が移動して来る条件下に生じることが言える。このため、夕焼けは朝焼けとは反対に、天気がよくなって行く証と言え、夕焼けは明日の晴天に繋がるわけである。

  言わば、美しい朝焼けは雨を呼び、夕焼けは明日の晴天を約束すると言える。 写真はみごとな朝焼け(午前六時二十分撮影。シルエットの山並は天理市方面の青垣、龍王山付近)。