大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2015年11月28日 | 写詩・写歌・写俳

<1431> 大和山岳行 (22) 矢 田 山

        紅き実の あかさを競ふ 冬日差し

 平群谷を隔てて信貴・生駒の山並と南北に並行して東に連なる矢田丘陵の頂に当たる大和郡山市の矢田山(三四三メートル)に登った。奈良県の矢田自然公園の矢田丘陵の南端に当たる松尾寺の駐車場に車を置き、そこから自然歩道の丘の道を矢田山まで往復した。丘の道は標高三〇〇メートル前後の緩やかなアップダウンの道で、「登った」というよりも「歩いた」という方が適切かも知れない。

 今日は昨日と一転して、快晴の日和になり、午前中は風もなく、まさに小春日和の暖かさが感じられた。週末とあって丘の道は行き交う人が多く見られた。道端では草木の実が目についた。この道は随分久しぶりで池にも立ち寄って見た。やはり冬で、写真はないが、マガモが来ていた。

       

 展望台から望む奈良市方面は少々霞んで見えた。池には以前ヒツジグサが見られたが、今日はその姿が見えなかった。絶滅したか。だが、ほかは概して変わった様子はなかった。いたるところにソヨゴの実が見られ、フユイチゴの実もよく見られた。また、湿地ではウメモドキの実が見られたが、みんな目につきやすい紅い実である。 写真は左から矢田山の頂から望む奈良市の眺望。紅い実をつけたソヨゴ、ウメモドキ、フユイチゴ。