東京多摩借地借家人組合

アパート・賃貸マンション、店舗、事務所等の賃貸のトラブルのご相談を受付けます。

地主が借地人に無償で借地権の返還迫る

2021年04月07日 | 明渡しと地上げ問題
 横浜市戸塚区で50坪を借地しているYさんは、昨年12月で借地契約の期間満了に当たり、地主からYさんには更新に必要な最低限の提示額(更新料)が高額で支払えないから、また持病のある高齢者の一人暮らしで、頼れる身内はお兄さんしかいないことを理由に以下の提案がありました。

 妥協案として、①Yさんの建物の登記を地主名義にする。ただし、所有権移転による対価は支払わない。手続きに必要な費用は、両者で折半する。

②Yさんが家を引き払う際には、家の中を何もない状態にする必要がある。その片づけ費用として、保証金30万円をYさんが地主に支払う。ただし、退去時にYさんが自分で片付ければ、保証金は退去時に返還する。③Yさんは、毎月3万5千円を家賃として支払う。

 Yさんは、心配になってインターネットで組合を調べ連絡してきました。神奈川県の組合が解散したため、多摩の組合で相談にのりました。

 まずは、契約の更新に当たって地主が更新時に更新料など支払う必要はなく、期間が満了しても法定更新ができる。借地権を無償で返還するなど地主の不当な請求に応じる必要ない。仮にYさんが、借地にある自宅に住まなくなれば、地主に借地権を買い取ってもらうよう交渉することは可能であり、借地権を第三者に売却することも可能性はある。今の段階で地主に無償で借地権を返還することは考えなくてよい。建物を地主に無償譲渡して、借家になれば何時借家から追い出されるかわからない。地主の請求を断り、借地契約は法定更新を主張して頑張るようアドバイスしました。(多摩借組ニュースより)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 賃貸マンション退去後の過大... | トップ | 大阪高裁が不当判決 保証会... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

明渡しと地上げ問題」カテゴリの最新記事