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最高裁判決を受け、家賃保証業者の早期の法規制を求めて院内集会を開催

2023年03月28日 | 追い出し屋被害 家賃保証会社
 住まい連・全借連など住宅運動4団体の共催で3月27日「最高裁判決から賃貸住宅契約、保証人、保証業者問題を考える」が衆議院第1議員会館で開催され、参加者はオンライン含め44名が参加しました。家賃保証業者が野放し状態で、多くの賃借人の権利が脅かされ、早期の法規制を求める声が強く上がりました。

 院内集会の総合司会は綾達子全借連事務局次長が担当し、初めに坂庭国晴住まい連代表幹事が開会挨拶を行い、「公営住宅に保証人を必要とする自治体が市区町村で6割以上あり、保証人規定を削除する運動が必要」と訴えました。  
基調講演は「最高裁判決の意義と居住者の権利~家賃保証業者の法的規制」と題して、適格消費者団体主任弁護人の増田尚弁護士が講演しました。

 増田弁護士は大阪地裁・大阪高裁の判決と最高裁判決を比較し、最高裁判決でとくに無催告解除の条項について、「無催告での解除を認めることは、賃借人の生活の基盤を失わせる重大な事態を招来し得る」と催告の必要性が強調されたことなど最高裁判決が詳細に報告されました。また、家賃債務保証業に法的な規制、不当な求償権(取立行為)の行使禁止などが強調されました。

 特別報告「家賃保証業者の調査から~被害実態と意見要望」について藤田美佳全借連理事が報告しました。藤田理事は賃借時の保証契約について約半数の賃借人が連帯保証人と保証会社の両方を契約条件とさせられ、保証会社との契約に緊急連絡先も連帯保証人もどちらもないと賃貸住宅を借りられないので、緊急な対策が必要であると指摘しました。家賃保証は家主のための制度であり、家主の負担で保険制度を作るべきと訴えました。

 会場から4名の方が発言し、「保証業者は家賃を滞納すると分割払いにも応じてくれず、突然立ち退きを請求され、立ち退いても保証会社の審査にも落ちた。非正規でも安心して住宅を借りられる制度にしてほしい」と泣きながら訴える参加者の話に心を打たれました。

 集会には立憲民主党の小宮山泰子衆院議員、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、田村智子参院議員が挨拶しました。




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