東京多摩借地借家人組合

アパート・賃貸マンション、店舗、事務所等の賃貸のトラブルのご相談を受付けます。

11月17日(土)三鷹市公会堂で「借地借家問題市民セミナー」開催

2018年11月15日 | 借地借家問題セミナーと相談会
借地借家人のためのやさしい法律の学習会と相談会 相談しておけばよかった!………というケースが必ずあります。

こんな問題で悩んでいませんか?

◎賃貸借契約の更新、更新料の請求
◎借地上の建物の増改築、修繕
◎地代・家賃の増額と減額請求
◎賃貸住宅の老朽化・耐震不足を理由とす
 る明渡し
◎ブラック地主問題(借地の底地の不動産業者への売却)
◎賃貸住宅の原状回復、敷金の返還
◎大規模災害が起きた場合の借地権・借家権


日時 11月17日(土)午後1時30分から

会場 三鷹市公会堂さんさん館3階第1・第2会議室


※組合役員が親切に相談にのります。 借地借家人の権利は借地借家法・消費者契約法などで守られています。

東京多摩借地借家人組合

電話 042(526)1094
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家主の代理人の不動産業者が組合との交渉で嫌気がさして明渡しを撤回

2018年11月15日 | 明渡しと地上げ問題
 大田区久が原地域に居住する鈴木さん(仮名)は知人の紹介で組合事務所に訪ねてきた。建物の建て替えで明渡しを求められているとの相談だった。建物の老朽化の問題は生じる状況でもないので、明渡しには応じない旨及び今後は組合が対応することを通告する。家主の代理人不動産業者を介しての交渉となった。業者は交渉の中で、不満な感情を示し、具体的な提示せずに時間が経過する。組合は正当な理由も成り立たない明渡し請求に対し、家賃の25ヵ月分を立退き補償金として請求した。業者は組合が相手では嫌気がさしたのか、3ヵ月後に明渡し請求を撤回した。移転先を考えなくて良くなった鈴木さんは笑顔が戻った。
(東京借地借家人新聞より)
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足立区内のシェアハウス70棟、管理会社が破綻

2018年11月09日 | 最新情報
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181108-OYT1T50029.html 
スルガ銀行(静岡県)が、台所や風呂を共有する賃貸住宅「シェアハウス」の投資者に不適切な融資を
した問題を受け、東京都足立区は23区初のシェアハウスの実態調査を実施した。この結果、区内には
シェアハウスが313棟あり、少なくとも約70棟は、すでに経営破綻した「スマートデイズ」が管理し
ていた女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」だったことが確認された。
 区は今後、経営が行き詰まったシェアハウスを手放すオーナーが増え、生活保護受給者らを入居させ、
保護費をピンハネする「貧困ビジネス」や違法民泊に転用される可能性があるとみて警戒を強めている。
 区によると、調査は5月から10月にかけて実施。区職員が建物の状況を確認したほか、専門家に委託
して家賃や間取り、入居率などを調べた。その結果、区内には未完成の9棟を含め計313棟のシェアハ
ウスがあり、このうち94%の物件でスルガ銀行が抵当権を持ち、融資に関わっていたとみられることが
判明。スマートデイズが管理していた物件が、少なくとも約70棟あることもわかった。
 完成した304棟では、1棟あたり平均12室があり、1室あたりの面積は同7・25平方メートル。
入居率は同約4割で、家賃は3万~4万円、共益費は1万~2万円だった。約4割では管理者が確認でき
なかった。
 建築基準法などに違反するケースはなかったが、部屋に収納スペースがなかったり、駐輪場やゴミ置き
場が確保されていなかったりする建物も数多く確認されたという。
 区は今後、資金繰りが厳しくなったオーナーが物件を手放すケースが増える可能性があるとみている。
調査結果を不動産業者と共有し、「違法民泊への転用など不適切な使用が疑われる場合は、速やかに立ち
入り検査などができるよう状況把握に努める」としている。
 スマートデイズは、オーナーからシェアハウスを借り上げ、入居者らに転貸する事業を運営していた
が、十分な入居者が集まらず、5月に破産手続きに入った。オーナーの多くは、スルガ銀から融資を受け
て物件を購入していたが、同行ではオーナーの預金残高や年収の改ざんが横行し、自己資金があるように
見せかけていたことが、第三者委員会の調査で判明している。
 足立区は「区集合住宅の建築及び管理に関する条例」を改正し、新たに開発される小規模なシェアハウ
スに対しての規制を強化する。来年3月の第1回定例会で議案を提出し、同7月の施行を目指す。
 区によると、現在の条例では、3階以上で15室以上の部屋があるシェアハウスを対象としている。今
回の調査では、より小規模の建物が多く確認されたことから、対象を2階以上、10室以上とする。
 1室あたりの面積は、これまで都建築安全条例で定めた7平方メートル以上から9平方メートル以上と
し、駐輪場の設置を必須とする。ゴミ置き場についても、区との協議を義務づける。
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家主の代理人と名乗る知らない男から調停申し立て起こされた

2018年11月09日 | 裁判手続き
文京区に住む大原さん(仮名)は家主の代理人と名乗る第三者から調停を起こされた。

 10月30日に東京簡易裁判所隅田庁舎にて行われた。調停に臨んだ大原さんと1問一答した。

Q今回初めての調停ですがどのような心構えで臨むのでしょうか。

A賃貸人ではない全く知らない方から明渡しや家賃増額の調停を起こされるとは思いませんでしたし、困惑している。
直接話し合いになればきっぱり増額も明渡しも関係のない方と話し合うこともありませんのでお断りしますという態度で臨みたいと思う。
※2時間半程の調停が終わり、再び質問した。

Q今回の調停の様子はいかがなものでしたか。
A今回は直接話し合いができず、それぞれ違う部屋に呼ばれ、聞き取りということになった。
 見たことも何もない方から調停を起こされることに怒りを感じ、増額も明渡しも応じないと伝えましたが、納得がいく立ち退き料などが示されれば応じても良いことを伝えた。
 増額はすでに供託していることから拒否した。
※次回調停は12月6日で不調に終わらせたい、家主側の出方を見極め組合と話し合っていきたいとのことであった。

(東京借地借家人新聞より
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借地借家問題市民セミナー IN三鷹市公会堂

2018年11月07日 | 借地借家問題セミナーと相談会
借地借家人のためのやさしい法律の学習会と相談会 相談しておけばよかった!………というケースが必ずあります
こんな問題で悩んでいませんか?
◎賃貸借契約の更新、更新料の請求
◎借地上の建物の増改築、修繕
◎地代・家賃の増額と減額請求
◎賃貸住宅の老朽化・耐震不足を理由とす
 る明渡し
◎ブラック地主問題(借地の底地の不動産業者への売却)
◎賃貸住宅の原状回復、敷金の返還
◎大規模災害が起きた場合の借地権・借家権

日時 11月17日(土)午後1時30分から
会場 三鷹市公会堂さんさん館3階第1・第2会議室


※組合役員が親切に相談にのります。 借地借家人の権利は借地借家法・消費者契約法などで守られています。

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風呂の修理をしてくれない家主と管理会社

2018年11月06日 | 増改築と修繕
 足立区梅島で数年前から一軒家を賃借する小野尾さん(仮名)は、春から入浴のため浴槽にお湯をはっても子供が仕事から帰って風呂に入る頃になるとお湯の量が減ってしまう。家主や管理会社に水漏れを直して要求しても浴槽のパッキンを交換するだけで水漏れは直らなかった。水道代がもったいないので、夏場はシャワーで済ましていたが、冬を迎えてシャワーでは体が温まらないで、再度家主と管理会社に修繕を依頼した。管理会社の「水道代はたかが知れている金額だろう。文句があるなら出て行け」と言われ組合を訪ねた。小野尾さんは家賃も遅れることなく払っているのに悔しい。家主や管理会社に修繕させる方法はないか組合に尋ねた。組合では家主宛に内容証明郵便で「浴槽の水漏れを何日以内に直してください。直していただけない場合は業者に修繕を依頼し、修繕費用を(家主に)請求します。払わない場合は家賃から差し引きます」と通知するよう助言した。

(東京借地借家人新聞より)

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「高齢者OK」賃貸 低迷…一人暮らし支援 登録目標の2%

2018年10月30日 | 国と東京都の住宅政策
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20181027-OYTET50012/
 一人暮らしの高齢者らの入居を拒まない賃貸住宅を増やすため、国土交通省が昨年10月に始めた「住
宅セーフティネット制度」が低迷している。同省は2020年度末までに17万5000戸を登録する目
標を掲げるが、開始1年での登録戸数は約3800戸と目標の2%どまり。同省は煩雑な登録手続きを簡
素化するなど対策に乗り出した。
 単身高齢者や低所得者、外国人らは、孤独死や家賃滞納を心配する不動産会社や家主に入居を拒まれる
ケースが多い。一方、少子高齢化で空き家やアパートの空き室は増えている。こうした人たちが住宅を借
りやすくするため、同省は、入居を拒まない物件情報を登録し、専用のホームページで紹介する制度を始
めた。
 登録された住宅の家主には、国と自治体が改修費を最大200万円補助するほか、家主が家賃を減額す
れば1戸あたり、毎月最大4万円まで減額分を補助する。さらに、一人暮らしが不安な入居者を見守る団
体の運営を補助する仕組みも取り入れた。
 しかし開始1年での登録戸数は全国で3834戸(10月26日現在)にとどまる。その大半が大阪府
(2712戸)で、次に多いのが東京都の267戸。一方、茨城や栃木、三重など14県では登録戸数が
ゼロだった。ある自治体担当者は「家主側からの問い合わせすらない」と話す。
 同省は、制度が知られていないことに加えて、登録手続きが煩雑で、手数料を求める自治体もあること
が背景にあると見ている。また、改修費や家賃の補助を行うかどうかは自治体任せで、今年度、いずれか
の補助を行うのは30自治体にとどまる。
 使い勝手を良くするため、同省は7月に登録手続きを簡素化。これを受けて手数料を廃止した自治体も
ある。今後、各地で賃貸業者向けの説明会を開き、PRを強化する方針だ。日本賃貸住宅管理協会(東
京)は、「家主側の制度への認知度が低いが、空き家の活用は大きな課題。登録のメリットをアピールし
て増やしていきたい」としている。

  ■住宅セーフティネット制度  昨年10月に改正された住宅セーフティネット法に基づく仕組み。家
主が、高齢者らの受け入れを拒まない賃貸住宅として都道府県などに申請。耐震性や部屋の広さなどの基
準を満たせば物件が登録される。拒まない対象者を、高齢者のみ、障害者のみ、などと限定することもで
きる。
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災害列島日本 地震・台風で自宅損壊、さらに災難が・・

2018年10月29日 | 地震と借地借家問題
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3507402.htm

 シリーズ「災害列島日本」です。大阪府北部を襲った地震で自宅の屋根が壊れた後、相次いだ台風で雨
漏りの被害に悩む住民がいます。この住民に思わぬところから災難が襲い掛かっています。それは家主か
らの立ち退き要求でした。
 台風24号が近畿を襲った先月30日の大阪府茨木市。このエリアにある7軒の借家には、5世帯が暮
らしています。そのうちの1軒に、家族6人で住む梁田恵美子さん(51)。これから来る台風に備えて
いました。
 「ここですかね。常に上にあげて、いつでも広げられる状態にしています」(梁田恵美子さん)
 天井から雨漏りがしたらブルーシートを広げて床に落ちないようにするといいます。さらに、棚にはビ
ニールを被せています。
 「一応できる範囲のことだけして、あとは自然にまかせるしかない。すごく不安ですね」(梁田恵美子
さん)
 きっかけは、今年6月の、あの地震でした。震源は大阪北部、最大震度6弱を記録しました。梁田さん
らが住む借家も屋根瓦が剥がれ落ちました。住人らは、家主に直してもらうよう訴えましたが、家主は
「修理はしない」の一点張り。そればかりか、「引っ越し費用20万円で今年中に立ち退いてほしい」と
要求されたのです。
 「ここが好きで、ここの街も好きで、ここの人たちも好きで、ここでがんばってきていたので、とりあ
えず住めるようにはしてほしいですよね」(梁田恵美子さん)
 立ち退きを求められた住人らに追い打ちをかけたのが先月4日の台風21号です。
 「水がぽたぽた落ちてますね」(記者)
 「これになると、あっちもこっちも、こういうふうになる」(梁田恵美子さん)
 地震で壊れたままの屋根から雨が染み込み、家の中では、天井のあちらこちらで雨漏りがしたのです。
 なぜ修理をせずに立ち退きを要求するのか。JNNの取材に対して家主は・・・
 「予算の関係上、立ち退いてもらって建て替えた方が良いと判断した。また、住人の安全を考慮して立
ち退きを要求している」(家主)
 そして、先月30日の台風24号。幸い被害は少なく、雨漏りを防ぐことができましたが、次来る災害
に怯える日々は続きます。
 「寝ている間に雨漏りしていたらどうしようと、寝られない。まだまだ安心はできないと思う」(梁田
恵美子さん)
 住人らは今月初め、「家賃を支払っている以上、家主には修繕義務がある」として、解約申し入れの撤
回などを求めて、簡易裁判所に調停を申し立てています。

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東借連入会用リーフレット作成

2018年10月29日 | 借地借家人組合への入会と組合の活動
 東借連では、10年ぶりに組合入会用のリーフレットを作成しました。組合をわかりやすく紹介できるようにデザインしました。スマートフォンの普及で、表面には東借連のホームページを閲覧できるようにQRコードも掲載しています。

 「よくあるQ&A」では、最近組合に相談の多い事例を載せました。「組合の特典」では、組合に入会した場合のメリットや特典が掲載されています。また、4つの組合事務所の地図や住所も載っています。多摩借組の事務所がどこにあるのかすぐ分かります。ぜひ、お知り合いで借地借家問題でお困りの方、また契約の更新をまじかに控え、不安に思っている方にぜひ、リーフレットを渡して組合をご紹介ください。また、市や公共施設の市民相談の窓口などに置いてもらえるよう、みなさんのご協力をお願いいたします。多摩借組では、新リーフレットを2000部購入しましたので、ご連絡をいただけましたらみなさんのご自宅に郵送致します。
東京多摩借組ニュースより)

東借連のホームページ
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東京住宅運動連絡会が2019年度の予算要求、都市整備局、都知事、都議会各派に提出

2018年10月29日 | 国と東京都の住宅政策
 東借連や公住協・公社自治協など8団体が参加する東京住宅運動連絡会は、10月17日の午後都庁を訪れ、2019年度東京都予算に関する要求書を東京都市整備局長、都議会各派、東京都知事に提出しました。東借連から細谷事務局長、高橋理事が参加しました。

 要求項目は、都営住宅の新規建設と供給戸数の大幅な増加、新たな住宅セーフティネット制度の住宅確保要配慮者向けの登録住宅の促進、ネットカフェ難民やホームレスに対する都営住宅の目的外使用による活用、若者対する住宅手当制度や住宅困窮者に対する家賃補助制度の創設など70項目に及びます。

 都市整備局交渉では、広報広聴担当の鈴木課長等が応対し、同連絡会事務局の都庁職住宅支部の北村氏が要求項目の趣旨等を説明し、各団体が要求項目を説明しました。

東借連の細谷事務局長は、民間借地借家人の要求として、賃貸住宅の住宅弱者の入居差別の禁止、家賃債務保証会社の悪質行為の禁止、契約更新時の更新手数料を依頼者でない賃借人から請求しないよう指導の徹底、民法改正に対応した都の賃貸住宅トラブルガイドラインの見直し、底地買い業者による借地人に対する底地の買取りや借地権の売却の強要などの悪質な行為に対する指導の強化など10項目に対する要求を説明しました。

 その後、都議会各派を回って要求書を提出しました。日本共産党都議団は曽根都議が応対し、「今回から都市整備局の担当に復活しました。各団体の要求については都議会で質問し、実現に向けて頑張ってまいります」と発言しました。

最後に、都知事秘書の徳田担当課長に要求書を提出。徳田担当課長は「要求事項は承りました。各局にしっかりと伝えます」との答弁がありました。
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住宅政策」が社会保障として重要なことが分かる映画『東京難民』

2018年10月24日 | 国と東京都の住宅政策
住宅政策」が社会保障として重要なことが分かる映画『東京難民』
三原 岳
https://diamond.jp/articles/-/182712

 古今東西の映画を通じて、社会保障制度の根底にある考え方や、課題などを論じていく連載「映画を見
れば社会保障が丸わかり!」。第21回は、一見すると社会保障制度と無関係に映るかもしれませんが、暮
らしに非常に密接に関係している住宅政策を取り上げます。(ニッセイ基礎研究所准主任研究員 三原
岳)

 住宅と聞くと、「社会保障なのか?」という印象を持たれるかもしれません。多くの社会保障政策が厚
生労働省の担当であるのに対し、住宅政策は国土交通省が所管していますし、国内外の福祉国家研究でも
住宅政策は対象外でした。
 ただ、住まいが決まらなければ生活は不安定になるので、住宅政策は社会保障の1つと理解できます。
この点を考える素材として、2014年公開の『東京難民』を取り上げましょう。

住まいを失ったことで生活が不安定化に

 主人公は、「多摩国際大学」という大学に通う21歳の大学生、時枝修(中村蒼)。親からの仕送りを受
けつつ、何となくダラダラと学生生活を送っていました。
 ところがある日、授業に参加するため、教室前の学生証を読み取る機械に学生証をかざしたところ、読
み取りエラーが出てしまいます。そこで大学の事務局を訪ねると、そこで衝撃的な言葉を聞かされます。
学生証が無効になっていること、前期の学費が未納で大学を除籍になっているというのです。
 慌てた修は北九州市の実家に住む父親に連絡しますが、誰も電話に出ません。修が大学に進学した3年
前、母親が死亡、その後に設計事務所を営む父親がフィリピン人の女性に金を貢ぐようになったため、実
家とは音信不通でした。

「ゼロ・ゼロ物件」で追い出されて“難民”に

 久しぶりに実家に帰ってみると、いわゆる夜逃げの状態。学費だけでなく仕送りも止まったため、途方
に暮れていると、家のチャイムが鳴ります。ドアを開けると、家を管理する「東亜パレス不動産」の荒木
(吹越満)という男が立っていました。
 荒木 「昨日がこちらのお部屋の利用料の支払期限だったんですけれども」
 修  「家賃はおやじが…」
 荒木 「お家賃ではなく『利用料』です。ご入金がありませんでしたので、ご通告どおり本日で契約解
除ということでよろしいでしょうか?はい、では直ちに退出していただきたいんですけれども、ご準備の
方はお済みでしょうか?」
 修  「急にそんなことを言われても…」
 荒木 「あの先日、その旨は内容証明郵便にて通知させていただいているはずですが」
 修  「でも、一方的に出ていけなんて、借りている側の権利だってあるじゃないですか」
 荒木 「あっ、あの、このお部屋の契約が賃貸借契約ではないことをご存じですよね?お客様がなさっ
た契約は、あの冷蔵庫などの設備がついたこのお部屋の鍵の利用権の契約なんです。ですから入居時は敷
金も礼金も不要でしたよね?残念ながらお客様には居住者としての権利はないんですよ」
 これは2007~08年に話題になった「ゼロ・ゼロ物件」を描写しています。つまり、敷金や礼金をゼロと
する代わりに、賃貸料ではなく「鍵の利用権」などの名目で部屋を貸し、入金を怠った場合に退出を命じ
る手法です。これは借主の権利を保障する借地借家法の適用外なので、「借りている側の権利」という修
の申し立ては即座に否定されたのです。
 こうしたやり取りの後、荒木は修に対し、2日間だけ待つこと、それまでに入金を確認できない場合は
強制的に退出するよう言い渡します。
 そこで修は金策に努めますが、うまくいかず、なけなしの金のほとんどをスロットで失います。さら
に、帰宅すると自宅の鍵が無断で取り換えられていました。電話で苦情を申し立てても、荒木は超過分の
利用料と原状回復費用を入金せよ、それまでは荷物を担保として預かると冷たく言い放ちます。
 ここから修の「難民」が始まります。ネットカフェに宿を求めつつ、ティッシュ配り、薬の治験のアル
バイト、ホストなど、さまざまな仕事を転々とするようになるのですが、少し過剰な演出も含めて詳細は
DVDでご覧いただくとして、こうした展開を見ると、生活を不安定にした原因が「住まい」だったこと
になります。

親の「解散宣言」でホームレスに

 実話をベースに2008年に製作された『ホームレス中学生』を見ても、社会保障政策としての住まいの重
要性を認識します。
 映画の主人公は田村裕(小池徹平)。中学校から帰宅すると、家の玄関先に家具や荷物が全て家から運
び出されている様子にビックリします。
 しかも、玄関には「差し押さえ」と書かれた張り紙が張られているだけでなく、家の鍵も取り換えられ
ており、家の中に入れません。父親の借金で家が差し押さえられたのです。
 相次いで帰宅した姉の幸子(池脇千鶴)、兄の研一(西野亮廣)も事態がのみ込めず、やがて個性的な
父の一朗(イッセー尾形)が帰って来るや、「厳しいとは思いますが、これからはおのおのが頑張って生
きてください。はい、解散!そしたら元気でな」と一言。
 その瞬間、研一、幸子、裕の3人はホームレスとなり、裕は公園の滑り台で寝泊まりしたり、水を飲ん
で空腹を満たしたりして過ごします。
 結局、裕の同級生の親の川井夫妻(宇崎竜童、田中裕子)、民生委員の西村スミ子(いしだあゆみ)の
善意と協力で家を借りることができ、曲がりなりにも3人は一緒に過ごせるようになるのですが、住まい
が不安定になれば、仕事や学業も安定しない以上、住宅政策が社会保障政策の1つであることに気づかさ
れます。
 実際、近年では住宅政策を社会保障の視点でとらえ直す動きがあります。例えば、住宅政策の国際比較
を通じて、持ち家比率が高い国では福祉予算が少ない、言い換えると持ち家志向が強い国は住宅政策を社
会保障として見なしていない傾向が指摘されています(ジム・ケメニー『ハウジングと福祉国家』)。
 北欧などの国では、住宅手当や公営住宅の整備などが展開されていますし、実は日本も戦前には「住宅
課」が厚生省(現在の厚生労働省)に置かれた時期があったので、むしろ戦後の日本が例外だったのかも
しれません。

「住宅すごろく」のゴールは戸建て住宅

 では、戦後日本の住宅政策はどうだったのでしょうか。戦後、産業構造の変化や高度経済成長を受け
て、都市部への人口移動や核家族化などが進展、戦後は住宅を多く整備する「量」的確保を重視していま
した。そして、その方策として採用されたのが団地整備、持ち家の取得支援、会社による社宅整備です。
近年は国民の意識や企業の行動が変わってきていますが、民間企業や市場経済に多くを頼る住宅政策だっ
た点は指摘できます。
 この結果、「学生時代のアパート→社宅→結婚後に少し広めの賃貸マンションに引っ越し→分譲マン
ションを購入→庭付き一戸建てを郊外に建設」といった形で住み替えることが一種の標準となりました。
2016年に改定された国の「住生活基本計画」では、こうした住み替えを「住宅すごろく」と形容していま
す。
 以下、住宅すごろくを含めて、戦後の住宅政策について、いくつかの映画で見ていきましょう。まず、
団地整備に関しては、1955年に日本住宅公団(現在の都市再生機構)が設立されるなど、3大都市圏の近
郊に団地が次々と整備されました。
 その様子については、1961年製作の映画『喜劇 駅前団地』に表れています。映画では、団地増設を見
越して病院を建設しようとする2人の医師(森繁久彌、淡島千景)、土地を売ろうとする農民(伴淳三
郎)、その妻(森光子)を中心としたドタバタが描かれているのですが、その間に建設中の「百合ヶ丘団
地」が随所に登場し、高度経済成長期の経済や社会の雰囲気を理解できます。
 住宅すごろくの「あがり」に該当する持ち家取得支援については、住宅ローン減税、住宅金融公庫(現
在の住宅金融支援機構)による低利融資などの支援策が講じられ、戦後のインフレと相まって国民の間で
は「持ち家信仰」が形成されました。

寅さんシリーズでも持ち家に対する憧れの念

 その場面は「寅さんシリーズ」の第26作、1980年製作の『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』にありま
す。
 シリーズ全体の説明は余り要らないと思いますが、「フーテンの寅さん」こと車寅次郎(渥美清)を中
心に人情味と旅情あふれるストーリーが展開されるほか、「マドンナ」と呼ばれる女優に寅さんが失恋す
る話が登場します。
 第26作では、寅さんが実家の団子屋「とらや」の敷居をまたぐと、妹の諏訪さくら(倍賞千恵子)から
マイホームを建てたことを知らされます。実際には、とらやを経営する叔父の竜造(下條正巳)から資金
援助を受けていたのですが、それでも寅さんは以下のように述べます。
 「うち持ったのか、お前たち。(略)2階建て?ほおそら大したもんだ。いや俺もね、心配してたの、
いつまでこいつらがあの潜水艦みたいなアパートに住んでんのかなと思って」
 同じような話は2001年に三谷幸喜監督が製作した『みんなのいえ』でも登場します。具体的には、家を
新築しようとするシナリオライターの飯島直介(田中直樹)と妻の民子(八木亜希子)に対し、父・長一
郎(田中邦衛)の大工仲間が「その歳で家建てるなんて、こりゃ大したもんだ」と声を掛ける場面です。
これは「住宅すごろく」を早くあがった夫妻に対する称賛の言葉と受け止められます。
 こうした場面やセリフは、日本人の持ち家に対する憧れの念を反映しているのかもしれません。
 会社による社宅整備については、1953年製作の『東京マダムと大阪夫人』という映画があります。ここ
では会社が整備した「あひるカ丘」の戸建て社宅に住む一家を主人公にしつつ、 伊東家の夫妻(三橋達
也、月岡夢路)を中心に、近所に住む会社の同僚たちとのドタバタを描いており、住宅政策における社宅
の地位を見て取れます。
 しかし、こうした住宅政策には漏れが生じます。『東京難民』『ホームレス中学生』のように家を失
い、「ネットカフェ難民」「ホームレス」となった人たちだけでなく、持ち家を建てるだけの所得を持て
なかった人、あるいは会社を退職したり、所得が減ったりした高齢者です。言い換えると、年齢や所得、
仕事などの理由で「住宅すごろく」にうまく乗れなかった人です。
 こうした人たちについては、安い賃料で家を提供する自治体による公営住宅の整備、あるいは生活保護
の住宅扶助という仕組みがありますが、「住宅すごろく」に乗れない人は必ずしも少数派とは言い切れな
くなっています。
 例えば、戦後のようにインフレや経済成長を期待できる時代であれば、「寅さん」シリーズのさくら夫
妻のようにコツコツ働くことで、マイホームを持てる可能性がありましたが、今のような低成長時代では
難しい面があり、やはり社会保障として住宅政策を意識することが求められます。

さまざまな映画で描かれる高齢者をめぐる住まいの課題

 実際、そうした政策は少しずつ強化されています。例えば、2017年10月に改正住宅セーフティネット法
が施行され、高齢者、低所得者、子育て世帯などの「住宅確保要配慮者」の入居を拒まない賃貸住宅の登
録制度の創設などを進めるとしています。
 さらに、国土交通省は厚生労働省と共管する形で、「サービス付き高齢者向け住宅」という制度を2011
年にスタートさせました。これは介護・医療制度との連動を視野に入れつつ、高齢者を支援するサービス
を提供する賃貸住宅であり、既に約23万戸が登録されています。
 ただ、過去にさまざまな制度改正を積み重ねた結果、高齢者の住まいに関する制度は複雑化していま
す。その一端を映画で取り上げると、息子と認知症の母をめぐる物語を描いた『ペコロスの母に会いに行
く』という2013年公開の映画では、「グループホーム」(認知症共同生活介護)と呼ばれる施設が登場し
ます。これは家庭に近い環境で、少人数の認知症の人を受け入れる介護保険のサービス類型になります。
 さらに、要介護状態となった越前和紙職人を1人の主人公とした2016年公開の『つむぐもの』では、ブ
レークする前の吉岡里帆が新人介護職員として登場しています。そして、そのロケ地となったのは特別養
護老人ホームという類型の施設。要介護3以上の重度な人を受け入れる介護保険の施設です。

複雑に入り組んだ制度を簡素にする視点も

 認知症になった母親との生活を描いたドキュメンタリー映画シリーズ『毎日がアルツハイマー』の最新
作では、娘の映画監督が股関節を手術した際、母親を「お泊まりデイサービス」に預ける話が出てきま
す。こちらも泊まり機能を持ったサービスであり、少し説明を要します。
 介護保険制度では、在宅の人を対象に「通所介護(デイサービス)」と呼ばれるサービス類型がありま
す。しかし、デイサービスは通常、日中しか高齢者を預からないため、夜はスペースが空いています。そ
こで、このスペース(例えば、2階の空室)にベッドを入れて高齢者を一時的に受け入れるのが「お泊ま
りデイ」です。
 お泊りデイは制度上、介護保険サービスにはならない分、価格や質にバラツキがあり、数年前には劣悪
な環境で高齢者を受け入れている事業者の実態も顕在化したのですが、制度に縛られていない分だけ使い
やすいということで、利用者には重宝されている側面もあります。
 このほか、「特定施設」と呼ばれる有料老人ホーム、退院した高齢者を自宅に戻すまでの間にリハビリ
テーションなどを提供する老人保健施設、家族の用事などの時に在宅の高齢者を一時的に受け入れる短期
入所生活介護(ショートステイ)など、いろんな類型があります。
 私のようなオタク(!?)は介護に関する映画を見ると、「どんなサービスが登場するか?」を細かく
チェックしていますが、多くの観衆は「施設」「泊まり機能」ぐらいに大まかに理解しているのかもしれ
ません。
 言い換えると、マニアな楽しみができるほど制度が分かりにくくなっているのです。今後、高齢化が一
層進む中、高齢者を受け入れる住まいの量的な整備とともに、複雑に入り組んだ制度を簡素にする視点も
求められているのではないでしょうか。


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催し物案内と行事予定

2018年10月23日 | 東京借地借家人組合連合会
■城北借組「西武デパート相談会」
 10月24日(水)・25日(木)午前11時~午後5時まで4時半受付終了(昼食休憩午後1時~2時)、池袋西武百貨店7階くらしの相談コーナー。連絡・(3982)7654。
■多摩借組「定例法律相談会」
 11月2日(金)午後1時30分から組合事務所。相談者は要予約。
 「借地借家問題市民セミナー」
 11月17日(土)午後1時30分から三鷹市公会堂第1・第2会議室。連絡・042(526)1094。
■葛飾借組「定例相談」
 毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
 毎月第2日曜日午後1時から組合事務所。連絡・(6806)4393。
■住まい連他「住宅研究交流集会」
 11月10日(土)午
後1時30分から台東区上野区民館4階401集会室。テーマ「若者の住まいの貧困と住宅保障の実現をめざして」。ジャーナリスト藤田和恵氏。首都圏青年ユニオン佐藤和弘氏、立教大学大学院特任准教授稲剛氏、住まい連代表幹事坂庭国晴氏が報告。
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東京住宅運動連絡会が2019年度予算要求提出

2018年10月22日 | 国と東京都の住宅政策
 東借連や公住協・公社自治協など8団体が参加する東京住宅運動連絡会は、10月17日の午後都庁を訪れ、2019年度東京都予算に関する要求書を東京都市整備局長、都議会各派、東京都知事に提出しました。東借連から細谷事務局長、高橋理事が参加しました。
 要求項目は、都営住宅の新規建設と供給戸数の大幅な増加、新たな住宅セーフティネット制度の住宅確保要配慮者向けの登録住宅の促進、ネットカフェ難民やホームレスに対する都営住宅の目的外使用による活用、若者対する住宅手当制度や住宅困窮者に対する家賃補助制度の創設など70項目に及びます。

 都市整備局交渉では、広報広聴担当の鈴木課長等が応対し、同連絡会事務局の都庁職住宅支部の北村氏が要求項目の趣旨等を説明し、各団体が要求項目を説明しました。

東借連の細谷事務局長は、民間借地借家人の要求として、賃貸住宅の住宅弱者の入居差別の禁止、家賃債務保証会社の悪質行為の禁止、契約更新時の更新手数料を依頼者でない賃借人から請求しないよう指導の徹底、民法改正に対応した都の賃貸住宅トラブルガイドラインの見直し、底地買い業者による借地人に対する底地の買取りや借地権の売却の強要などの悪質な行為に対する指導の強化など10項目に対する要求を説明しました。

 その後、都議会各派を回って要求書を提出しました。日本共産党都議団は曽根都議が応対し、「今回から都市整備局の担当に復活しました。各団体の要求については都議会で質問し、実現に向けて頑張ってまいります」と発言しました。
最後に、都知事秘書の徳田担当課長に要求書を提出。徳田担当課長は「要求事項は承りました。各局にしっかりと伝えます」との答弁がありました。
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借地借家問題市民セミナー 10月20日に小金井市、11月17日に三鷹市で開催します

2018年10月17日 | 借地借家問題セミナーと相談会
 多摩借組では10月20日、11月17日に小金井市と三鷹市で「借地借家問題」市民セミナーを開催します。参加は無料です。事務局長よりプロジェクターを使って、借地借家法や改正民法、消費者契約法など借りている人が知っていると役に立つ、法律知識を分かりすく解決します。

日時・10月20日(土)午後6時30分から
会場・小金井宮地楽器ホール地下1階和室(JR武蔵小金井駅南口駅前)
講師・細谷事務局長

 講演終了後、質疑応答、経験交流 (参加無料)

日時・11月17日(土)午後1時30分から
会場・三鷹市公会堂さんさん館3階第1・第2会議
 室(三鷹駅南口・吉祥寺駅公園口・京王線調布駅
北口からバス、三鷹市役所前下車)



問合せ 東京多摩借地借家人組合

電話 042(526)1094
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多摩借組で御岳渓谷ハイキングと玉堂美術館見学

2018年10月16日 | 借地借家人組合への入会と組合の活動
 10月14日、朝小雨の降る立川駅青梅線に乗り、青梅駅で奥多摩行に乗り換え、沢井駅に10時前に到着した。駅にはすでに城北借組の高橋事務局次長が待っていて、5名で出発した。

 御岳渓谷はこの日はマス釣りの解禁日のため、大勢の釣り師達を見ながら渓流沿いの道を散策した。御岳小橋で斎藤組合長と合流し、玉堂美術館に向かった。美術館は昭和36年に設立、斉藤組合長の幼い時に散歩している玉堂先生に会った昔話を聞き、楽しい絵画鑑賞をした。昼食は斉藤組合長と奥様が営業するカフェ茶楽で眼下の渓谷美を見ながらランチを食べた。帰りは澤乃井小澤酒造まで戻り、酒蔵見学で酒造りの工程の説明と工場の見学を行い、最後にきき酒を試飲し、沢井駅から帰路に就いた。
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