東京多摩借地借家人組合

アパート・賃貸マンション、店舗、事務所等の賃貸のトラブルのご相談を受付けます。

大阪高裁が不当判決 保証会社の自力救済条項を適法と判断

2021年04月07日 | 追い出し屋被害 家賃保証会社
賃貸住宅の家賃滞納で、保証会社フォーシーズが借主と結ぶ保証委託契約の中で、家財道具を勝手に処分できると定めた契約条項の差止を求めたNPO法人「消費者機構関西」から提訴された裁判の控訴審判決が3月5日にあり、同社側に一部の条項の差し止めを命じた1審大阪地裁判決を取り消し、NPO法人側の全面敗訴を言い渡しました。同社の契約では、2か月分以上の家賃滞納、連絡が取れない、長期にわたり電気・ガスなどの使用がない等の要件を満たせば物件を明け渡したとみなし、家財道具を処分できると定めています。

保証会社の判断のみで事実上追出し行為を認める判決であり、到底容認できません。NPO法人側は上告を検討しています。
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地主が借地人に無償で借地権の返還迫る

2021年04月07日 | 明渡しと地上げ問題
 横浜市戸塚区で50坪を借地しているYさんは、昨年12月で借地契約の期間満了に当たり、地主からYさんには更新に必要な最低限の提示額(更新料)が高額で支払えないから、また持病のある高齢者の一人暮らしで、頼れる身内はお兄さんしかいないことを理由に以下の提案がありました。

 妥協案として、①Yさんの建物の登記を地主名義にする。ただし、所有権移転による対価は支払わない。手続きに必要な費用は、両者で折半する。

②Yさんが家を引き払う際には、家の中を何もない状態にする必要がある。その片づけ費用として、保証金30万円をYさんが地主に支払う。ただし、退去時にYさんが自分で片付ければ、保証金は退去時に返還する。③Yさんは、毎月3万5千円を家賃として支払う。

 Yさんは、心配になってインターネットで組合を調べ連絡してきました。神奈川県の組合が解散したため、多摩の組合で相談にのりました。

 まずは、契約の更新に当たって地主が更新時に更新料など支払う必要はなく、期間が満了しても法定更新ができる。借地権を無償で返還するなど地主の不当な請求に応じる必要ない。仮にYさんが、借地にある自宅に住まなくなれば、地主に借地権を買い取ってもらうよう交渉することは可能であり、借地権を第三者に売却することも可能性はある。今の段階で地主に無償で借地権を返還することは考えなくてよい。建物を地主に無償譲渡して、借家になれば何時借家から追い出されるかわからない。地主の請求を断り、借地契約は法定更新を主張して頑張るようアドバイスしました。(多摩借組ニュースより)
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賃貸マンション退去後の過大な原状回復費37万円以上カットさせる

2021年03月29日 | 敷金と原状回復
 神奈川県横浜市の賃貸マンションを昨年9月に退去した馬場さんは、9月25日に管理会社から送られてきた敷金等の解約清算書を見てびっくりしました。原状回復費として56万1092円で、敷金11万5000円と9月分の日割家賃7万7901円、鍵交換費用1万1000円を差し引いても、残額37万919Ⅰ円が不足しているので10月9日まで管理会社に送金して支払うよう督促されました。

 確かに、馬場さんも無断で猫を飼って傷つけた個所など過失もあり、敷金や日割家賃の範囲であれば清算することはやぶさかでなく、10月に組合に相談に来て、組合を通じて19万2901円の範囲に収まるよう原状回復の見積書を改訂するよう通知を出しました。その後、管理会社は原状回復費を12万円ほど下げてきましたが、馬場さんも納得できず、さらなる減額を求めて交渉しました。

 組合にも管理会社から電話がありましたが、過剰な原状回復費用の負担を拒否したところ、今年の1月7日付の解約清算書が送られてきました。内容は、敷金と日割家賃の合計額19万2901円で原状回復費と鍵交換費用を清算することを認め、当初の請求から37万919Ⅰ円を減額させることができました。(東京多摩借組ニュースより)
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住まい連と全借連が共同記者会見 住生活基本計画のセーフティネット登録住宅の実態 最近の住宅困窮について

2021年03月26日 | 国と東京都の住宅政策
 住まい連と全借連は3月12日、「住生活基本計画のセーフティネット登録住宅の実態と最近の住宅困窮の実情について」共同記者会見を行いました。住まい連は坂庭代表幹事、全借連は細谷事務局長、綾事務局次長が報告しました。坂庭氏は、住生活基本計画の見直し案には住宅確保要配慮者が安心して暮らせるセーフティネット機能の整備として「セーフティネット登録住宅の活用」を基本的施策に挙げているが、登録住宅の85%が大東建託の物件で、家賃低廉化支援がある専用住宅はゼロ。大東建託以外で緊急状況に対応できる専用住宅の空室は全国で2819戸と僅か1%に満たず、セーフティネットの機能を果たしていないと指摘しました。細谷事務局長は、コロナ禍で家賃を滞納する賃借人が増える一方で、保証会社などから悪質な取立て・追出し行為が多発している実態を指摘しました。綾事務局次長は生活保護受給者が住宅扶助費で借りられる物件が見つからず、市の斡旋で入居した物件は住宅扶助費をオーバーし、生活困窮している実態等を報告しました。
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東京の住宅セーフティネットについて考える 住宅施策セミナーのご案内

2021年03月16日 | 住まいの貧困に取り組むネットワーク
***4月17日(土)住宅施策セミナー***
東京の住宅セーフティネットについて考える
 ―2021年春の現状から未来への道筋―

【日時】2021年4月17日 (土) 14:00~16:00
【場所】南大塚地域文化創造館 第1会議室 (豊島区南大塚2-36-1)
  東京メトロ丸ノ内線新大塚駅1番出口徒歩8分/JR山手線大塚駅南口徒歩5分
  会場定員40名、オンライン参加も可能です
【参加申し込み/問い合わせ】 https://forms.gle/SEBLUSKsJH5xEktz7

 寒い冬も暑い夏も、私たちが身体や心を休め、明日のための準備をするのは、家です。安心して住むことができる家です。収入が少なくても、貯金がなくても、社会の一員として生きるために必要なのが家です。
 今の東京には、低収入で貯金する余裕がなく、家賃や更新料の支払いに困る、家賃が高すぎるために小さなアパートで親子関係がギスギスしてしまう、収入が不安定で保証人がいないなどの理由でアパート契約が難しい問題が依然としてあります。親に頼れない社会的養護出身の若者たちが向き合う困難も無視できません。コロナ禍でこれらの状況は深刻化しています。これから家賃を払えなくなる世帯が増えることも懸念されるところです。
 そこで、議員の皆さん、市民の皆さんに現状を知っていただき、私たちのまち東京に必要な住宅セーフティネットについて意見交換をしたいと思います。ぜひご参加ください。

<プログラム>
14:00 開会、趣旨説明
14:10 子育て世帯の狭い住宅が生み出す困難の克服に向けて
     栗林知絵子(豊島子どもWAKUWAKUネットワーク)
14:30 社会的養護出身の若者の自立に必要な住宅確保に向けて
     自立援助ホーム職員
14:50 コロナ禍で困窮する女性の住宅確保に向けて
     吉祥眞佐緒(エープラス)
15:10 外国人にも住宅セーフティネットを―コロナ禍における社会的排除
     稲葉奈々子(上智大学)
15:30 都の住宅セーフティネット政策への期待
     小田川華子(武蔵野大学非常勤講師)
15:45 Q&A、意見交換

【参加費】無料
【主催】住まいの貧困に取り組むネットワーク
【協力】一般社団法人エープラス・
    移住者と連帯する全国ネットワーク貧困対策プロジェクトチーム・
    豊島子どもWAKUWAKUネットワーク

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アパートの修理箇所多発でも修理しないアパマンショップ

2021年03月15日 | 増改築と修繕
 小平市栄町のアパートを4年前にアパマンショップの仲介で入居しました。

 入居当初から風呂の電球、換気扇がスイッチを入れての反応しない状態で、Kさんはアパマンに電話をしても、「電気がつかないはずはない。そのまま使って下さい」と言われました。
 入居後、2・3ヶ月して、入口や流し台の前のクロスやクッションフロアが所々黒くなってきました。また収納庫も腐ってきました。カビが原因であるとクロス屋さんから指摘を受け、アパマンに伝えると「今はどうにもならないから、このまま使ってくれ」と言われました。Kさんは我慢して使っていたところ、昨年夏収納庫を開けると、収納庫の床が破けて穴が開いていました。ドアの開け閉めも難しく、アパマンに修理を依頼しましたが、ドアを直したものの、流し台の下の修理は写真を撮るだけで、「修理は入居者の負担になる。カビも入居者の責任になる」、「入居者も修理代を4割負担してもらう、入居者の方で15万程度負担してもらうことになる」と話にならない対応でした。

 Yさんは、アパマンの対応に不信感を強め、4月の契約更新をせずに、2か月前に退去を申し入れました。

今後、退去後に室内の傷んだ箇所の修理代をアパマンから求められないか心配して組合に入会しました。

組合では、アパマンとの交渉はYさんを全面的に支援していく予定です。

 アパマンの契約書や保証会社の保証委託契約書も見たところ、賃料以外に毎月「24時間安心サポート」2750円、「月額保証委託料」864円を支払っています。保証会社も2社の共同保証の契約になっていました。最近、こうした大手の賃貸住宅の不動産屋は家賃以外に、様々なオプション契約を付けないと契約できない仕組みになっています。賃借人から甘い汁を吸っていると言わざるを得ません。(東京多摩借組ニュースより)

賃貸トラブルのご相談は

東京多摩借地借家人組合

電話 042(526)1094
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東日本大震災から10年 仮設住宅や災害公営住宅は今

2021年03月10日 | 最新情報
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210309/k10012906481000.html

東日本大震災から11日で10年です。一時、11万人以上が暮らしたプレハブの仮設住宅は、宮城県はすでに全員退去し、岩手県でも3月
中には全員が退去する見通しです。
自宅を失った人が入居する「災害公営住宅」も、去年12月に計画済みのものはすべて完成するなど、住居面では整備が進みました。
一方、新たな住まいでは経済的な負担や、いわゆる孤立死などの問題も起きていて、入居者への継続した支援が求められています。

仮設住宅や「みなし仮設」で暮らす人は

国のまとめでは、震災後、最大で11万人余りが暮らしたプレハブの仮設住宅の入居者は、3月1日時点で、岩手県で19人、福島県で5人
の合わせて24人となっています。
宮城県では去年4月に全員が退去したほか、岩手県でも3月中に全員が退去する予定です。
また、賃貸住宅を借り上げる、いわゆる「みなし仮設」には福島県を中心に全国で1640人が暮らしています。
多くは東京電力福島第一原子力発電所の事故で帰還困難区域がある福島県双葉町と大熊町からの避難者で、2つの町からの避難者の中
には、今も退去のめどが立っていない人がいるとして、仮設住宅への入居は新年度も延長されます。
災害公営住宅 計画されたものはすべて完成も…
自宅を失った人にとって新たな住まいとなる災害公営住宅は、岩手県、宮城県、福島県などに合わせて3万77戸が建設されています。
原発事故による避難が続いているために調整中のものを除き、計画された住宅は去年12月にすべて完成しました。
その一方で、家賃は入居当初、低く抑えられるものの、時間の経過や収入の増加で値上がりする仕組みになっているため、生活への負
担が増しているという声が出ているほか、地域のつながりが失われ、誰にもみとられずに亡くなる、いわゆる孤立死も起きていて、継
続的な支援が求められています。
また、特に戸数が多い東北の各県に取材したところ、入居率は、
▽宮城県が96%、
▽岩手県が89%、
▽福島県が87%で、
一般の入居者を募集しているところもあり、高い傾向にあります。
ただ、沿岸部などで人口減少も進む中、将来的には維持管理費が自治体の財政を圧迫することも懸念され、既存の公営住宅も含め、ま
ちづくりをどうするかも課題です。

災害公営住宅の家賃上昇 70%余が生活費切り詰め
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210309/k10012905621000.html

東日本大震災から10年となるのを前に、NHKが岩手・宮城・福島の被災した人たちに行ったアンケートで、災害公営住宅の家賃が上
がって生活費を切り詰めた人のうち、75%が食費を減らしたと回答しました。
専門家は、値上げが住民の生活の根幹に影響していると指摘しています。
NHKは、去年12月からことし1月にかけて、震災と原発事故で被災した岩手・宮城・福島の4000人余りを対象にアンケートを行い、1805
人から回答を得ました。
この中で、現在災害公営住宅に住んでいる657人に対し、入居当初と比べ家賃が変化したか尋ねたところ、
▽値下がりした人は15%
▽変わらなかった人は44%でした。
一方、残りのほぼ4割は値上げがあったと回答し
▽1.1倍から1.5倍未満が22%
▽1.5倍から2倍未満が7%
▽2倍から2.5倍未満が4%
▽2.5倍から3倍未満が2%
▽3倍以上が5%となりました。
そして、値上げがあった人に複数回答で対応を聞いたところ
▽「生活費を切り詰めた」が71%と最も多く
▽次いで「預貯金を取り崩した」が39%
▽「何も出来ていない」と「退去を検討している」が10%などとなりました。
さらに「生活費を切り詰めた」と回答した人にどんな出費かを複数回答で尋ねたところ
▽「食費」が75%と最も多く
▽次いで「レジャーや趣味の遊興費」が63%
▽「服飾費」が61%
▽「水道・光熱費」が47%
▽「医療費」が19%などとなりました。

「常に不安つきまとう」家賃4倍値上がり 子育て世帯は

宮城県石巻市の災害公営住宅で暮らす杉山歩夢さん(30)は、家賃が年々上がって入居当初の4倍以上になり、病気を抱える子どもの
治療費などが必要な中、今後の生活設計が見通せないと不安を感じています。
杉山さんは夫と10歳の長男、7歳の次男、3歳の長女との5人暮らしで、震災のよくとしに災害公営住宅に入居しました。
杉山さんは専業主婦で、家賃は当初9000円ほどでしたが、年々上がり、現在は4万円あまりになりました。
小さいころから病気を抱える次男が今月から4か月ほど入院するため、食費はずっとひと月4万円以下に抑えるなどやりくりしてきまし
た。
今後、教育費や治療費などの支出が増えるため杉山さんは働きに出ることにしていますが、知り合いの共働きの子育て世帯で家賃が10
万円以上に上がり、家賃の安い民間の住宅に引っ越しを迫られたことを知り、今後の生活設計に不安を抱えているということです。
杉山さんは「収入に応じて家賃が高くなることは理解していますが、子どもが成長し支出も増えていく中、どこまで家賃が上がるのか
常に不安がつきまといます。家賃については、収入だけでなく支出も考慮するような基準を設けたり、上限を民間の相場並にしたりす
るなど、将来の生活を見通せる制度にしてほしい」と話していました。

入居期間や収入増で家賃上がる仕組み

災害公営住宅は、津波で自宅を失った人や原発事故により避難した人たちなどのために全国で3万戸が整備され、家賃は入居者の状況
に応じて自治体が毎年、決定します。
入居期間が長くなったり、収入が増えたりすると家賃が上がる仕組みになっているため、子どもの成長に応じて、支出を増やそうと共
働きを選ぶ世帯などで値上げの影響が大きいということです。

「借金だけ増えていく…」

アンケートの自由記述では、災害公営住宅の家賃の上昇に戸惑う記述が多くありました。
岩手県釜石市の50代の女性は「預貯金の取り崩しをして生活しています。パートの給与ではなかなかくるしいので、週末も別のパート
をしていますが、所得が少しでも増えると家賃があがります。借金の返済などあります。手もとに残るお金が少ないです。働いた分だ
け支出がふえているようです」と書きました。
岩手県大船渡市の40代の女性は「災害公営住宅の家賃が高すぎます。働く世代がいなければ税収だって見込めないのに追いだすことが
前提のような家賃の値上げ。被災したからこそ、住まいを求めて災害公営住宅に入居したというのに」と書きました。
また仙台市の50代の男性は「復興するための住宅が家賃高騰、なんとか生活を立て直すために復興住宅に入り頑張るつもりが、逆に生
活が苦しくなり引っ越しどころか、借金だけが増えていく」と記しています。
さらに宮城県多賀城市の災害公営住宅で自治会の役員を務める60代の男性は「家賃問題が重くのしかかって来ました。若い世代の住民
の方が、1人また1人と今月も引っ越しをしていきました。自治会役員も3人ほど。だいじな役職でした。今後の自治会をになってくれ
る人たちだと思っていました」と不安をつづっていました。

専門家「本末転倒 家賃補助の問題考えていく必要」

アンケートの分析にあたった社会心理学が専門の兵庫県立大学の木村玲欧教授は「生活再建のために建設された災害公営住宅の家賃が
上がった影響で、レジャーや衣服ではなく、食費という生活の根幹を切り詰めている結果は、生活再建のためという考え方からすれば
本末転倒だ」と話しています。
働き盛りの世代が別の地域の家賃の低い民間住宅に転居するケースもあるということで、木村教授は「若い人たちが出ていってしまう
ことで、地域全体の復興のマイナスにもなってしまう。地域の未来のために家賃の補助の問題を考えていく必要がある」と指摘してい
ます。

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家賃滞納すると⇒家財道具を勝手に処分できる契約条項は「適法」と判断 大阪高裁

2021年03月06日 | 追い出し屋被害 家賃保証会社
https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_9819.html

家賃を滞納した借り主の家財を無断で処分できるとする契約条項をめぐって、関西の消費者団体が家賃保証会社を訴えた裁判の控訴審
判決で、大阪高裁は条項は適法だと判断しました。
NPO法人「消費者支援機構関西」は2016年、家賃債務保証会社「フォーシーズ」を相手取り、契約条項の差し止めを求めて提訴
しました。訴状などによりますと、「フォーシーズ」は賃貸物件の借り主が家賃を2ヵ月以上滞納したなどの場合、物件を明け渡した
とみて室内の家具や荷物を無断で処分することを可能だとする契約条項などを定めています。2019年の1審・大阪地裁判決は原告
の訴えの一部を認め、条項の差し止めを命じましたが、大阪高裁は5日、家賃の滞納や連絡がとれないなどのいくつかの条件を満たし
ている場合「借り主は物件を住居として使用する意思を失っている可能性が極めて高く、占有権を放棄している」と判断し、1審判決
を取り消して条項は適法としました。判決後の会見で、原告側の代理人弁護士は「本来なら裁判手続きを経て行われる物件の明け渡し
を、契約条項があれば民間会社の判断のみで可能だとする判決。大きな問題がある」「事実上、『追い出し行為』を可能にしてしま
う」と話し、上告を検討しているということです。

家賃滞納者の家財搬出 2審は「追い出し条項あたらず」
https://www.sankei.com/affairs/news/210305/afr2103050031-n1.html

 賃貸住宅の家賃滞納者をめぐり、一定の要件を満たせば物件を明け渡したとみなして家財を処分できると定めた条項は「追い出し条
項」にあたり違法だとしてNPO法人「消費者支援機構関西」(大阪市)が家賃保証会社「フォーシーズ」(東京)に条項の差し止め
を求めた訴訟の控訴審判決が5日、大阪高裁であった。西川知一郎裁判長は、同社側に一部の条項差し止めを命じた1審大阪地裁判決
を取り消し、同NPO側の全面敗訴を言い渡した。
 問題となったのは、同社が借り主らと結ぶ契約の中で、2カ月以上の家賃滞納▽連絡が取れない▽長期にわたり電気、ガスなどの使
用がない▽客観的に見て再び住宅を使用する様子がない-の4要件を満たせば物件を明け渡したとみなし、家財を処分できると定めた
条項。1審判決は、法的手続きを経ずに一方的に家財を搬出できるなどとして条項を違法と判断した。
 だが西川裁判長は判決理由で、4要件を満たす状況では借り主がすでに家財を守る意思を失っている可能性が高く、「占有権が消滅
していると認められる」と指摘。消費者利益の保護を定めた消費者契約法にも反しないと判断した。
 同NPO側の代理人弁護士は「法的手続きを経て慎重に決めるべき明け渡しの判断を業者側に委ねる判決で、不当だ」と述べ、上告
を検討するとした。
 同NPOは一般消費者に代わり訴訟を起こすことができる「適格消費者団体」。同NPOが原告となった追い出し条項をめぐる訴訟
で高裁判決が出たのは今回が初めて。

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家賃滞納めぐり出頭に応じず書類送検、改正民事執行法で警視庁初の摘発

2021年03月06日 | コロナと家賃滞納
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4214654.html

 滞納した家賃の支払いをめぐり裁判所への出頭に応じなかったとして、男性が民事執行法違反の疑いで書類送検されました。法改正
後、警視庁による初めての摘発となります。
 民事執行法違反の疑いで警視庁に書類送検されたのは、狛江市のアルバイトの男性(34)です。男性は、2017年に住んでいた
マンションの家賃あわせて16万円分を保証会社に支払っておらず、東京地裁から財産開示手続きのために呼び出されていましたが、
去年9月の期日に出頭しなかった疑いがもたれています。
 男性は容疑を認めた上で、「出頭するつもりだったが寝過ごした。裁判所の呼び出しを甘く受け止めていた」と話しているというこ
とです。
Q.(男性は)電話には出るんですか?
 「出ないですね。親御さんがいたので話はしてますけど、本人には会えなかったりとか」(男性から未払いが続いていた 家賃保証
会社)
 民事執行法は家賃や養育費などを支払わず出頭にも応じない場合、罰金や懲役の刑事罰が科されるよう改正され、去年4月に施行さ
れていて、支払いの「逃げ得」を防ぐ効果が期待されています。警視庁では改正後民事執行法で初めての摘発となります。

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毎日フォーラム・言いたい/聞きたい 棗一郎 日本労働弁護団闘争本部長、弁護士

2021年02月17日 | コロナと労働・生活相談
https://mainichi.jp/articles/20210205/org/00m/010/006000d

公共事業で困窮者の仕事の創出を

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化するなか、昨年末から今年にかけて、国内有数の繁華街、東京・新宿に「年越し支援・コロ
ナ被害相談村」が開設された。相談者のほとんどが職を失い、しかも前職は派遣やパートなど非正規の雇用だった。実行委員の一人で
日本労働弁護団闘争本部長の棗一郎弁護士は「コロナ禍による経済危機はサービス業、運送、流通など広範囲に打撃を受けている。公
共事業の仕事を失業者に紹介するなど国、自治体が積極的に雇用を生み出すことが必要だ」と説く。(明珍美紀)

 --大都市圏に緊急事態宣言が再発令され、生活困窮者の支援が急務です。今回のコロナ被害相談村の特徴は。

 相談村を訪れた人々の直前の雇用は、ほぼ非正規雇用でした。2008年のリーマン・ショックでは輸出、製造業が打撃を受け、「派遣
切り」などの問題が起きました。今回のコロナ禍は極地、局所的ではないし、特定の産業に限られているわけではない。飲食店、旅
館、ホテルなどのサービス業、運送、流通業など広範囲に影響が及び、派遣、パート、有期雇用といった非正規雇用全般で失業者が増
大していると推測されます。
 2番目の特徴としては、女性の相談者が増えたことが挙げられます。相談村は新宿の歌舞伎町にある都立大久保公園で行い、相談者
の数は年末年始の3日間(20年12月29、30日、21年1月2日)で計344人。うち女性は約2割で、主にシングルマザーと独身女性で
す。女性専用のブースを設け、相談員も全員女性で対応しました。
 リーマン・ショックの時は、「自立生活サポートセンター・もやい」などのNPOをはじめ、労働組合、私たち労働弁護団が協力
し、初めて「年越し派遣村」(08年12月31日~09年1月5日)を(東京の)日比谷公園で実施しましたが、女性は数人でした。

 --相談の内容は。

 「日雇いの派遣だったがコロナ禍の影響で仕事がなくなった」「アパレルメーカーに勤めていたが契約を打ち切られた。アパートの
家賃も滞納している」など、切羽詰まった状況です。元建設作業員の50代半ばの男性は実際に住む場所を失い、「ネットカフェに寝泊
まりしていたが、手持ちの現金が底を尽きて野宿をしている」と訴えました。
 女性の場合は、やはり非正規で職を失い、雇用保険は入っていないか、切れたままの状態の人が大半。東南アジアを中心に、外国人
の相談が24人。これは、外国人労働者の就労支援団体や、技能実習生の問題に関わる弁護団などを通じて情報が回りました。
 相談は、12月29日の1日目が58人、翌2日目が125人、3日目の1月2日は161人と、情報が浸透するに従って増えてきました。もっ
と続ければ、数は膨れ上がったと思います。

 --言い換えれば、相談村のことを知らずにいた人がいた。

 相談村の宣伝方法は、主にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とテレビの報道番組での紹介でした。けれども利用
料金が払えずスマートフォンを止められている人がたくさんいる。新宿駅周辺などで(相談村の)ビラを配布しましたが、それでも行
き届いたとは言えません。やはり、人づて、口コミで集まってきた。必要な人に必要な情報がなかなか届かない。こうした「情報弱
者」の問題も改善しなければなりません。

 --相談者にはどのような対応をしたのでしょうか。 

 住む家がない場合は、東京都の「TOKYOチャレンジネット」という支援制度を紹介しました。居住、生活、就労の支援と資金の
貸し付け相談に応じ、宿泊場所も一時的に提供します。
 あとは生活保護の申請の手伝いですね。住む場所がない、実家にも帰ることができないならば、選択肢として生活保護があります。
ところが、「生活保護だけはいやだ」と言う人が大勢いるのです。

 --その理由は。

 自助努力が足りない、社会の脱落者という負のイメージがあるのかもしれません。「自助、共助、公助」の順番を掲げた現政権にも
問題がある。けれども、困窮者が生活保護を受けることは、生存権を保障する国において当然の権利。生活を再建して次のステップに
進むためのつなぎの措置と考えてほしい。
 相談村は「共助」にあたりますが、いまは、共助でも、救援しきれないところまで来ています。

 --各地の支援体制は。

 「コミュニティーユニオン全国ネット」に加盟する各地のユニオンが年越しの支援を行いました。例えば、三重の「ユニオン三重」
は外国人労働者のために、餅つきをして正月料理を提供し、兵庫の「伊丹ワーカーズコープ」のユニオンも年越しそばを出して就職先
の紹介などの支援活動をしたと聞いています。

 --国や自治体への要望は。

 「GoToキャンペーン」などの経済活動より雇用と生活支援を優先してほしい。具体的な提案としては、国、地方自治体が持って
いる公共事業の仕事を、生活困窮者に紹介する。
 就労支援の一つに、労働組合などが行う労働者供給(労供)事業があります。通常の労働者供給は賃金のピンハネや強制労働の危険
があるため職業安定法で原則禁止され、許可制となっていますが、営利事業ではない労働組合は例外として認められています。こうし
た労供の活用や、さまざまな仕事に役立つ職業訓練も充実させる必要があります。
 自治体に関しては、生活保護をはじめ各給付制度の窓口に、ある程度経験を積んだ職員を配置してほしい。適切なアドバイスができ
るだろうし、担当者の温かいひと言に救われることがあります。

 --今後の支援活動は。

 このまま感染が収まらないと、緊急事態宣言が延長される可能性があります。年度末は雇用契約の切り替え時期なので、大量の失業
者が出るかもしれません。
 今回、相談村の実行委員会に参加した支援団体、労働組合とさらに体制を強化し、年度末に向けて国への要請行動を予定していま
す。
 政治の大切な役割は、国民から集めた税金を適正に予算配分し、みんなの役に立つように使うこと。納税者として声を上げなければ
いけません。
 私は中央大学の学生時代、学園紛争で壊れた自治会の再建運動に力を注いでいました。民主主義に至る歴史をひもとくと、労働組
合、すなわち労働者の権利、生活が守られていることが民主的な国づくりに必須であり、そういう仕事に関わりたいと弁護士になりま
した。
 これからの日本を支えていく若い人、私にも高校2年と小学5年の2人の子どもがいますが、若者たちが自由な思考と批判精神を持
ち、弱い人を助けていく。そんな社会を創造していきたいですね。

 なつめ・いちろう 1961年長崎県生まれ。中央大法学部卒。96年弁護士登録。日本マクドナルド店長残業代請求訴訟、日本郵便労契
法20条事件などの労働事件を労働側で担当。日本労働弁護団で労働立法運動や社会労働運動に尽力し、2008年末から翌年の「年越し派
遣村」では事務局長を務めた。
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「扶養照会」が壊す家族の絆〜最後のセーフティネットが「権利」になるために

2021年02月12日 | 貧困と格差
扶養照会が生活保護の申請への大きな壁になっていることは間違いない。いわば、扶養照会は生活保護申請をさせないための「水際作戦」の機能を果たしてしまっていると言えるのだ。
雨宮処凛作家・活動家
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_60238879c5b6d78d444ae7b4

「私が鬱で退職療養中に、25年間音信不通だった父の扶養照会を、数年間にわたり毎年受けました。DVや貧困など不幸なかつての家族生活を思い出し、照会があるたびに精神状態が不安定になりました。同時に親の面倒を見れない自分の経済状況に罪悪感と、恐怖と不安で落ち込みました。照会があったことは母にはもちろん話していませんし、誰にも相談できず返事もできませんでした。生活保護を受ける父も照会はつらかったと思いますし、それを知って助けられずに逃げていた私もつらかったです。将来、こんな思いをする子供が出てきてほしくないです」
この言葉は、「つくろい東京ファンド」が募集した「扶養照会に関する体験談」に寄せられたものである。
扶養照会とは、ある人が生活保護を申請した時に、役所からその親や子ども、兄弟に「金銭的に面倒をみられませんか?」と連絡がいくこと。貧困問題に関わって15年になるが、どんなに困窮しても「家族に連絡がいくのだけは避けたい」「今の状況を知られたくない」と、扶養照会が壁となって生活保護申請を拒む人と非常に多く会ってきた。実際、この年末年始の困窮者向け相談会でつくろい東京ファンドがとったアンケートにもそれは現れている。
165人から回答を得たのだが、そのうち、現在生活保護を利用していない人は128人。生活保護を利用していない理由を聞いたところ、もっとも多かったのが「家族に知られるのが嫌だから」で、34.4%にも上ったのだ。20〜50代に限定すると、実に42.9%がその回答を選んだという。
また、親族に知られることがないなら生活保護を利用したいと答えた人は、39.8%。これだけ見ても、申請への大きな壁になっていることは間違いない。いわば、扶養照会は生活保護申請をさせないための「水際作戦」の機能を果たしてしまっていると言えるのだ。
それでは、そんな扶養照会をされて「わかりました。私が金銭的に援助します」と答える人はどれくらいいるのだろうか。2017年の厚労省調査によると、46万件の扶養照会のうち、金銭的な扶養がなされることになったのはわずか1.45%。ほとんど意味がないのである。このことに関しては、生活保護の現場で働いている人、働いていた人からも、「意味がない」という声が寄せられている(「扶養照会に関する体験談」より)。
「扶養照会は弊害が大きいことが明らかです。『家族に面倒をかけたくない』という思いから相談に訪れた住民が、『生活保護なんてみっともないことやめて10万円送るから帰ってきなさい』と老親に言われて涙している場面に立ち会ったことがあります。制度の末端を担いながら、はたしてこれが社会保障のあるべき姿なのかと疑問に感じました」
「面接相談で、扶養照会は住所がわからなくても、戸籍とって附票から住所探して送りますと言うと、申請を躊躇する人を何人も見ました。ケースワーカーとして扶養照会を送ると、激怒した電話をもらい二度と連絡してくるなと言われたり、長い長い手紙に相談者からどれだけ迷惑をかけられたか綴ってこられたり、反対にビリビリに破られた扶養照会用紙が返信されたりと非常にストレスでした。扶養、仕送りが実現したことは一度もありません。(中略)ストレスフルで、手間なだけの事務、なくしてほしいです」
「私たちも必要のない業務にはうんざりです。ご家族への謂われなき軋轢、決定的に絆を断ち切るかもしれない業務は本法の目的に反しています」
現場で働く人からの言葉通り、扶養照会は家族関係を壊すものでもある。
家族との関係が悪いから、音信不通でまったく関わりがないから連絡しないでほしいという人がいる一方で、関係がいいからこそ心配させたくない、生活保護への偏見が強い田舎に住む老いた親を驚かせたくない、偏見ゆえに「縁を切る」と言われるのが嫌だから知られたくない、という思いはとても理解できる。しかし、残念ながらそんな声が聞き入れられることはなかなかない。よって、家族関係を壊される人まで出ている。
「扶養照会のおかげで母と姉と連絡がとれなくなりました」
「病気のため生活保護を受けることは知らせていたし理解もされていた。でも扶養照会の封書が行ってから交流もあり仲良かった兄弟達と気まずい関係になり疎遠になった」
「扶養照会の書類の文面が非常に居丈高なもので、まるで親族を放置するならあなたも犯罪者だよ、とでも言いたげな書類になっています。それを断りもなく送られたものだから、80代の母は、震え上がって電話をかけてきましたし、子育て中の妹は、何でうちの給与証明まで貰ってこなきゃいけないの! と激怒」
「親には事前に相談してあったが、妹には言っていなかったため(連絡がいくことを知らなかった)、妹が激怒し揉めて、親兄弟との縁がほとんど切れてしまった」
扶養照会が家族の絆を断ち切ってしまったケースだが、自分の家族に置き換えても、もし役所からそのような連絡が来れば、仲が良かったとしても一気に様々な軋轢が生じるだろうことは想像に難くない。
一方、DVや虐待があったのに連絡されてしまったという信じがたい例もある。父親によるDVで15歳の時に母とともにシェルターに逃げて父親と縁を切った女性からの声だ。
「申請時、父親に扶養照会すると言われ、DVにより逃げているのでやめてほしいと伝えましたが、規則なので扶養照会しなければ申請は受けられないと言われ、仕方なく了承しました。福祉事務所からの扶養照会により、父親に居場所がバレてしまい家に何度も押しかけられました。こどもの出産手当一時金を父親の口座振込に変更され奪われたり、保護費を奪われたり、家の中の家電等も奪われました。今は転居し安心して暮らせていますが、あの時の恐怖は忘れられません。DV加害者への扶養照会は禁止にしてもらいたいと願います」
女性の恐怖は想像して余りある。この福祉事務所には猛省してもらいたい。ちなみに彼女は「扶養照会しなければ申請は受けられない」と言われているが、これはまったくの間違いだ。扶養照会しなくたって申請は受理されるべきものであるし、DVや虐待がある場合、扶養照会はしないことになっている。が、これも、厳密に禁じられているわけではない。現状の通知では、DVや虐待のある場合、「直接照会することが真に適当でない場合として取り扱って差し支えない」という文面になっており、扶養照会そのものが禁じられているわけではないのだ。
また、日本の「扶養義務」が広すぎるという問題もある。フランスやスウェーデン、イギリス、アメリカなどでは、扶養義務があるのは「夫婦」と「未成熟の子に対する父母」のみ。これが日本の場合、父母や子、祖父母、兄弟姉妹まで加えているという状態で、さすがは「自助、共助」という「家族に丸投げ」の国であると言うしかない。
そんな扶養照会に対して、見直しを求めてネット署名が始まったのが1月16日。2月7日までに3万5806人分の書類が集まり、8日、厚労省に提出されたのである。
この日、つくろい東京ファンドと生活保護問題対策全国会議によって出された要望書には、扶養照会について、「申請者が事前に承諾し、かつ、明らかに扶養義務の履行が期待できる場合に限る」という内容の通知を出すことが一番目に書かれていた。
署名提出後の話し合いでは、DVがある場合の照会は、「しなくていい」ではなく明確に禁止すること、現状で扶養照会が水際作戦に使われてしまっていることについてなどが支援団体側から話された。
ちなみに東京都の通知では、本人が固く拒んでいるときは扶養照会をしないよう書かれているという。まずはその一文が厚労省通知にもあれば現場はだいぶ変わるだろう。
また、扶養照会については厚労省の通知で定められているだけであり、この通知さえ改正すればいい話なので、そこに「申請者が事前に承諾し、かつ、明らかに扶養義務の履行が期待できる場合に限る」と入れてしまえばいいのだから簡単な話だ。それで膨大な事務手続きはなくなり、扶養照会にかかる郵便代なども削減でき(年間46万件だとそれだけでもすごい額になる)、生活保護を利用する本人も家族も嫌な思いをしなくて済むのだからいいことづくめではないだろうか。
国会でもこの問題が注目される今だからこそ、長らく多くの人を苦しめてきた扶養照会を見直してほしい。
はからずも昨年末、厚労省は「生活保護の申請は国民の権利です」と、利用を促す呼びかけを始めた。
「でもこれが解決しないと、生活保護は権利にならないんですよ」
つくろい東京ファンドの稲葉剛さんは話し合いの場でそう口にしたが、この言葉がすべてを言い表している。
ゆくゆくは、生活保護という名前を変えることも必要だろう。韓国はすでに20年前、生活保護から生活保障法に変わった。生活保護問題対策全国会議の小久保哲郎弁護士によると、フランスでは生活保護ではなく「積極的連帯所得」と名前だという。なんだそれ、カッコいいじゃないか。
コロナ禍で、多くの人が仕事を失い、収入減に喘ぐ中、最後のセーフティネットの使い勝手が良くなることはみんなの安心につながるだろう。署名(「困窮者を生活保護制度から遠ざける不要で有害な扶養照会をやめてください」)は2月下旬まで募集しているので、共感した方は、ぜひ署名してほしい。

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「部屋を貸せない」と言われたら

2021年02月10日 | コロナと家賃滞納
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210209/k10012855591000.html

新型コロナウイルスは、暮らしに欠かせない住宅に、影響を及ぼしています。
テレワークの普及で、都市部から郊外へ移る動きもあります。
その一方で、収入が減って家賃の支払いに苦労する人、より家賃の安い住宅に移ろうとしても、入居を断られてしまう人もいます。
コロナ禍で不透明ないま、誰もが直面する可能性があります。(経済部記者 長野幸代)

賃貸住宅の現場に変化が

年度の変わり目を控えたこの時期、街の不動産会社は1年で最も賃貸住宅の仲介が増えます。しかし、都内のこの店舗で、目立って増
えているのが部屋の解約です。
「地元に帰る」、「安い部屋に引っ越す」といった理由が多いということです。
家賃の支払いに困った入居者からの相談や、国が行う家賃支援の給付金の申請に関わる手続きも増えているといいます。
鵜澤代表
「家賃の支払いが難しい。給付金を申請したいが、どうすればよいかという相談が、何件も寄せられています。リーマンショックや東
日本大震災のあとも、こんなことはありませんでした」
業界団体の「日本賃貸住宅管理協会」が去年行った調査では、会員企業の48.7%が感染拡大の影響で「賃料減額請求が増えた」。
26.7%が「解約(退去)が増えた」と答えています。

急増する住まいの給付金申請

国は、仕事がなくなって収入が減少した人などに対して、家賃を給付する生活支援を行っています。「住居確保給付金」制度です。
給付額は自治体や世帯の人数によって違いますが、例えば東京23区では、単身世帯は月5万3700円、2人世帯は6万4000円が、賃貸住宅
のオーナーなどに振り込まれます。家賃を支援している間に、仕事を探し、生活を立て直してもらおうというのが制度のねらいです。
全国の支給件数は、2020年度は、去年4月から12月までの9か月間で、過去最大の11万9265件に上っています。2019年度は3972件、リー
マンショック後の2010年度でも3万7151件でした。件数を見るだけで、コロナの影響の厳しさが見えてきます。

給付金があるうちに、コロナの収束を

1月に給付金を申請した夫婦に話を聞きました。住まいは築30年余りの、およそ20平方メートルの1ルームマンションです。夫は69歳で
年金生活。妻はプロの歌手でコンサートやイベント会場、飲食店などで歌い、月に15万円ほどの収入を得ていました。しかしコロナ
で、イベントの中止が続き、妻の収入はほとんどなくなってしまいました。
今は夫の年金と貯金、それに給付金が頼りです。
年金生活の男性
「給付金は本当にありがたいです。妻は歌の仕事以外はしたことがありません。給付金が切れるまでに、とにかく感染が収束して、歌
の営業を再開できることを願っています。それまでは自粛して切り詰める毎日です」

いつか来る支給終了

給付金の支給期間は原則3か月ですが、コロナ禍の2020年度中は最長12か月まで延長されています。
しかし、去年4月に申請して受給してきた人は、仕事が見つからなかった場合でも、ことし3月分で支給は終わります。
コロナの影響で過去最高に増えた給付金の支えがなくなった時、家賃を滞納する入居者が増えるのではないかと懸念する声もありま
す。

「部屋を貸せない」をなくすには

コロナの影響で収入が減り、より安い部屋へ引っ越そうと考える人も増えています。
しかし、生活の状況が厳しいがゆえに「部屋を貸せない」と入居を断られることもあります。こうしたケースを少しでも減らしたいと
始まったサービスがあります。
住宅情報サイトを運営するライフルは、新型コロナウイルスが感染拡大した去年4月に、特設のページを設けました。
掲載するのは、部屋の間取りや駅からの距離といった物件情報ではありません。
所得の減少などで住まいに困る人たちの家探しに前向きに取り組むと、表明している不動産会社の情報です。ページを開設以降、アク
セス数は増加を続けています。

住まい探しに親身なドアを

ライフルでは、おととし11月に「FRIENDLY DOOR」というサイトを設け、年齢や収入などを理由に“入居を断られがち”な立場の人た
ちーー高齢者、シングルマザー、外国人といった人たちの、住まい探しに理解のある会社、全国の2475店の情報を載せてきました。こ
れをコロナをきっかけに拡充したのです。
プロジェクトのリーダー、キョウ・イグンさんは、サイトに込めた思いを、こう話しています。
キョウさん
「例えばパートを減らされて収入が減り、家賃の支払いが負担になる事態は、コロナ禍では誰が直面してもおかしくないと思います。
自分から望んだ事態ではないので、いろいろな立場の人をはなからお断りとせず、オーナーに丁寧に説明したり交渉したりと、間に
入って住まい探しに親身になってくれる人に出会えるドア、という思いを込めています」
キョウさんは、家賃の滞納などを心配するオーナーや不動産会社の不安を減らそうと、セミナーなども開催しています。高齢者やシン
グルマザーの住まいの支援を行うNPOの代表などを講師に招いて、受け入れの拡大につなげようとしています。
NPOやソーシャルワーカーなどとつながって、家探しを支援する仕組みを作ることができないかも模索しています。
キョウさん
「雇用情勢など、自分たちの取り組みだけではどうにもならないことも多く、はがゆく感じることもあります。しかし住まいに困る人
たちの問題を、自分のこととして考える人が増えれば、少しずつ解決につながっていくと思います。最終的な目標は、こうしたサイト
がいらなくなることです」

住まいに困らないために

取材の中で、国が進める「住宅セーフティネット制度」の強化も必要だという指摘がありました。高齢者や所得が低い人などの入居を
拒まない住宅として、オーナーが都道府県に登録すれば、改修費用などの補助を受けることができる仕組みです。増加する空き家を
セーフティーネット住宅として積極的に活用していくことが必要だという意見もありました。
誰もが住まいに困らないよう、どのような取り組みを積み重ねていくか。コロナがわたしたちに突きつけた課題だと感じます。

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住まいの貧困に取り組むネットワークが住生活基本計画(全国計画)案に対しパブリックコメント提出

2021年02月03日 | 国と東京都の住宅政策
 国の住宅政策の基本方針を定める「住生活基本計画(全国計画)」が見直しの時期に差し掛かっています。 
 現在、「住生活基本計画(全国計画)の変更(案)」へのパブリックコメントの募集が行われています。

 「住生活基本計画(全国計画)の変更(案)」に関する意見の募集について


 住まいの貧困に取り組むネットワークでは、2月1日に下記のパブリックコメントを提出いたしました。 
 パブリックコメントの募集締め切りは2月9日です。当ネットワークの意見を参考にしていただき、多くの方にパブリックコメントを出していただければと思います。 
 ご協力よろしくお願いいたします。

*********************

   住まいの貧困に取り組むネットワークが提出したパブリックコメント        

【該当箇所】

1. はじめに
2. 第1 住生活をめぐる現状と課題」
3. 目標5

【ご意見】

1. 基本的な問題点

 変更案は以下の国民の住生活にとって不可欠な課題等の記載がなく、「国民の住生活の安定の確保」を図るべき「住生活基本計画(全国計画)」(住生活基本法第15条)とはいえない基本的な問題点がある。

(1)「はじめに」および「住生活をめぐる現状と課題」には、コロナ禍のもとでの国民の住生活の困難、困窮についての記述が一切ない「現状と課題」となっていること。

(2)「国民の住生活の安定の確保」の最大の課題である「住居費負担、家賃負担」およびその軽減施策についは、変更案全体を通じて記述がなく、何のため、誰のための「住生活基本計画」かという根本問題がある。

(3)国民の住要求の第1である公営住宅について、「目標5」では「住宅セーフティネットの中心的役割を担う」としているが、公営住宅の現状と課題、中心的役割を果たしていく施策の記述も全くない「全国計画」である。

 以上の重要問題について、「変更案」を全面的に見直し記述すべきである。

 以下それぞれの項目について意見を述べる。

2.「はじめに」について

 分科会の「中間とりまとめ」では、「新型コロナウイルス感染症の感染、拡大を契機として、・・・、今後の経済情勢や雇用情勢によっては、居住の安定確保が一層求められる場面が生じる、・・」としていた。
 この当然の提起と記述からも、「新型コロナウイルス感染症の拡大」による住生活の実態について、「住居確保給付金」の支給の増大、家賃の滞納、住宅ローン返済の滞納、住居を失う人々の増加などを明記すべきである。

3.「現状と課題」について

 前記コロナ禍の住宅問題を「はじめに」と合わせ分担して記述するとともに、「住居費、家賃負担」の現状と課題を明らかにする必要がある。「全国計画」は「住宅・土地統計調査」(2018年)の結果を反映、利用することになっている。「この調査結果は、住生活基本法に基づいて作成される住生活基本計画などの諸施策の企画、立案、評価等の基礎資料として利用」することになっているが、それらの反映は全体を通じて見られない。

 特に「民営借家、公営借家、UR・公社の借家」の家賃負担の推移と現状を明記すべきである。そして、「公的借家」の戸数の推移と現状も示し、借家の課題を記述すべきである。

4.「目標5」について

 「住宅確保要配慮者が安心して暮らせるセーフティネット機能の整備」としているが、変更案は「安心して暮らせる」施策になっていない。

 第1に、前記の「公営住宅」について、新規建設と供給(借上げ、買取りを含む)、現行制度の改善など抜本的拡充・強化の施策を示す必要がある。第2に、「セーフティネット住宅の・・・家賃低廉化の推進」とあるが、殆ど機能していない状況の中で、全国的な家賃補助制度の創設を提起すべきである。

 なお、分科会(第53回)の委員の意見として、「セーフティネットの中の家賃低廉化というのは非常に大きなポイント。特に、住宅確保要配慮者において、家賃低廉化ということをどう進めるががポイントとなる」としている。
 この意見に示されるように、当面「家賃低廉化」の抜本的拡充、改善を明記し、実行すべきである。

 第3に、「住宅確保要配慮者の入居・生活支援」については、前記分科会で、「居住支援法人をどう育てるか、居住支援法人をこれからどう考えていくか、もう一歩踏み込んで・・」との委員の意見が出された。これに対する具体的な記載はない。各地の居住支援協議会と居住支援法人の役割を重視し、公的賃貸住宅入居者への居住支援を包含した活動を行っていく必要がある。そのための育成補助、各種援助策を具体化し、明記すべきである。

5.「在留外国人」の「住生活の安定の確保」について

 「住生活をめぐる現状と課題」で「在留外国人の数は約293万人となっているが・・・」などと述べているが、「目標5」で「多言語化した契約書等の普及啓発」というだけである。外国人の住生活安定確保の基本的施策を明記する必要がある。
 
【理由】 

 各項目にそれぞれ、理由を含めた意見として記述している。



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更新料支払い義務なし 旧借地法に基づき更新を請求

2021年02月02日 | 契約更新と更新料
 八王子市明神町1丁目で51坪を借地している伊藤さん(仮名)は、昨年12月に地主の土地の管理を任されていると主張する不動産コンサルタントとなるO 氏から土地賃貸借契約期間更新手続きとして、伊藤さんの土地は道路に面していない土地として更地の50%を減して、60%の借地権価格の5%の約50万円の更新料を請求されました。

 伊藤さんは昨年末組合に相談し、年明けにOコンサルタント宛に次のような更新請求通知書を提出しました。「賃貸人との間で作成した土地賃貸借契約書には、契約の更新に当たって、更新料を支払う旨の合意はなく、更新料を支払う法的義務はありません。賃借人は旧借地法第4条第1項に基づき土地賃貸借契約の更新を請求致します。なお、異議がありましたら賃借人代理人宛にご連絡をお願い致します」。

通知を出して2週間が経過しましたが、地主のコンサルタントからは組合に何らの異議も連絡もありません。本年1月1日から20年間土地賃貸借契約は法定更新されました。(多摩借組ニュースより)

更新料請求でお困りの方は

東京多摩借地借家人組合まで

電話 042(526)1094
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借地借家人新聞のご購読のお願い

2021年01月28日 | 借地借家人組合への入会と組合の活動
 組合では、全国・東京・多摩の新聞(ニュース)を毎月発行しています。新聞には、住宅をめぐる最近の国や東京都の動き、政策、政治の動向を紹介しています。また、全国各地の借地借家の相談事例、裁判判例、相談事例、組合で取り組んでいる解決事例も報道しています。ぜひ、ご購読ください。送料を踏め新聞代は1年間で3000円です。ご購読を希望の方は、下記のゆうちょ銀行の多摩借地借家人組合の口座、郵便振込みで受け付けます。

東京多摩借地借家人組合  ゆうちょ銀行口座 店番018 普通預金 口座番号 1008977

郵便振替口座 00120-8-37748 東京多摩借地借家人組合

問合せ 042(526)1094
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