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『地球が丸いなら』MVの意味

『地球が丸いなら』MVの意味

 江ノ島が見渡せる海岸に米粒が三つ。それがエンディングロード。ミュージックビデオならば、個性を見渡せるように近づくはずなのにどんどん遠ざかっている。それが個性を際立たせている。

 映画監督はジコチューがテーマと聞いた時に、この映像を思いついたんでしょう。ジコチューは個性そのもの。個の欲望が団体行動を否定する。国会議事堂なんか見たくはない!

 団体行動の典型としての修学旅行を抜け出して、鎌倉へ。個性の塊の飛鳥。欲望としての食べることを求める。そして、自然の中を行く三人。それを見守る眼が印象的。

 最後が一番、シュール。団体行動に紛れ込む。今は主張する時ではない! 次を期待させる。

 パートナーにも話してるけど、ジコチューであるためには 自分が何をしたいのかが明確に話せることが必要。

0歳児は無条件でかぞくというものを構成する

 今、最大の疑問は0歳児。先週から、家に現れた。どうしても人間というものを考えてしまう。単純に他者として割り切れない。この得体の知れないもの。今の2歳児が2年前に使ってたベッドで寝ている。

 小さいながら、手とか足とか指とか人間なんでしょう。彼は存在をどう考えるか? こういうものに接するから人間というものを考えなくなるんでしょう。だけど所有物ではない。単独の存在です。
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ホーキングの言葉 人生、希望、自認

『ホーキング 未来を拓く101の言葉』より

人生 生きる

 初めてALSと診断された時、余命は2、3年だったが、45年経った今も、私は元気だ。

 病を得てすべてが変わった。人間、夭逝の可能性を突きつけられると生きることの意味を知り、まだまだしたいことがあると思うようになる。

 どのみち死ぬ運命なら、多少は善いことをしたい。

 なるべく普通の生活を送ろうとしている。だから病気でできないことは、考えず、悔やまず、気にしない。

 この49年間、死と隣り合わせに生きてきた。死を恐れてはいないが、死に急いでもいない。やりたいことがまだたくさんあるからね。

 笑いと楽しさがなければ、人生は悲劇になってしまう。

 愛するものを見つけることができた時、その愛するもの、愛する気持ちを捨ててはいけない。

 人は動物を苦しませることはしない。では、なぜ人に対しては苦しみを強いるのか。

 真剣に「自らの命を絶つ」と考えている人のためのセーフガードを設けなければならない。安楽死せざるを得ない状況に追い込まないことも必要だ。

 「全てが運命で決まり、何も変えることはできない」と主張する人でも、道路を渡るときには左右を確認する。

 私たちの命は短く、宇宙の歴史の中では、ほんの一瞬に過ぎない。

 宇宙がまったく自己完結的であり、境界や縁を持たないとすれば、始まりも終わりもないことになる。

 脳はコンピューターと同様に壊れれば作動しなくなる。壊れたコンピュータには天国も来世もない。それらは暗闇を恐れる人間のためのおとぎ話だ。

 コンピュータ・ウィルスは生き物と見なすべきだ。人がつくった唯一の生き物は単なる「破壊的なもの」。その生き物は、人間の本質を映している。

 私たちが生きている世の中に存在するもので人間が理解できないものはない。

 やりたいことがいっぱいあるので、時間を無駄にするのは大嫌いだ。

 宇宙に境界はない。

希望 好奇心を抱く

 若い人たちに、この答えを追求してほしい。「今まで誰も知らなかったことを発見した時の快感に勝るものはない」ということを。

 若者が好奇心を忘れず、常にその理由を尋ね続けることは非常に重要だ。

 人生がどんなに困難に感じても、好奇心を持っていれば、必ず成功できることがある。そのためには諦めないことが重要だ。

 私は成長したことのない子どもだ。未だに「どうして?」「なぜ?」という質問を続けている。たまに、その答えを見つけるがね。

 子どもというのは、色々な意味で最高の聞き手だと思う。ためらわすに理由を聞き、ごく自然に宇宙に興味を持つ。

 「スーパーヒーローを選べ」と言われたら、スーパーマンを選ぶだろう。それは私と真逆の能力を持ったヒーローだからだ。

 科学の源は理屈だけでなく、ロマンと情熱でもある。寝るときに、宇宙についての疑問が残っているとぜんぜん落ち着かない。夢の中が方程式だらけになるからだ。

 誰も賞を狙って物理学の研究をはじめない。誰も知らないことを発見する喜びのためにはじめるのだ。

 宇宙がどうして存在するのか知りたい。また、なぜ無より偉大なものがあるのかが知りたい。

 地球だけを見つめた内向き思考はやめて、宇宙へと視野を広げるべきだ。

 いつか、宇宙に行こうかな。

 脳だけでも不死身なら未来が見られるし、肉体の不自由さからも解放される。電源が切られるか、ウィルス感染をしなければね。

 私の目標は簡単だ。それは、宇宙のすべてを理解し、なぜこのようになるのか、なぜ生まれたのかを知ることだ。

自認 己を知る

 私たちは不思議な世界に住んでいる。

 私たちは、貪欲と愚かさによって自身を破壊する危険に瀕している。

 知能は変化に適応する能力だ。

 静かな人こそ、激しく強い心をもっている。

 知識における最大の敵は無知ではなく、知っていると錯覚することだ。

 宇宙の基本的なルールの一つは、何も完璧ではないということ。完璧は単に存在しない……。不完全さがなければ、あなたも私も存在しないのだ。

 いつも怒っていたり、不平を言っていたりしていれば、誰もあなたを相手にしないだろう。

 私は動くことができず、コンピュータを通して話さなければならないが、心の中では自由だ。

 時々、私は車椅子や障害で有名になっているのか、発見で有名になっているのか、疑問に思うことがある。

 子どものために本を書くことは、私にとって非常に重要だ。

 どのようにして、この世界を理解できるのだろうか。この世界はどのような存在なのだろうか。

 もしかして宇宙では、原始的な生命が一般的であり、知的な生命は希かもしれない。地球上でも、まだ知的生命は存在していないだろう。

 本当の意味で仮想現実を成功させるには、完全に周囲を忘れ、その世界に没頭できなければならない。自分の脳に「これは現実だ」と信じ込ませることが重要なのだ。

 自然法則に対して無知だったせいで、古代の人々は生活のあらゆる面を支配する存在として「神」を創り上げたのだ。

 以前はブラックホールが情報を破壊すると考えていたが、これは科学の中では、私にとって最大の失敗である。
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家族という信仰

『ふつうの非婚出産』より

将来の不安? そんなものはない

 「経済的なこととか、将来のこととか、不安じゃないんですか?」とよく聞かれる。わたしには将来の不安は一つもない。ここが日本だからだ。食料だって、助けを求めればなんとかなる。西成に行けば簡易宿泊所があって、暴力を受ければシェルターがあって、なんとかなってしまう。

 先のことに不安になって、空想にふけって、ひたすら悩むことは簡単だ。子どもが不幸になったらどうしよう。わたしが死んだらどうしよう。

 今までにいろんな空想や妄想をしてきたが、考えたって仕方ないことばかりだ。意味がない。世間の人は、「よく考えろ!」といつも考えさせようとばかりするけど、理屈でいくら考えても、実際どうなるかわからない。

 産まれてきたひかりさんと関わっていると、悩んでいる暇もなくなった。ひかりさんは急に泣き出すし、うんちが出ればオムツを替える。急に熱を出したり、感染症にかかったりもする。これからは離乳食のことも考えないといけないし、次の予防接種のことも調整しなければいけない。

 そんなふうに、自分以外の人間の都合に合わせて生きていると、自分個人のことなんてどうでもよくなってくる。「自分を大事に」ということはその時はその時でよかったが、いかに無駄なことだったかとも思い知らされる。

 わたしは洗礼を受けてからというもの、「この体は自分のものであって自分のものではない」という感覚を抱いている。ちょっとスピリチュアルな話になってしまうかもしれないけれど、わたしの行動や発言は、わたしのものであって、わたしのものではない。神様がわたしの体を使って、何かをしているのだと感じるようになった。

 こんなことがあった。ある日、1歳になる子どもを抱える友達からLINEが入った。

  「道端で子どもとすれ違う度に、『自分はもう後戻りできないんだ。絶対に死ぬことは許されないんだ』と不安になる」

 と相談された。

 わたしも確かにそういう心配をしたことはあった。今後しばらく死ぬことができないのだなと思ったが、出産前にフジノからこう言われた。

  「そんな先のことまで考えたって仕方ないでしょ。もし櫨畑さんが死んだら、僕が責任持って育てますよ。ここは日本だし、なんとかなります。だから、安心して産めばいいですよ」

 あまりにもあっけらかんと言い放たれたので、拍子抜けしてしまった。そうか、そういうものか。確かに、わたし一人で抱え込むような問題ではないな、と思った。

シングルマザーは可哀想な存在?

 子どもを持たない人から、「赤ちゃん泣かないね」と言われることがある。そう、赤ちゃんは一日中泣いているというイメージがあるかもしれないが、そんなに一日中泣いている赤ちゃんにはあまり出会ったことがない。

 もちろんわたしは他の乳児さんもたくさん見ている。実習に行った乳児院で、自分の働く保育園で、そして今はひかりさんの通う保育園で。保育園ではひかりさんはよく泣くほうだ。

 昔からの友達が出産して、毎月、同じぐらいの月齢の人たちと月齢を祝う会を開いている。それぞれの個性があるけど、通常赤ちゃんはオムツが濡れて気分の悪いときやお腹が減ったときや要望があるときに、泣いたり叫んだりする。だからあらかじめオムツはちょこちょこ見て替えているし、おっぱいもそろそろだなと思ったらあげる。そうすればあんまり泣くことはない。

 「夜も眠れないんでしょ? つらいんでしょ? 大変でしょ? 自分は絶対にできないよ」とか心配してくれる人もいるけど、その子の個性もあるし、やってみないとわからない。ただ「赤ちゃんは一日中泣き喚いていて、子育てはしんどいもの」というイメージはあまりにも画一的すぎると思う。

 「シングルマザーは可哀想」なんて口にする人がいるけれど、わたしの周りには一人親で育った人や、小さい頃から親元を離れて暮らした人がたくさんいる。大変な苦労をしてきた人が多い。わたしは、そうした人たちから教わることがたくさんあった。いろんな工夫をして、一生懸命生きているからだ。そもそも他人を可哀想だなんて口に出すこと自体に抵抗がある。

家族という信仰

 いろんな人と話してみた結果、なんとなくわかったのは、男の人には「自分の子どもでないと育てられない」という人と、「自分の子どもだとかそんなの関係なくかわいがれる」という人と、ふた通りがいるということだ。

 「自分の子どもでないと育てられない」と話す人に聞くと、家を継がなければならない、名前を残さなければならない、と親から言われてきた人が多かった。家制度というものが、血縁以外を受け入れづらくしているのではないかと映る。男性として生まれた人には、大きなプレッシャーが与えられていることを感じてもいる。

 わたしが思うに、家族というものは、それぞれの信仰ではないかと思う。

 多くの人が、「これがあるべき家族のかたち」というものを信じている。お父さんがいて、お母さんがいて、子どもがいる。子どもが産まれたら、舅や姑が手伝って、親戚付き合いを大事にする。誰かが病気になったらつきっきりで看病し、老後は親族で面倒を見る。それが「普通」だ。

 こういう家族であらねば、というふうに信じてきたのだから、今さら「そのかたちではなくてもいい」「こういうかたちもあり」というものを目の当たりにすると、びっくりしてしまうと思う。気に障る人だっているだろうし、ネットで家族に関するトピックが荒れやすいのもそのせいだろう。

 保育の専門学校に通っていたとき、マサイくんというクラスメイトがいた。

 マサイくんはいつも怒っていて、わたしは彼が何にそんなに腹を立てているのか興味があった。当時の自分とよく似ていたからだ。彼は自分の背の低さをコンプレックスにしていたことをわたしに話してくれた。

 ある時、専門学校の授業の中で、「牛乳を当たり前のように給食中に出しているけれど、実際にはカルシウムはそんなに入っていなくて、小魚や昆布のほうがずっとカルシウムを摂ることができる」と話をしてくれた先生がいた。

 その話を聞いて、マサイくんは怒った様子で、すぐに教室を出て行った。後から聞くと、「俺は身長が高くなるから牛乳を飲めと言われてきたし、それをずっと信用してきた。だからガブガブ牛乳を飲んだし、牛乳を飲むと背が高くなると信じた。18歳までそう思ってきたのに、急に牛乳がダメだと言われたら、どうしていいかわからない」と呟いた。

 信じていたものが崩れ落ちる瞬間というのは、何とも耐えがたいものだ。くだらない話かもしれないけれど、食べ物だけじゃなくて他のことだって一緒だ。自分が大切に思っていた信仰を打ち崩されることは、非常に大きなダメージとなる。

 でも、価値観の壁は、ゆるい人たちによって崩されていく。

 わたしも当たり前だった価値観が崩れるとき、とても戸惑った。

 例えば自分の家として使っている所を、身近な人に開いている「2畳大学」の梅山さん。そしてそれを「住み開き」と定義して広めていく、アサダワタルさん。

 店をやるなら儲けるのが当たり前、鍵を閉めるのが当たり前と思っていたのに、借りている店舗を開け放しているフジノ。

 驚くような現実を突きつけられながらも、付き合い続けてくれているしょうちゃん。そして目の前でニコニコ笑っているひかりさん。

 妊娠したい、出産したい、子育てしたい、というわたしに巻き込まれてくれた、多くの人たち。

 これまでに関わってくれた人が多すぎて、一人ひとりの名前は書くことができないけれど、いろんな人のおかげで、わたしを長年苦しめてきた「フツーの価値観」は、この10年ぐらいで、ドンガラガッシャンと打ち崩されてしまったのだ。

 わたしが働いていた東京の弁当屋の社長がよく話してくれていた言葉で、「人間は、自分の脳で考えるんじやない、他人の脳で考えるんだよ!」というのがある。

 自分一人の脳みそで考えられることなんて、たかが知れている。たくさんの人と話して、たくさんの人の頭の中を借りることが自分を豊かにする。そんな気がするのだ。
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豊田市図書館の30冊

331.16『ルールなき査察』経済学方法論と現代科学論

124.1『儒教の本質と呪縛』社会をゆがめる根源

147『日本列島から日本人が消える日』

289.3『ホーキング 未来を拓く101の言葉』

290.9『おとなの青春旅行』

746『秒撮で女の子がかわいく見えちゃう55の撮り方』デジタルカメラで“奇跡の一枚”を獲ろう!

338.92『新興国市場と日本企業』

395.39『主権なき平和国家』地位協定の国際比較からみる日本の姿

599.04『子どもは相棒 悩まない子育て』

527『モビテクチャー 動く住まい図鑑』

526.37『東京大学本郷キャンパス』140年の歴史をたどる

675『おもてなし幻想』デジタル時代の顧客満足と収益の関係

235.06『フランス人の第一次世界大戦』--戦時下の手紙は語る--

188.35『天平の楽園 東大寺』

601.17『ローカルベンチャー』地域にはビジネスの可能性があふれている

916『ふつうの非婚出産』シングルマザー、新しい「かぞく」を活きる

616.61『トウモロコシの歴史』「食」の図書館

914.6『孤独の発見 または言語の政治学』

461『系統体系学の世界』生物学の哲学とたどった道のり

673.9『サービス産業の革命児たち』低生産性の呪縛に打ち克つ 事例研究 小さな企業の高付加価値化戦略

336.3『脱「三逆リーダー」』間違いなく部下は育ち、生産性は倍増する

320.7『カフェパウゼで法学を 対話で見つける<学び方>』

210.5『刀の明治維新 帯刀は武士の特権か?』

367.97『カミングアウト』

146.82『マインドフル・ゲーム』60のゲームで子どもと学ぶマインドフルネス

191.5『悪魔の神話学』

293.89『とっておきのフィンランド』絵本のような町めぐり かわいい、おいしい、幸せ体験

332.06『世界史を変えた詐欺師たち』

762.37『悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト パガニーニ伝』

227『物語 アラビアの歴史』知られざる3000年の興亡
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